安倍首相“大義なき解散”強行の最大の理由は森友捜査ツブシ! 財務省摘発に動く大阪地検特捜部を封じ込め

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
abe_01_170918.jpg
首相官邸ホームページ


 安倍首相が今月28日の臨時国会冒頭も視野に、衆院を解散する方針を固めたとマスコミ各社が伝えた。政府・与党は、早ければ10月10日公示の22日投開票、あるいは17日公示の29日投開票の日程で調整を進めているという。

 大義のかけらもない解散である。だいたい、政権は8月に内閣を改造したばかりだが、そのとき安倍首相は「この内閣はいわば結果本位の『仕事人内閣』」などと喧伝していた。しかし、国会すら開かずその「結果」とやらを何一つ残さないまま、わずか1カ月余りで解散となれば、自ら内閣改造に意味はなかったことを示しているようなものだ。呆れざるをえない。

 しかも、安倍首相はこの間、北朝鮮によるミサイル発射や核実験に対し「これまでにない深刻かつ重大な脅威」などと言って、“米朝戦争”の可能性の高まりを強調してきたのではなかったか。それが一転、解散して政治的空白をあえて作り出そうというのはどういうことなのか。矛盾にもほどがあるだろう。

 この解散に大義がないことは、安倍応援団の言動からも証明されている。安倍応援団の新聞社や政治評論家はこぞって「解散で民意を問うのは当然」と解散支持を声高に叫んでいるが、その理由となると、自衛隊を憲法に位置付ける改憲、北朝鮮問題への対応、施行された安保法制の是非、はたまた経済政策から消費増税など、てんでバラバラ。ようするに、応援団でさえ、解散の目的が何なのかまったくわかっていないのである。

 しかし、それは当然だろう。与党の党利党略、いや、安倍首相の政権維持という“私利私略”のみで行おうとしているにすぎない。そして、応援団としては、その本音を言いたくても言えないため、適当な理由をでっちあげているだけだからだ。

 そもそも、安倍首相が解散に踏み切ろうとしている理由の一つは、すでに各方面から指摘されているように「いまが選挙の最大のチャンス」とふんだためだ。

 ほんの1カ月前までは、加計問題で支持率が急落。選挙をやれば、議席を激減させるのが確実だったため、とても解散できる状況ではなかった。ところが、北朝鮮危機が勃発して状況は一変。危機を最大限煽った結果、加計問題や森友問題はふっとび、マスコミ世論調査でも数カ月ぶりに「支持する」が「支持しない」を上回った。

自民党独自の世論調査で、いまなら議席を増やせるとの結果が

 一方、前原誠司代表の民進党も山尾志桜里元政調会長の不倫疑惑スキャンダルや離党者の続出で混乱の最中にある。さきの都議選で自民党の脅威となった小池百合子率いる都民ファーストの会も、国政版「若狭・細野新党」はまったく態勢が整っていない。この状況なら「選挙に勝てる」と判断したのである。

 しかも、決め手になったのが、自民党が独自で行った世論調査だったという。

「自民党は独自で定期的に世論調査を行っているんですが、9月はじめの調査で、いま、選挙をやれば、現状維持は確実。情勢によっては議席を大幅に増やすことができるとの結果が出た。安倍首相が自民党総裁3選を達成するためには、衆院選で議席数を減らすことはできない。しかし、この先のタイミングは北朝鮮情勢にしても、経済にしても、支持率が上がる要素はほとんどない。そこにこの絶好の状況がきたため、一気に解散に傾いたんでしょう」(全国紙政治部記者)

 しかし、安倍政権がこのタイミングで解散をしかける目的はもうひとつある。それはもちろん、森友・加計追及つぶしだ。

 臨時国会が開かれると、この間、出て来た加計学園や森友学園の新疑惑について追及され、さらに窮地に追い込まれるのは確実。とくに、官邸が神経を尖らせていたのが、森友学園のほうだという。例の国有地の格安払い下げをめぐってはをめぐって、政権にとって致命傷とも言えるような証拠が次々と出てきているからだ。

 そのひとつが、FNNが先月にスクープした、2016年3月下旬に行われたとされる国側と森友側打ち合わせ時の音声記録だ。これまで国側は、ごみの撤去費用が8億1900万円と算出された理由について、地中9.9メートルのところまでごみがあることを確認できるとしたためと説明してきた。

 ところが、FNNが9月11日に報じた音声記録では、国側の職員とみられる人物が「(3メートルまで掘った)その下からごみが出てきたというふうに理解してるんですね。その下にあるごみっていうのは国が知らなかった事実なんで、そこはきっちりやる必要があるでしょうという、そういうストーリーはイメージしてるんです」と語っており、工事関係者が「そういうふうに認識を統一した方がいいのであれば、我々は合わさせていただきますけれども」と発言していた。

国会を開けば、佐川前理財局長の虚偽答弁が追及を避けられない

 ようするにこれは、国側が3メートルより下からごみが出てきて土地の値引くという「ストーリー」を描き、森友サイドと共有していたという決定的証拠。さらに音声では、近畿財務局の池田靖・国有財産統括官(当時)が「資料を調整するなかで、どういう整理をするのがいいのかということで、ご協議、協議させていただけるなら、そういう方向でお話し合いをさせていただければありがたいです」と話しており、完全に口裏合わせが行われていたことが伺える。

 他にも、やはりFNNが今年8月に報じた、2016年5月下旬のものとされる音声記録では、「(ゴミ撤去などの費用として)1億3000万円がうんぬんというよりも、ぐーんと下げていかなあかんよ」と要求する籠池泰典理事長(当時)に対し、池田国有財産統括官が「理事長がおっしゃる0円に近い金額まで、私はできるだけ努力する作業を、いまやっています」と返答している。実際、このやりとりの後に不動産鑑定士は土地評価額を9億5600万円と算出。ごみ撤去費用を値引きし、土地売却価格は1億3400万円となった。池田国有財産統括官が明言した通りになっていたのだ。

 実は、FNNなどがスクープしたこれらの音声データは、森友問題で財務省、近畿財務局の背任摘発を視野に捜査をしている大阪地検特捜部が世論に後押ししてもらうためにリークしたもの。今後、捜査が進むにつれてさらに財務省、近畿財務局の犯罪行為を裏付ける様々な証拠がマスコミに流され、国会で徹底追及されるのは必至の情勢だ。

 そして、そうなれば、当然、その責任を問われることになるのが、国会議論当時の財務省理財局長だった佐川宣寿国税庁長官だ。佐川長官は当時、国会で森友学園側との事前交渉は一切なかったと強弁してきたからだ。

「先方にあらかじめ不動産鑑定というかその価格について申し上げることはございません」「本件の土地の処分につきましては、私ども、不当な働きかけは一切なかった」「そういう(不動産鑑定などの)価格につきまして、こちらから提示したこともございませんし、先方(森友学園側)からいくらで買いたいといった希望があったこともございません」

 これらの答弁がすべて虚偽だったことが国会で明らかにされれば、佐川氏は必ず国税庁長官辞職に追い込まれるだろう。そうなると、任命責任者の官邸も当然、責任を問われることになる。

解散総選挙で、大阪地検特捜部の捜査をストップさせるのが狙い

 ようするに、安倍政権にとって、森友問題の疑惑追及は絶対に封じ込めなければならないものであり、そのために解散が持ち出されたということらしいのだ。

 しかも、解散の効果は、国会での追及の機会を奪うだけではない。前述したように、大阪地検特捜部は近畿財務局を背任容疑で捜査しており、「現場は本格的に財務局職員逮捕へ向けて動いている」(検察担当記者)と言われている。安倍政権は解散総選挙を実施することで、検察の捜査もストップさせることができるのである。

「大阪地検特捜部の現場が森友問題で財務省の摘発に動き始めたのは、安倍政権の支持率低下と世論の後押しがあったから。解散総選挙になれば、選挙期間中や特別国会開催中に捜査がストップするのはもちろん、選挙で自民党が勝てば、官邸からの圧力が強まり、これ以上、検察が捜査を続けることはできなくなる。完全に幕引きされてしまうでしょう。逆に言うと、安倍首相と官邸はそれを狙っているということです」(前出・全国紙政治部記者)

 ようするに、政権は解散を疑惑回避の時間稼ぎとして使うだけでなく、選挙で勝利することで、「国民の信を得た」として森友・加計問題での“禊”を済ませたことにするとの青写真を描いているらしいのだ。

 しかも、官邸内部では、この“モリカケ疑惑隠し解散”と批判されるのを見越して、開き直る作戦も浮上しているという。

「臨時国会冒頭で安倍総理が『森友・加計問題を野党が引っ張るから重要法案の審議ができない。国民はどちらを信じるのか』などと宣言して、逆に一連の疑惑を解散の“大義”とする案が出ているようです。そのうえで、選挙に勝てば、朝日や毎日などのうるさいマスコミも完全に黙らせることができるというわけです」(政治評論家)

 自己保身と権力への妄執のために、莫大なカネを使って選挙まで私物化しようとしている安倍政権。国民が選挙の場で明確にノーを突きつける、それ以外にないだろう。

最終更新:2017.09.18 08:50

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着 芸能・エンタメ スキャンダル ビジネス 社会 カルチャー くらし

安倍首相“大義なき解散”強行の最大の理由は森友捜査ツブシ! 財務省摘発に動く大阪地検特捜部を封じ込めのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍内閣編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 即位礼に天皇の「安倍首相への抵抗」を示す招待客が
2 NHK朝ドラ『スカーレット』と朝鮮人強制労働
3 安倍首相がラグビー南アフリカ戦で「夢のような一ヶ月間」とツイート
4 台風被害のさなかに天皇の即位礼強行! 式典予算は160億円
5 美智子皇后が誕生日談話で安倍にカウンター
6 即位パレード延期は天皇の意向、官邸は強行するつもりだった
7 葵つかさが「松潤とは終わった」と
8 安倍首相が辛坊治郎の番組で“参院選の事前運動”!
9 池上彰が朝日叩きとネトウヨを大批判
10 視聴率3.7%『いだてん』が日本の中国での戦争加害に言及!
11 『笑点』が安倍批判ネタを連発して炎上!
12 台風19号の避難所になった「朝鮮学校」インタビュー
13 『百田尚樹『殉愛』の真実』の宝島社が『日本国紀』の検証本を出版
14 池上彰が政権のテレビへの圧力を明言
15 橋下徹に恫喝された女子高生が告白!
16 松尾貴史「日本を壊しているのは安倍さん」
17 くりぃむ上田晋也が“政権批判NG”に敢然と反論
18 高橋洋一ら安倍応援団が特区ビジネス
19 消費増税反対の内閣官房参与“退職”の裏に官邸の圧力
20 佐藤浩市をフェイク攻撃した安倍応援団が批判殺到で逃亡
1 久米宏が「テレビが反韓国キャンペーンをやってる」と真っ向批判
2 安倍政権・厚労政務官が外国人在留申請で口利き「100人で200万円」
3 玉川徹がGSOMIA破棄で加熱するテレビの嫌韓煽動を批判
4 明石家さんまが吉本上層部と安倍首相の癒着に痛烈皮肉!
5 『ゴゴスマ』で今度は東国原英夫がヘイト丸出し、金慶珠を攻撃!
6 『報ステ』の“安倍忖度”チーフPがアナやスタッフへの“セクハラ”で更迭
7 『ゴゴスマ』で「日本男子も韓国女性が来たら暴行しなけりゃいかん」
8 文在寅側近の不正に大はしゃぎの一方、安倍政権が厚労政務官の口利きに無視
9 埼玉知事選で警察が柴山文科相への抗議を排除!柴山も表現の自由否定
10 安倍首相がトランプからトウモロコシ爆買い
11 菅官房長官「トウモロコシ大量購入は害虫被害対策」は嘘
12 GSOMIA破棄は安倍のせい 慰安婦合意から始まった韓国ヘイト政策
13 安倍が後に先送り財政検証の酷い中身
14 GSOMIA破棄で日本マスコミの「困るのは韓国だけ」の嘘
15 松本人志や吉本上層部批判の友近、近藤春菜にバッシング、報復か
16 『週刊ポスト』の下劣ヘイト記事は「小学館幹部の方針」の内部情報
17 GSOMIA破棄!八代・有本ら安倍応援団は「嫌なら来るな」
18 『モーニングショー』で「暑さに耐えるのが教育」元高校野球監督は右派論客
19 古市憲寿の芥川賞候補作「参考文献問題」に選考委員が猛批判
20 『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』のデマとトリックを暴く

カテゴリ別ランキング


人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄