ネトウヨ化したケント・ギルバートの文章に“捏造”が発覚、回収へ! ゴーストライター任せの粗製濫造も明らかに

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 いっておくが、ゴーストライターが書き、チェックも編集部に丸投げしていたとしても、本に著者として自分の名前を載せ印税をもらっている以上、責任はギルバート氏にある。この態度は、いくらなんでも無責任すぎるだろう。

 ギルバート氏といえば昨年、日本会議を中心とする改憲大集会で護憲派を「アヤシイ新興宗教みたい」と批判。さらに「放送法遵守を求める視聴者の会」なる団体の代表呼びかけ人となり、安倍政権に批判的な報道番組を「極めて幼稚なプロパガンダ」などと攻撃している。自身の発言にこんな無責任な人間が、憲法や報道の問題をどうしてしたり顔で語ることができるのか、その神経がまったく理解できない。

 しかも、今回の一件にはさらにもうひとつ、大きな問題がある。それは、編集部とゴーストライターが梶谷教授のものと間違えたコメントが、あの“KAZUYA”氏の発言だったことだ。

 KAZUYAこと京本和也氏は、YouTubeやニコニコ動画に反日攻撃動画を続々と配信しているネトウヨ・ユーチューバー。その動画は、典型的なフレームアップの手法で、いたるところで“反日”の動きが起きているかのような印象を与える煽り動画がほとんどだ。近年乱発している著書をみても、有象無象のネトウヨ系まとめサイトと見まごうような陰謀論が展開されている。

 たとえば、KAZUYA氏は昨年8月に「ポーランドで見つけた中国による反日プロパガンダ」なるタイトルの動画を公開しているが、内容は、ワルシャワへ行ったKAZUYA氏が、町の中のモニュメントのひとつに、中国語で「抗日と世界の反ファシズムへの勝利70周年記念」と書かれたものを目撃したというだけ。

 ようするに、ギルバート氏は、こんな人物の主張をひいて、もっともらしく「PRCはヨーロッパにおいても反日工作をかなり強めている」などと宣っていたのである。

 そういう意味では、今回の“捏造”騒動は、このテの嫌韓反中本、歴史修正主義本、反日攻撃本がいかにいい加減なやり方で作られているかを改めて証明したとも言えるだろう。

 実際、被害にあった当の梶谷教授もその構造的な問題を指摘している。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

ネトウヨ化したケント・ギルバートの文章に“捏造”が発覚、回収へ! ゴーストライター任せの粗製濫造も明らかにのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。ネトウヨ宮島みつやの記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄