ラグビーの五郎丸選手が自民党の式典に参加、仕掛人はラグビー界のドン・森喜朗? 特定政党肩入れに批判の声が

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上・石川2区選出 元衆議院議員 自由民主党 森 喜朗 公式ウェブより/下・五郎丸歩 公式ブログより


 ラグビーワールドカップの劇的勝利以降、大フィーバーを巻き起こしているのが五郎丸歩選手だ。帰国後もテレビや雑誌、イベント参加など大忙し。トレードマークとなった「五郎丸ポーズ」が流行語大賞にノミネートされ、記念切手やノートなどまで発売されるなど、その人気はとどまるところを知らない。

 ところがそんな五郎丸選手に対し、ある懸念が噴出する出来事が起こった。それが政治、いやずばり自民党との接近だ。

 11月29日に行われた自民党立党60周年記念式典に、五郎丸選手がサプライズゲストとして登場、スピーチを行った上、満面の笑顔で壇上に上がった安倍首相に手を取られる形で両手を高々と掲げるなどのパフォーマンスを行ったのだ。五郎丸選手はワールドカップから帰国後、首相官邸へ表敬訪問に訪れているが、今回は自民党という“一政党の式典”への個人的出席だけに、様々な疑念、批判が巻き起こった。

「突然脚光を浴びた五郎丸だが、有名になった途端に政治家へ転身!?」「将来自民党から出馬か!?」「そんな陳腐な上昇志向の持ち主だったのか」「政治家にしっぽふるなんて五郎丸にはがっかりした」

 一政党への不用意と思える接近に対しては当然の反応だが、しかし今回、五郎丸選手が自民党の式典に出席した背景には、ある人物の介入があったとの情報が流れている。それは日本ラグビーフットボール協会名誉会長でもある森喜朗元首相だ。

「これまでラグビー選手だけでなく多くの現役アスリートは色をつくことを警戒し、政治との関わりをできるだけ避けてきました。今回も、五郎丸選手はトップリーグのシーズンに突入したばかりだったため、一旦は多忙を理由に断ったようです。ところが、森元首相がそこに介入してきてかなり強引に式典出席を要請したらしい。森さんに依頼したのは安倍首相じゃないかといわれています」(政治部記者)

 森元首相は協会の名誉会長というラグビー界の重鎮としてだけでなく、五郎丸選手にとっては早稲田大学ラグビー部の大先輩にあたる。また2019年のラグビーワールドカップ日本開催の利権を一手に握り、大きな影響力を持つ人物だけに、断ることは困難だったのだろう。そのため、五郎丸選手の出席が現実となり、マスコミもこれを大きく伝えた。森元首相にとってはしてやったりだろうが、しかし、五郎丸選手は来年からオーストラリアリーグの「スーパーラグビー(SR)」のレッズでプレーすることが決まっていることもあり、当面の政界進出など現実的にはあり得ない。

 五郎丸選手が政治に接近したのではなく、むしろ国民的スターとなった五郎丸選手が森元首相に政治利用され、そのパフォーマンスに巻き込まれてしまった。そう考えるのが妥当ではないか。そもそも五郎丸選手だけに限らず、森元首相は自らの影響力を盾にスポーツ界に対して散々政治利用とパフォーマンスを行っており、それはあまりにも露骨なものだ

 例えば今年だけでも森元首相は精力的にスポーツ界を舞台にしたパフォーマンスを繰り広げている。6月には日本ラグビー選手権で清宮克幸監督率いるヤマハ発動機ラグビー部初優勝の報告・感謝会に出席している。清宮監督もまた森元首相にとって早稲田大ラグビー部の後輩にあたるが、ここでも優勝トロフィー授与を再現するパフォーマンスを得意そうに行った。

 さらに清宮監督に関してはその息子にまで触手を伸ばしている。それが今年夏の甲子園で大きな注目を浴びた早稲田実業1年生の清宮幸太郎選手だ。7月26日清宮監督が神宮球場で行われた高校野球西日本大会に息子の応援に駆けつけた際、なぜか森元首相も同席。早稲田実業が勝利すると報道陣の前で清宮監督とガッチリ握手するパフォーマンスを行っている。幸太郎選手の早稲田実業は早稲田大学と属系とはいえ、早稲田実業野球部と森元首相とは何の縁も関係もなかったはずだが、目立てばなんでもいいようだ。

 また9月にはロシア・カザンで行われた水泳の世界選手権の総長報告会にも早大評議員として出席し、「早稲田総長に電話をしてお祝いをしてあげようと言ったのは僕。裸になったときの瀬戸(大也 早大在学中)君はずいぶんでかいなと思ったけど、ここに来たら僕より小さいじゃないか」とご満悦な様子を見せている。

「現在、森元首相が最も執着してお気に入りのアスリートはもちろん五郎丸選手です。同じ大学、同じラグビー部と森元首相にとってはまたとない好条件。すぐには無理でも自民党から出馬させたい。その後見人こそ自分だと宣伝したい。そう虎視眈々と狙っているのでしょう」(同前)

 もっとも、五郎丸選手自身にも、気になることはある。自民党式典にかぎらず、ここ最近の露出が多すぎることだ。もちろんマイナースポーツであるラグビーが脚光をあびたことから、広告塔として五郎丸選手がメディアに出てアピールする意味もあるかもしれない。しかしプロ野球日本シリーズの始球式、フジカラーのCM出演、アサヒビールとのパートナーシップ契約、ショウワノートでの「五郎丸自由帳」、ノートや消しゴムなど多くの文具発売、五郎丸切手、日本忍者協議会からの表彰、さらに12月20日にはホテル椿山荘でのディナーショー開催など(大人1万6000円)、ラグビー普及というより、自分自身のアピールのためじゃないのか、という感は拭えない。

 次の参院選はともかく、もしかしたら将来の政界転身を本気で考えているんじゃ……。

 国民的スターとなった五郎丸選手には、森の“毒牙”にかかることなくアスリート人生を全うして欲しいものだ。
(伊勢崎馨)

最終更新:2015.12.17 01:13

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