女子校が“こじらせ女子”を大量生産していた!? その実態とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 “こじらせ”を量産する女子校の土壌を象徴するのが、本書にあるパンツのエピソード。風にめくられたスカートを抑える友人を叱りつけ、自分の「クッソダサイ上にクッソ安そうな毛糸のパンツ」を堂々と見せつける。「私たちは女子校の女…友達を笑わせてナンボじゃろ」「面白い女が女子校の王」というセリフが笑いに交えて織り込まれているが、ここが重要なポイント。

 若さゆえに女性らしさを求められることに戸惑いながらも、男子の目がないことが反作用となり、理想の女性像で自分自身を縛りつけるようとする。しかし、男目線や女性性を受け止めることに恥ずかしさや照れが生じ、笑いに転化することでいかんともしがたい感情を発散しているのだ。現実には男目線から逃れられているのに、自分の心の中では常に男目線を意識する。その複雑すぎる心の動きが、「こじらせ女子」へと成長させていくのだろう。

 決して女子校だけが「こじらせ女子」の原因ではないが、女子校出身者がこじらせやすいのは、こういった環境が作用しているという見方ができるのではないだろうか。
(江崎理生)

最終更新:2018.10.18 03:18

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

ぜんぶ女子校のせいだ!/ヤマダ

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

女子校が“こじらせ女子”を大量生産していた!? その実態とは?のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄