ホリエモン、浅田真央のタクシー運転手叩きは弱い者いじめだ! タクシー運転手の置かれた過酷な環境をわかっているのか

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ホリエモンだけでなく浅田真央も、公の場でタクシー運転手叩き

 浅田真央は品川から渋谷のNHK放送センターに移動する際、タクシーを使ったそうなのだが、そのとき、余裕をもって30分前に出たのにも関わらず、45分かかってしまったことで遅刻したという。そこで彼女は、タクシー運転手がわざと遠回りしていたことに気づいたとしつつ、「タクシーの運転手さん、遠回りするのは本当に良くないと思います」「本当に許せなかったです」と語っていた。

 浅田真央に関しても、品川から渋谷まで45分かかったと大騒ぎしているわけだが、試しに経路検索サイト「NAVITIME」で検索してみると、品川から渋谷までのタクシーでの予想所用時間は約21分と出てきた。そこにきて「30分」は、余裕をもって出発したと主張するには無理があるだろう。

 浅田真央のこの騒動がいつのことなのかはわからないが、もしも、梅雨明け以降の出来事なのだとすれば、東京都内は連日猛暑日が続いており、交通量も増え渋滞も多い。それに、月末や五十日、夕方以降の時間帯などであれば交通量はさらに増え、品川・渋谷間など都心では渋滞で通常の倍以上時間がかかることも決して珍しいことでなく、45分かかったとしても、それは誤差の範囲であると言える。また、昨今のタクシーでは「意図的な遠回り」との批判を避けるため、乗車した時点で客にルートの確認をとることが一般的で、浅田真央の批判は言いがかりに近い。

 両者とも安易に叩きやすいタクシー運転手を気持ちよく揶揄しているが、本当にタクシー運転手に全面の非があるのかどうかは甚だ疑問だ。しかし、ネット上では、堀江や浅田真央に疑問を呈する声もあるが、同調してタクシー運転手を非難する声も多い。

 タクシー運転手側にも何かしらの非が多少あった可能性もゼロではないかもしれないが、堀江にしても浅田真央にしても、そこまで確実で完璧で質の高いサービスを求めるのであれば、ハイヤーを使うなり、タクシーだとしても予約しておくなりするべきだろう。それをタクシードライバーに要求するのは、酷と言ってもいい。

 しばしば揶揄や批判の対象となりがちなタクシー運転手だが、その仕事は薄給かつ激務の非常に厳しいものである。ノンフィクション作家の矢貫隆氏が実際にタクシー運転手となって取材し、執筆した『潜入ルポ 東京タクシー運転手』(文春新書)には、東京のタクシー業界の裏側が暴かれている。

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