STAP細胞捏造・笹井氏自殺は「NHKと文春のせい」は本当か

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 こちらの主役は「週刊文春」だった。「文春」はSTAP細胞捏造疑惑の発覚以来、毎号のように、2人が男女の仲だったことをにおわすような記事を掲載していた。

「ある職員が『2人がホテルから出てくるところを見た』というのです」「阪急三宮駅近くの三角公園で待ち合わせ、食事に行く姿をラボの仲間数人が目撃しています」「頻繁にタクシーに同乗していました」などの証言で、「女性に免疫がない笹井が自分を崇拝する小保方に部下以上の感情を持っていたのでは」と男女の関係を臭わせたのだ。そして笹井氏の小保方氏に対する恋愛、情実感情が、研究や論文に対しての甘さを生み、捏造問題を生んだとまで指摘されたのだ。

 さらに、4月17日号では、笹井氏の学生時代の恋愛問題を引っ張り出し、「ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授との恋愛バトルに負けたことがトラウマになっている」と揶揄している。

 また、先の『NHKスペシャル』では、二人がやりとりしたメールを男女のナレーション付きで情感たっぷりに紹介していたのだが、これも批判の対象になった。

 こうした下半身をあげつらうような報道が、自他ともに認める天才であり、ノーベル賞受賞間違いなしといわれた笹井氏のプライドを傷つけ、自殺に追いやったのではないか、というのだ。しかし、これもかなり考えにくい。というのも、週刊誌でこうした報道が出ていたのはぜいぜい4月半ばまでで、結局、決定的な報道はなく、笹井氏はその後に会見に出てきているからだ。

 また、批判を受けているNHKが紹介したメールも、笹井氏のメールは、
「小保方さん 本日なのですが、東京は雪で、寒々しております。(中略)2回目の樹立のライブイメージングは、ムービーにしたらどんな感じでしたでしょうか?(中略)小保方さんとこうして論文準備ができるのをとてもうれしく、楽しく思っており、感謝しています」
 小保方氏のメールも、
「笹井先生(中略)Figの仮作りが出来そうですので、また近いうちにご相談に伺わせていただけないでしょうか? よろしくお願いいたします」
 というもので、多少は恋愛感情も読み取れなくもないが、たいしたものではなかった。

 むしろ、今回の自死はこうしたマスコミ報道などとは関係ないところで、何か決定的なことがあったのではないか。そんな気がしてならないのだ。

「笹井さんは、何かがきっかけでSTAP細胞が本当に存在しないということを確信してしまったんじゃないか。再現実験でSTAP細胞がないと正式に発表されたら、また矢面に立たされる、それに恐怖して死を選んだのかもしれない。あるいは、もしかしたら小保方さんとの関係に何かあった可能性もあります。週刊誌に小保方さんと断絶状態で、逆にセクハラで訴えられそうになっているなんて話も書かれていましたから」(全国紙社会部記者)

 また、仮にマスコミ報道が自殺の一因だったとしても、今回に限っては、マスコミが責任を問われる必要はまったくない。STAP細胞は年間800億円以上の税金を投入されている公的な研究機関が大々的に発表した発明なのだ。そこに不正や捏造があったならば、きちんと追及するのは当然だろう。そして、笹井氏はその不正や捏造のキーマンであり、情実がからんでいるとすれば、男女関係も含めて検証の必要がある。
 
 自殺という結末はたしかに悲劇ではあるが、それで情緒的になってマスゴミたたきをするのは、的外れといわざるをえない。
(田部祥太)

最終更新:2014.09.22 01:37

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