国連演説でも北朝鮮危機を煽りまくった安倍首相に、NYタイムズコメント欄でも批判殺到! 戦争ゲームに興じる子どもみたい

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北朝鮮危機も、拉致問題も、選挙向けのパフォーマンスに利用

 しかし、考えてもみれば、米国が北朝鮮と具体的な交渉のテーブルについて、その間、ミサイル発射などの行為が止まったほうが、むしろ安倍首相にとって都合が悪いということなのだろう。

 周知の通り、森友・加計問題で支持率を急落させた安倍政権は、北朝鮮危機を最大限に煽ることで政権浮揚を狙った。そして、マスコミ世論調査でも数カ月ぶりに「支持する」が「支持しない」を上回ったのを見て、野党の態勢が整わないうちに“大義なき解散”に打って出ようとしている。あれだけ「異次元の危機」などとアジっておきながら自ら政治的空白期間をつくることについては、すでに方々からつっこまれているが、ようするに安倍首相は、今回の国連での演説でも、選挙のために、北朝鮮危機をフルに政治利用したということだろう。

 しかも、首をかしげざるをえないのは、安倍首相が演説のなかで、前日にトランプ大統領が拉致問題に触れたことに呼応するように、横田めぐみさんら拉致被害者について「彼らが一日も早く、祖国の土を踏み、父や母、家族と抱き合うことができる日が来るよう、全力を尽くしてまいります」と述べたことだ。トランプ大統領が拉致問題に触れたことについては、安倍首相が電話会談の際に話題に上げていたことを菅義偉官房長官が語っているが、「対話ではなく圧力」とがなり立てておきながら一体どうやって拉致問題を解決しようというのか。

 実際、安倍首相は、拉致問題の唯一の手立てである北朝鮮との外交すら「無駄」だと断じているのだ。国連での演説に先駆けて、安倍首相はニューヨークタイムズ紙(電子版17日付)に署名つきのオピニオンを寄稿したのだが、そこで「北朝鮮との外交を優先させ、対話の重要性を強調しても無駄」「これ以上の北朝鮮との対話は行き詰まるだけ」「今こそ北に最大限の圧力をかける時だ。一刻の猶予も許されない」などと吠えている。言うまでもなく、外交と対話の手段を閉ざしてしまえば、拉致問題は微動だにしない。それは中学生でもわかる話だ。やはり、選挙のためのパフォーマンスにしか聞こえない。

 おそらく安倍首相は、国連演説の前にマッチョな姿勢を見せておけば受け入れられるとでも思ったのだろう。ところが、ニューヨークタイムズ紙電子版に設けられたコメント欄には、少なからず安倍首相の態度に拒絶感を示す意見が投稿されたのである。そのなかからいくつか抜粋しておこう。

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