乃木坂46の「恋愛禁止」ルールをめぐって議論勃発…変わりゆくアイドルの恋愛ルール違反ペナルティ

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 そんな恋愛禁止ルールだが、前述の裁判のように表立って「恋愛したこと」を罪として運営がタレントにペナルティを加えるのは、メジャーな規模で活動するアイドルグループのなかでは、いま現在むしろ稀になっている。

 その分水嶺となったのが、13年1月にAKB48の峯岸みなみがGENERATIONSの白濱亜嵐との交際をスクープされた結果自ら髪を剃った事件だろう。動画サイトに上げられた坊主頭になった彼女の謝罪動画は、恋愛禁止ルールにまつわる異常性を改めて浮き彫りにし、日本国内のみならず海外でも否定的に報じられた。

 AKB内では12年に「週刊文春」で報じられたファンとの交際疑惑によりHKT48に移籍させられた指原莉乃をはじめ、多くのメンバーが恋愛禁止ルールを破ったことで何らかのペナルティを受けてきたのは周知の事実だ。

 それは秋元康がプロデュースするグループに限った話ではない。「日経エンタテインメント」(日経BP社)12年1月号に掲載されたアイドルプロデューサーたちによる座談会では、ももいろクローバーZ、アイドリング!!!(15年にメンバー全員卒業)、SUPER☆GiRLSのプロデューサーらが口々に自分たちのグループで恋愛禁止ルールを設けていることを明らかにしている。

「神聖な部分を大事にするというアイドルのファン心理がありますからね。だから僕はメンバーにも「恋愛は絶対にダメ」と言ってます。でもたまに、「恋愛はダメでも恋は…」みたいなことを言うアイドルがいるけど、正直感心しない。好きな男でもおるんか、みたいな(笑)。(中略)何かを代償に得ていることを忘れちゃいけない。与えられた位置が当然だと思ってきちゃうと「私も人間だから」とか「普通の女の子だから」とか言うけど、夢を与える側というのは常に意識してもらわないと」(アイドリング!!!・門澤清太)
「うちも同じで恋愛禁止です」(ももいろクローバーZ・川上アキラ)
「僕はたまに個別に話をしてます。全員並べて説教じみたことを言っても聞かないんで。その上で防げたこともありましたから。(中略)過去を整理できない子は大抵続かない。1人がそういうことをすると11人の足を引っ張って、他のメンバーの未来が崩れていきますし」(SUPER☆GiRLS・樋口竜雄)

 しかし、前述の一件が国内外で大炎上を起こして以降、そのようなルールを表だって語ることを露骨に避ける傾向が表出する。たとえば、13年に『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』(TBSラジオ)内で放送された宇多丸と秋元康の対談のなかでは、秋元自身がかつて掲げていたはずの恋愛禁止ルールについてこのように否定のコメントを出している。

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