白紙撤回会見の五輪組織委・武藤事務総長の“無責任”は昔から! あのノーパンしゃぶしゃぶ事件でも…

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 この問題を報道した「週刊現代」(講談社/1998年4月4日号)によると、武藤氏が接待を受けた舞台はノーパンしゃぶしゃぶではなく、東京港区にあった画廊の女性オーナーがスポンサーをつとめる「博美の会」なる勉強会。この女性オーナーは当時のサラ金大手「武富士」との癒着で有名だった大蔵省大物OB・徳田博美氏から同社の未公開株を斡旋されたことで話題になった人物だが、「博美の会」は、徳田氏と武富士による現役官僚接待の場で、年に数回、銀座、赤坂の料亭で芸者をあげてどんちゃん騒ぎを繰り広げていたという。
 
 そして、当時の大蔵省官房長だった武藤氏は書記の頃からこの「博美の会」の中心メンバーで、タダ飯、タダ酒をたかっていたと「週刊現代」が報じたのだ。同誌にはこんな証言も載っていた。

「参加者たちは芸者の着物の裾に手を入れたりして、鼻の下を伸ばしていた。なかに裸踊りが好きな人物がいて、そのまま芸者に抱きついたりしていたというぐらい“勉強会”は乱れていたそうです」

 ところが、武藤氏自身はこうした疑惑を一切否定し、内部調査の対象にもせずに完全に逃げ切った。そして、接待汚職事件に関しても、監督不行き届きで一時、大臣官房総務審議官に格下げされたものの、事実上はなんの処分も受けなかった。

 そしてしばらくすると、出世レースのライバルたちがその汚職事件で次々辞任したこともあり、復活。99年にはエリートコースである主計局長に昇格し、2000年には、森政権下で事務方ナンバーワンの事務次官に抜擢された。

 また、財務省に組織変更になって初の事務次官をつとめた後も、小泉政権下で日銀副総裁に登用されたのである。

 ちなみに、大蔵省接待汚職事件の際、橋本龍太郎首相の秘書官だった現維新の党の江田憲司議員は、後に、自分のブログで、この事件の際の武藤氏の姿勢をこう厳しく批判している。

「今の世の中は、政治家も官僚も責任をとらないという、ゆゆしき風潮が醸成されている。それを絵に描いたように実践してきたのが武藤氏なのである。これでは、大人の背中をみて育つ子供の教育にも良いわけがない」

 たしかに、この無責任な姿勢は今回の東京五輪でも十分に発揮されているといえるだろう。

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