肩書きを隠して安倍首相に政治献金したNHKプロデューサーは金美齢の娘婿だった! 告発受けるも検察でなぜか不起訴に

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 しかし、問題はこれらだけでない。疑惑の小山氏は、台湾出身でタカ派論客として知られる金美齢の娘婿(長女の夫)であり、献金の背景には金ファミリーの陰が見え隠れしているというのだ。金美齢といえば、「安倍晋三の婆や」を自称するほどの熱狂的な安倍支持者で、安倍首相とも長きにわたって深い親交がある人物だ。

「金(美齢)本人の寄付は1年につき100万円だが、小山氏夫妻、そして金氏の長男である周士甫氏を含めた計4人だと160万円。個人献金の限度額である150万円をわずかに上回るのだ」

 同誌では安倍首相を熱烈に支持する金氏との関係を指摘した上で、小山氏の肩書き虚偽に加え、これら献金が金ファミリーによる“分散献金”であるとの疑いを指摘したのだ。

 さらにこれを受け、14年8月には、東大名誉教授であり、これまでもNHKの腐敗や不正を批判してきた「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」共同代表の醍醐聰氏ら4人が8人の弁護士を代理人とし、晋和会の会計責任者を虚偽記載で、そして安倍首相を会計責任者選任と、監督責任を怠ったとして東京地検に刑事告発したのだ。

 ここ最近でも、“利己的”発言の武藤貴也議員や“言論弾圧”発言の井上貴博議員など安倍チルドレンの「政治と金」の問題が次々と暴露されてきたが、これは安倍チルドレンに限らず、古くからの自民党の体質であり、親分の安倍首相ももちろん例外ではなかったのだ。

 ところが、こうした安倍首相の疑惑発覚と刑事告発から1年、ほとんど捜査もされないまま、今年7月には不起訴処分が下された。その間、醍醐氏サイドの調査では、晋和会の「収支報告書」に、小山氏の肩書きだけでなく多数の寄附者の職業を訂正するという“改ざん”さえなされていたにも関わらず、だ。

 権力の顔色を窺い、その意向に逆らうことなどしない現在の東京地検には、巨悪を裁くなどという期待など、しょせん無駄なことだ。だが、これでその矛が収まったわけではない。醍醐氏らは不起訴処分が下った約1か月後の8月19日に、東京地検の処分を不服として検察審査会に審査申し立てを行った。この検察審査会で「起訴相当」の判断が2回下されれば、今度は強制起訴という可能性も残されている。

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