TENGAが精子チェックのグッズ発売も…男性の不妊治療は広がらない? 妊活男性たちの本音とは

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 そんな村橋夫妻の妊活を描いた奮闘記が『俺たち妊活部』(主婦の友社)だ。そこには軽妙ではあるが、男性側から見た不妊治療の実情、そして男側の“心情”が描かれている。

〈2012年、梅雨のころ、りえが不妊治療のクリニックに通い出した(略)ここでまず最初に施された治療が、タイミング法の指導だった。排卵日に合わせて決めうちをするという、最も基本となる治療法である〉

 決められた日にセックスする。もっともシンプルな方法だが、しかし男性側からすると、これは“萎えてしまう”らしい。村橋氏を担当している、不妊治療経験を持つ男性編集者の言葉はその代表たるものだろう。

「いや、決められたセックスというのがどうも苦手なんですよ。やっぱ、自分からいかんと。(略)そんな調子でやってると最後まで果てるのも難しかったですね。いかなきゃ、出さなきゃ、そう思ったら余計にしぼんできちゃう」

 悲しいかな、ある意味男のホンネだろう。情けない。

 しかし村橋氏は喜んだ。7年も子どもが出来ず、妻を誘うことが怖くなっていた村橋氏にとって、医師から「やれ」とお墨付きを与えられたからだ。

 だがタイミング療法も3回したが妊娠せず、次のステップとして人工受精にチャレンジすることに。

 そのために男がすること。それは精子を出すことだ。しかも2時間以内の新鮮なそれを。仕事部屋でひとりこもる村橋氏。お伴は麻美ゆまのDVDだった。

〈プラスチックの容器のなかに果てなければならないというのには多少戸惑い、てこずったが、何とかフィニッシュに成功。それよりも、元気な精子を多く採ってもらうためには、とにかく量は多いほうがいいだろうと、歯磨き粉のチューブから最後のひとひねりを絞りだすように、お総菜の餃子についているラー油を最後の一滴まで捻りだすように〉

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