安倍政権のLGBT差別教育は相変わらず…「異性への関心」指導要領の改訂を拒否、文科相は“LGBTは科学的に認められてない”

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

自民党「同性愛は考えるだけでぞっとする」安倍政権の伝統的家族観

 いや、これは松野文科相だけではなく、安倍政権を覆う認識だ。昨年の参院選の公約で〈社会全体が多様性を受け入れていく環境を目指します〉などと表向きはLGBTフレンドリーを装ったが、内実はまったく違う。

 事実、現行憲法では家族のなかでの個人の尊重が謳われている24条を、自民党の憲法改正草案では〈家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として、尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない〉としている。ここで自民党がいう「家族」とは夫がいて妻がいて子どもがいるという、何かと極右が口にする「伝統的な家族」であり、「個人よりも家族」という考え方といい、真っ向から多様性を否定する内容だ。

 そうした考えを裏付けるように、2015年3月に開かれた自民党の「家族の絆を守る特命委員会」の会合では、渋谷区の同性パートナーシップ条例に対して疑義が呈されただけでなく、複数の議員が同性愛について「考えるだけでぞっとする」などと発言し、しかも場内には笑いが起きたという(朝日新聞2016年11月20日付)。

 昨年、「レインボープライド」の会場を視察に訪れた稲田朋美防衛相(当時は自民党政調会長)は、「私自身は男らしさとか女らしさということを言ったことは今まで一度もない」と嘯いたが、本サイトではいかに稲田氏が性別による押し付けを肯定する発言をし、さらには“男女は支配者/被支配者の関係であるべき”“異性愛を中心とする法律婚を守ることが重要で、同性婚は法的に認めてはならない”とする主張を行ってきたかを紹介した

 今年も、このイベントが性の多様性について多くの人が理解を深めるきっかけになってほしいと願うが、同時に、そうした動きに対して足を引っ張るどころか、性にもとづく差別や偏見を助長し、個人の権利を認めない安倍政権の実態にもNOと言っておきたい。

最終更新:2018.08.20 01:34

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

安倍政権のLGBT差別教育は相変わらず…「異性への関心」指導要領の改訂を拒否、文科相は“LGBTは科学的に認められてない”のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。LGBT安倍内閣編集部の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄