百田尚樹がSMAPとの小説競作で完敗! スマスマ出演で赤っ恥

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 たとえば、トップバッターの中居クン(中居正広)は、キスを目撃した後、彼女への憎悪と嫉妬をつづりながら、「ただ、ここから見える景色は紛れもなく綺麗だった。(中略)そして、何よりも穏やかな水面のように美しかった。」と真逆の思いを吐露する。そして、入り乱れる感情を交互に描きつつ、最後は「誓いましょう、愛する事を、伝えましょう、あなたへの愛を、今までもそしてこれからもいつもと同じように! いいよね、母さん」という意味深な台詞で締め、ちょっと変態的な匂いのするマザコン小説に仕上げた。

 二番目の吾郎ちゃん(稲垣吾郎)は、最近、すれ違い気味の彼女と関係を修復しようといっしょに海にきた「俺」の物語。サーフィンに夢中になっていたら、ビーチで彼女が男とキスをしているのを目撃してしまった。当然、俺は激怒する。だが、よく見ると、彼女は溺れた男を救助していただけだった。誤解に気づいた俺は二人を助けようと砂浜を走るが、思うように進まない。やっとの思いでたどり着いた俺は、しかし、男の顔を見て愕然とする。「青ざめた男の顔は自分自身であった」。

 でも、話はこれで終わらない。息を吹き返したのか、目を覚ますと、目の前に彼女が。その直後、ラストシーンがこんなふうに描かれる。「『チェ』。残念そうな顔をした彼女が舌打ちをしていた。」

 二度ならまだしも、三度のどんでん返しはなかなかプロでも思いつかない。百田センセイも「ほんとにうまい! 超一級。もうプロの作品」と絶賛し、この作品を一位に選んでいたほどだ。

 他のメンバーも負けてはいない。余計な説明を一切せずに「目の前で愛する女が男と……。暗い……。ビニールに包まれ赤いサイレンと共に俺が運ばれてゆく。君は何故泣いている。俺は何故泣いている。」と、流行りの“イヤミス”のようなダークな世界をシニカルに描ききった慎吾ちゃん(香取慎吾)。ふてくされて眠った主人公が、夢のなかでキリンと出会うという、ベタな書き出しをシュールなファンタジーに昇華させたつよぽん(草なぎ剛)。

 そして、キムタクはというと、彼女と他の男のキスを目撃した後、「信じ難いが、この状況に自分が高揚してゆくのが分かり、情けなくなる。」「何故なら、世界で一番愛する女の髪が、唇が、指先が、絡む脚が今まで見たことのないほど美しいからだ。」とまさかのNTR=寝取られ小説を発表したのだった。

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