実は『ルパン三世』も…マンガ・アニメの最終回が“微妙”なことになってしまう理由とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 ただ、これはあからさまに「もうこんな漫画描きたくない!」と言っているわけではない。実は、露骨に作品を描き続けることに飽きてしまったことを告白している作品も存在する。それが、1992年から「別冊少女コミック」(小学館)で9年にわたり連載されていた、新井理恵による『×—ペケ—』という4コママンガ作品だ。

 少女マンガタッチの画風に、下ネタや暴力にからんだブラッグなギャグがからむ作風で人気を博し長期連載となるが、ネタ切れもあり、だんだんと作者のモチベーションが下がっていく。そして、単行本の最終巻になると、背景の描き込みは最小限、キャラ造型も適当という状況に。そして、遂には、4コママンガを描くことすら放棄し、西原理恵子タッチな画風でひたすら仕事のグチを書き連ねる謎のエッセイマンガすら登場するようになった。そこにはこんな言葉が書き連ねられている。

「ふう…「×—ペケ—」ももう連載7年以上経っちまったか…そんじゃあーこれからもノリにノって仕事を…やーめた」
「だいたいなー4コマよりもはるかにラクなストーリーモノでも7年もやりゃーネタにつまるっつーのによー」
「スキでこんな仕事やってるワケじゃねえけどよ カネいいからヤメらんねえわ」
「ネタなんざとっくの昔にねえっての ダマシダマシよくやってたよなオレさまも」

 それからは、オンラインゲームに夢中になる日常を描いたエッセイマンガを描いたり、突如絵日記を載せて現役高校生と同棲している事実を告白したり、打ち切りにならないのが不思議なぐらいの状況にまで悪化。そしてついに迎えた連載終了の時には、マンガのなかでこんな言葉を綴っている。

「やっと「×—ペケ—」が最終回を迎えるよ どんなにこの日を待ち望んだコトか いや 生活かかってる面では そりゃヤバいが 最早そんなモンどうでもイイやっていうかさ とにかく こんなメデたい出来事生まれて初めてっていうか なんちゅーか 本中華なんて言ったトコロで 現代の若者には通じないって 何はともあれ めでたしめでたし」

 連載が打ち切りになってしまうのも悲しいが、完全にネタ切れ状態になってしまってもなおマンガを続けなければならないというのも苦しいというのがよく分かる。

 マンガもアニメも、作家や制作者の純粋な表現意図だけでコントロールできるわけではない。その間に入る出版社や制作局の都合に大きく左右される。そのなかでキレイなラストを迎えられる作品というのも、実は少ないのかもしれない。
(新田 樹)

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

人気マンガ・アニメのトラウマ最終回100

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

実は『ルパン三世』も…マンガ・アニメの最終回が“微妙”なことになってしまう理由とは?のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。ルパン三世新世紀エヴァンゲリオン新田 樹の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 セクハラ被害のテレ朝記者に卑劣個人攻撃
2 加計獣医学部講義で小川榮太郎のデマ本が
3 元家族会の蓮池透が「安倍は嘘つき」
4 コムアイが明かした社会的発信への葛藤
5 パワハラ社長を撃退した新聞記者の戦い
6 セクハラかばう麻生財相の女性蔑視発言
7 自衛官「国民の敵」暴言を生んだのは安倍政権
8 財務省・福田次官のセクハラ否定がヒドい
9 AKB48「Teacher Teacher」に批判の声 
10 財務次官セクハラが海外メディアでも
11 麻生太郎が愛人の店に2360万円
12 安倍首相が大阪でやらせ応援プラカード
13 安倍の嘘つきは小学生時代からだった
14 柳家小三治「総理いつまでやってんだ」
15 ショーンKと同じ!安倍首相も学歴詐称
16 首相案件文書に安倍首相と加計理事長の相談が
17 高畑勲監督が「日本の侵略戦争」を問うた幻の映画企画
18 村田諒太が安倍政権の国民栄誉賞に異論
19 美輪明宏が安倍と支持者を一喝!
20 上念司もケントと同様、加計の客員教授
1高畑勲監督が遺した安倍政権への無念の言葉
2セクハラかばう麻生財相の女性蔑視発言
3首相秘書官「本件は首相案件」
4首相案件文書に安倍首相と加計理事長の相談が
5森友「口裏合わせ」「身を隠せ」指示判明
6村田諒太が安倍政権の国民栄誉賞に異論
7安倍首相が大阪でやらせ応援プラカード
8参加阻止も…官邸前デモの警備がひどい
9 安倍が「こんな人たち」につづき「左翼は人権侵害が平気
10「安倍はやめろ」抗議デモが国会前を埋め尽くした
11柳瀬秘書官、安倍、加計が一緒にゴルフ
12財務省・福田次官のセクハラ否定がヒドい
13柳家小三治「総理いつまでやってんだ」
14加計獣医学部講義で小川榮太郎のデマ本が
15田崎史郎が「僕“でさえ”会ってると思う」
16上念司もケントと同様、加計の客員教授
17高畑勲監督が「日本の侵略戦争」を問うた幻の映画企画
18自衛隊隠蔽は安倍、稲田が引き起こした
19 財務次官セクハラが海外メディアでも
20ゆずの愛国心煽動ソングはここが悪質!