●SMAP報道の舞台裏を改めて検証!芸能記者匿名座談会(後)

『スマスマ』公開処刑の舞台裏とSMAPのこれから…そして芸能マスコミはなぜジャニーズに弱いのか!?

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──じゃあ、どうしてさからえないんですか?

A 実は最近、一般紙の記者に同じことを聞かれたんだけど、こう答えたんだよ。それはあなたたちが、警察や検察に逆らえないのと同じだ、ってね。一般紙だって、別に警察や検察の捜査情報をやったからといって、売れ行きがのびるわけじゃない。検察や警察がそんな特別なネタをくれるわけでもない。それでも、批判がタブーになっているのは、記者クラブや会見から排除されるのが怖いからでしょ。ジャニーズも同じで、下手なこと書いたら会見やコンサートから締め出しをくらってしまうという恐怖がある。本当は会見やコンサートから締め出されたってどうということでもないんだけど、新聞社って横並び意識がすごく強いから、自分のところだけ拝除されるのを極度に怖がるんだよ。

C ジャニーズはものすごくうるさいからね。スポーツ紙は担当が広報を仕切っている役員の白波瀬氏なんだけど、とにかく、細かい記事にもものすごく強硬な抗議をしてきて、そのたびに上層部が呼び出されて、菓子折をもって赤坂詣でに行くことになる。それが嫌でついつい自主規制をしてしまう、というのはある。ただ、やっぱり一番大きいのは、昔からの癒着構造でしょう。スポーツ紙の芸能にはバーニング担当のB担とジャニーズのJ担がいて、日常的に癒着し、両者のタレントについては一切ゴシップは書かないという構造が連綿と続いてきた。でも、改めてなんで?といわれると、誰も明確な理由を考えたことがない、というのが正直なところだと思う。

──実体のないタブーに支配されているという感じで、すごく日本的な萎縮の仕方ですね。

D その点、週刊誌はもうちょっとわかりやすいね。女性誌やアイドル雑誌を抱えていると、ジャニーズのタレントに出てもらわなきゃいけないから、どうしても、逆らえなくなる。それと、有名なカレンダー利権だよね。ジャニーズの若手のグループのカレンダーの販売権を各出版社に割り当てるんだが、この売り上げがかなり大きい。

B 2016年だと、一番売れてるKis-My-Ft2が小学館、SexyZoneが同じく小学館グループのホーム社、Hey! Say! JUMPが光文社、ジャニーズJr.が集英社、A.B.C-Zが学研プラス。だから、小学館の「女性セブン」「週刊ポスト」と、光文社の「女性自身」「FLASH」はジャニーズの悪口は絶対に書けない。


●SMAP騒動は芸能マスコミの“終わりの始まり”でもある!

D ただ、女性週刊誌は飯島氏との付き合いも深かったため、今回はどちらの悪口を書くこともできず、相当に苦労していた。特に「セブン」の発行人M女史は飯島氏と近い関係にあったから、2月4日号では「木村拓哉『もう疲れた』からの反転 中居正広『誤算とこれから』」との特集を組んでいるが、中居もキムタクも持ち上げてバランスを取ろうとしたうえ、飯島氏の功績もかなりの誌面を割いて紹介していた。

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