酷暑対策でサマータイムの愚! 過重労働、健康被害、システム障害…デメリットだらけなのに五輪無罪でゴリ押し

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
酷暑対策でサマータイムの愚! 過重労働、健康被害、システム障害…デメリットだらけなのに五輪無罪でゴリ押しの画像1
諸悪の根元!?(組織委員会HPより)

 オリンピックの暑さ対策のため、日本政府が夏の時間を2時間繰り上げるサマータイムの導入に前向きな姿勢を見せている。

 先月27日、オリンピック組織委員会の森喜朗会長が首相官邸を訪れ、安倍首相にサマータイムの導入を要請。安倍首相も解決策の一つとして導入に前向きな姿勢であることから、秋の臨時国会への議員立法提出を目指すという。

 サマータイムを導入したことによる問題点は大きく分けて3つある。1つは労働時間がますます長時間化するのではないかという懸念だ。

 7日放送『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)でジャーナリストの青木理氏は「ヨーロッパなんかでサマータイムを入れているんですけど、早く帰って買い物できるとか、明るい時間に帰宅できるとかっていうメリットというのは、すぐにデメリットにもなるわけですよ。(中略)日本人的ないまの雰囲気でいうと、帰れるのかと。つまり、早くから働いて、遅くまで働いたら、労働時間が長くなるだけの話だし」と語っているが、実際、始業時間に厳しく終業時間には緩い日本の企業風土では、サマータイムを導入したところで早く帰れることはなく、ただ2時間早く出社しただけで、帰る時間はいつもと同じといった状況になる可能性が非常に高いと言わざるを得ない。また、小売業やサービス業は営業時間を大幅に変更させることが予測され、ここでも労働時間が長くなることが懸念される。

 実は、日本でも、1948年から51年にかけてサマータイムを導入していたことがあるが、その際も残業量が増加して労働環境が悪化したことから廃止されている。この歴史が繰り返される可能性は残念ながら高いだろう。

 もうひとつ懸念されるのが、健康問題。通常よりも2時間ずれた生活をいきなり強いられることで睡眠不足などを引き起こし、心疾患をはじめとした様々な病気を引き起こす可能性が指摘されている。前述『モーニングショー』で玉川徹氏は「夏に自律神経が乱れる人、多いわけですよ。これだけ猛暑になっていると。それで、いきなり睡眠時間2時間ぐらいずれちゃったら、本当に多くの人が命に直結するような事態になりますよ」と語っているが、過酷な気候のもと国内にいながら無理やり2時間の時差ボケを引き起こさせるような施策は、高齢者や持病のある人などにはかなり大きな負担となる。

 とくに、心筋梗塞を発症するリスクが高くなることが報告されており、事実、ロシアでは2011年にサマータイムを廃止しているが、その原因も心筋梗塞で救急車を出動する回数が増えたからだとされている。

 3つ目はシステムなどの構築に莫大なコストがかかると予想されることだ。2時間繰り上がった時計のために各コンピューターシステムを調整し直す必要があり、各企業はそこに多くのリソースを割くことを強いられる。エンジニアが、新国立競技場建設での過重労働のような状態にさらされる可能性が高い。

 このようにサマータイムの導入では大きなデメリットがあるわけだが、それでも導入を決行するに足る十分な理由があるかといえば疑問だ。

 サマータイムの恩恵を受ける競技の代表として、巷間よくあげられるのがマラソンである。サマータイムの導入により朝の5時スタートにすることができるとされているが、ならば現在の時刻のまま朝の5時スタートにすればいい。『モーニングショー』で玉川氏はこうも語っていた。

「マラソンだって午前5時スタートにすればいいだけじゃないですか。なんでそれだけのことのために、システムからみんなの生活から全部影響を受けなければならないのか。あのね、五輪無罪、オリンピック無罪みたいなのっていうのは、僕は大反対ですよ。オリンピックは楽しみですよ。楽しみだけど、たった2週間の話じゃないですか。それのために、たとえば、共謀罪を通してみたりね、こういうふうなこと考えてみたり、なにやってんだって思いますよ」

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

酷暑対策でサマータイムの愚! 過重労働、健康被害、システム障害…デメリットだらけなのに五輪無罪でゴリ押しのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。オリンピックサマータイム東京五輪森 悲朗編集部羽鳥慎一モーニングショーの記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 田崎スシローが望月衣塑子記者を「トンチンカン」と攻撃
2 五輪汚職のJOC竹田会長居座りを許すマスコミの電通タブー
3 高須院長〈アウシュビッツは捏造〉問題をマスコミはなぜ報じない?
4 竹田恒泰が父の五輪汚職捜査に「フランスは皇室がないからひがんでる」
5 『報ステ』がまた政権批判アナ排除
6 山本太郎を評価せよ!
7 安倍首相にマッチョ批判
8 安倍政権が米ジャパンハンドラーに3億円の寄付
9 ピエール瀧逮捕報道で炎上した深澤真紀は間違ってない
10 ネトウヨ高須院長に息子が苦言!
11 『グッドワイフ』が描く検察のダーティさがリアル
12 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(前編)
13 フジ『バイキング』で金美齢が部落差別
14 池上彰が朝日叩きとネトウヨを大批判
15 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(後編)
16 自民党NHK受信料義務化の狙いは?
17 グッディ!土田マジギレ真の原因
18 安倍首相が隠した原発事故の責任
19 酩酊状態にさせ暴行して無罪!甘い性犯罪判決の背景
20 玉川徹が中国人のマナーをあげつらう自番組を批判!
1安倍首相が隠した原発事故の責任
2 震災から8年、安倍政権の被災者切捨て
3 電力会社の原発広告復活! 関西電力、九州電力は3倍増に
4NHKの国会報道が安倍のPR動画状態
5上田晋也が安倍政権とメディアの“沖縄県民投票無視”を痛烈批判
6ピエール瀧逮捕報道で炎上した深澤真紀は間違ってない
7安倍自民党「公約の9割成果」の嘘を検証
8安倍独裁で“法の番人”内閣法制局長官までネトウヨ化!
9『報ステ』がまた政権批判アナ排除
10安倍首相が元号を私物化!「新元号は日本の古典から」のインチキ
11安倍政権が米ジャパンハンドラーに3億円の寄付
12高須院長〈アウシュビッツは捏造〉問題をマスコミはなぜ報じない?
13 安倍が再びバノンから「偉大なヒーロー」と
14田崎スシローが望月衣塑子記者を「トンチンカン」と攻撃
15安倍首相が“外国人労働者受け入れ”でもお友達優遇か
164人のヘイトデモを大量の警察官が守る異様な過剰警備!
17参院選出馬説の貴乃花が危険な極右オカルト発言!
18酩酊状態にさせ暴行して無罪!甘い性犯罪判決の背景
19 防衛省元幹部が新基地建設事業投資ファンドの広告塔に
20百田尚樹vs古市憲寿、ウソついたのは

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄