BiSを殺したのは誰だ? 崩壊のきっかけは全裸パフォーマンス

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 BiSのファンをやっていくのは、金銭面での負担が非常に大きい。イベントは平日・休日問わず毎日のように開催され、握手やチェキのみならず、ハグ会・ケツバット会・罵倒会・チュー会・ローション握手会など、様々な特典会が開催される。

 ライブやイベントも多い。昨月6月を見てみると、各地で行われたツアーも含め全17回ものライブ・イベントが開催されている。各地で開催されるライブのチケット代や交通費、特典会に参加するためのCDやグッズの購入費など、本格的に追っかける場合の出費はかなりのものだ。しかし、ライブやイベントが開催されれば、無理をしても現場に足を運んでしまうのがファン心理。中には平日のイベントにも参加するため、仕事を辞めて通うファンも見うけられた。BiSの解散はファンたちにとって、そんな負担の大きなファン活動からの解放でもあったというわけだ。

 メンバー、運営、そしてファンと、まさにみんなが疲れきった結果の解散──。だが、この決断はこれまでのネガティブな空気を大きく変えることになった。メンバーたちは“どうせ解散するから”を合言葉に大人たちの思惑や支配を拒否し、これまでにない結束を見せはじめた。リリースされたシングル「FiNAL DANCE/nerve」は、メンバー全員が水着でジャケットを飾り、ロックチューンながらも多幸感あふれるアイドルらしい仕上がりとなった。ファンたちも同様で、「これで最後」という気持ちが原点回帰につながり、これまで以上に純粋な応援ができるようになった。BiSは今、達成感とある種の解放感に包まれながら、幸せな終幕を迎えようとしている。

 とはいっても、彼女たちのことだ。まだ油断は出来ない。実際、ラストライブもギリギリまでトラブルの連続だった。『BiSなりの武道館』というタイトルからもわかるように、ラストライブは当初、武道館で行われる予定だったが、直前に武道館側から断られ、現会場の横浜アリーナに変更になった(一説には、武道館の幹部がテレビでBiSの活動内容を知って、断りを入れてきたらしい)。チケットが一万枚以上売れ残り、数日前には都内各所を街宣車でまわり“最後のお願い”をする事態も起きている。

 当日、最後の最後に彼女たちがとんでもないパフォーマンスを仕掛けてくる可能性もある。先週放送された最後のニコニコ生放送では、ほとんどのメンバーが「BiSらしいライブになる」「自分の身は自分で守って」とファンに呼びかけけていた。ラストライブではBiSの歴代メンバーが集まって代表曲「nerve」をパフォーマンスする予定だが、プー・ルイと対立して辞めたテラシマユフがそれに参加するかどうかかも気にかかる(プー・ルイがTwitter上で参加を呼びかけたが、テラシマからは「SNSで話すべきではない。事務所に確認します」と、冷めた返答が返ってきたらしい)。

 いや、それより何より、アイドルとしてのBiSはこのラストライブでほんとうに「死ぬ」ことができるのか? 先に紹介した本のタイトル『アイドルを殺したのは誰?』やアルバムタイトル『IDOL is DEAD』『WHO KiLLED IDOL?』など、死を連想させるフレーズを連発してきたBiSだが、クリエイティブ・ディレクターのNIGOが監督を務めたBiS最後のMV「nerve」の最後には「IDOL IS NOT DEAD」というフレーズが登場する。

 アイドルを殺したのは誰? ……いや、そもそもアイドルは殺されていないかもしれないし、殺された後に生き返るかもしれない。
(ヤノリュウイチ)

最終更新:2016.08.05 06:08

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