二重国籍問題がTBS山内アナにまで…池田信夫が「日本国籍失う」「解雇しろ」とデマ&ヘイト攻撃

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 そして、この山内アナ叩きでわかったのは、連中の「国会議員だから出自は重要」という理屈は建前にすぎず、一般市民に対しても国籍、血統、出自というプライバシーの開示を強要し、そのうえで恫喝するという品性下劣さである。しかも「重国籍者は議員を辞職しろ!」「重国籍者は局アナを辞めろ!」という主張に法的根拠はない。どちらが“無法者”かは明らかだろう。

 ある意味、これは、関東大震災に乗じた“朝鮮人虐殺”の構図に酷似していると言える。震災の直後から人々の間で「朝鮮人が井戸に毒を投げ入れている」「放火している」というデマが駆け回ると、日本人は自警団を組織して朝鮮人たちを襲撃し、次々と虐殺していった。朝鮮人という属性だけで命を奪われたのだ。そのとき日本人は「君が代を歌ってみろ」と聞いて回ったり、朝鮮語の特性上発音が難しい「15円50銭」などを無理やり言わせて、少しでもうまく口にできなければ「朝鮮人」として殺害したともいわれている。

 一連の蓮舫氏や山中アナへのバッシングで、国籍、血統、出自の明示を迫ったあげく「辞職だ!」「懲戒だ!」と目を血走らせる連中がやっていることは、あのジェノサイドのやり口とまったく同じだ。

 しかも問題は、一部の右派メディアや言論人、ネトウヨだけがこうした人種差別を繰り出しているわけでない、ということだろう。国籍を問い、「純血の日本人」でなければバッシングされるという状況に、民進党内からも「代表選をやり直すべきだ」などという声があがり、他のマスコミも“追及は当然”という歪な空気に丸乗り。グロテスクな自称愛国者たちを批判するどころか、これが人種、国籍、出自に対する差別であることすら、まったく自覚していない。

 これがいまの日本社会だ。前回の記事では「問題は時代錯誤で差別的な純血主義のイデオロギーがまるで正論であるかのように、この国全体を覆いつつあることだ」と結んだが、いや、「インチキ愛国者」たちによる“虐殺の準備”はもう始まっているのかもしれない。
(編集部)

最終更新:2017.11.24 06:59

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