安倍政権で東京圏の高齢者を“強制移住”させる計画が進行? 認知症になる危険性も

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 この場合の生活環境とは、「友人が周囲にいるとか、手伝ってくれる隣の人がいるということや、何十年も住んでいる家」のこと。「その空間的な記憶が、老人にとっては非常に重要なものだ。どこに何があるのかしっかりと記憶されていて、周辺のお店などにどう行けばいちばん近いかなど、しっかり脳の中に地図ができ上がっている」のだ。

 この記憶のなかで生活することが高齢者にとってはのぞましく、こうした生活環境から離れることは大きなダメージになる、と米山氏は述べるが、もうひとつ、老人の特徴である適応性が弱くなりがちという要因も問題としてある。

「子どもが同居しようと呼び寄せたり、施設などに移った際に急に認知症が発症する『呼び寄せボケ』はまさにこのケースだ」(同書より)

 移住した高齢者は認知症になりやすいというのは、実際の数字としてはあらわれてはいないが、多くの研究者の間ではよく知られたケースだという。つまり、深刻な医療・介護サービス不足に陥るとして高齢者の地方移住を進めれば進めるほど、認知症を発症する高齢者が増えてしまうということになりかねないのだ。

 安倍政権の別働隊のような提言を続ける「日本創成会議」だが、効率性だけを重視し高齢リスクの地方分散を唱える提言は、あまりにも人間味を欠いた発想ではないか。
(小石川シンイチ)

最終更新:2015.06.07 07:04

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

「地方創生」で地方消滅は阻止できるか―地方再生策と補助金改革(単行本)

  • amazonの詳細ページへ
  • 楽天ブックスの詳細ページへ
  • Yahoo! ショッピングの詳細ページへ
  • セブンネットショッピングの詳細ページへ

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

安倍政権で東京圏の高齢者を“強制移住”させる計画が進行? 認知症になる危険性ものページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍晋三小石川シンイチ高齢化の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

1 小林製薬「紅麹」で問題視される「機能性表示食品制度」は安倍案件!
2 櫻井よしこの朝日攻撃の「捏造」が法廷で
3 東山紀之が“反ヘイト本”を出版
4 乙武洋匡が不倫旅行、5人の女性と関係
5 安倍派裏金で読売新聞「非公認以上の重い処分」報道の違和感!
6 久米宏が終了決定のTBSラジオで田中真紀子と
7 セカオワFukaseのいじめ発言
8 葵つかさが「松潤とは終わった」と
9 安倍政権御用ジャーナリスト大賞(前編)
10 コロナ収束前の「Go To」予算1兆7千億円計上に非難殺到も田崎史郎は…
11 東山紀之、朝鮮学校無償化に言及
12 五輪延期で発覚!安倍のお友だち「アパホテル」に組織委用の部屋
13 石田純一がコロナバッシングで「組織に狙われている」と語った理由!
14 御用新聞・産経が安倍首相に食い下がった毎日記者を攻撃する露骨ぶり
15 安倍は辞任報道でもお友達優遇! 前回のTBS時代の山口敬之が
16 世界的建築家の「カジノありきの万博」批判に大阪市長が大ウソ反論
17 小泉進次郎が「靖国参拝」したのは父親と同じ右派支持狙いの戦略か
18 総裁選で自民党がまた新聞社に圧力文書!
19 松本人志『ドキュメンタル』のセクハラ
20 和泉・大坪の安倍側近“不倫コンビ”の新疑惑を政府機関の理事長が告発

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄