日本語ラップの先駆者・ECDが進行がんから生還! 妻が著書で明かした夫の闘病と家族が再生したきっかけ

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16年3月本サイトインタビューに答えるECD

 1980年代後半の日本語ラップ黎明期から活動し続けるヒップホップのミュージシャンで、「サウンドデモ」や「原発やめろデモ」をはじめとする数々の社会活動への参加でも知られるECD。「言うこと聞かせる番だ 俺たちが」というフレーズの生みの親として、SEALDsの国会前抗議デモでゲストコーラーとしてシュプレヒコールの先頭に立っていたのも記憶に新しい。

昨年3月には当サイトのインタビューにも登場し、「音楽」と「デモ」のつながりについて語ってもらったが、そんな彼が昨年9月8日に投稿したツイートは多くの人々に衝撃を与えた。

〈先程主治医から説明を受けました。上行結腸と食道に進行癌とのことです。延命治療がんばります!〉

 それから彼は入退院と手術を繰り返し、多くの友人、妻、2人の娘に助けられながら闘病の日々を送ることとなった。そんな病気との闘いの日々を、妻である写真家の植本一子が赤裸々に綴った手記『家族最後の日』(太田出版)が出版された。

 彼女の前著『かなわない』(タバブックス)で詳しく明かされているが、ECDが病に冒される前、彼女は育児に対して大きな悩みを抱えており、また、夫とは別に「好きな人」をつくってしまったことから、夫に対し離婚を申し込んだことすらあったという経緯がある。

 しかし、ECDの病気はそんな彼女に新しい家族観を与えることになる。『家族最後の日』のなかで彼女は、病気によって家族の関係が一変したと、このように綴っている。

〈私はこれまで、石田さん(引用者注:ECDのこと)と向き合うことを避けてきたように思います。それは自分と向き合わない日々でもありました。家族として石田さんの癌から逃げている場合ではなくなり、日記を書くことでいろいろなことに向き合う日々が始まりました。いまでは家が一番落ち着き、そんな自分にホッとしています。だから私にとって癌が発覚した日は、私たちの家族が新しく始まった日でもあるのです〉
〈私はいま、自分の家族を見つけることができたのだと思っています。それでも、自分自身が日々変化するように、私の考える家族の形はこれからも変わっていくはずです。変わることを受け入れること。それは何よりも自由で、大切なことだと思うのです〉

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