古舘伊知郎が降板発表後はじめての『報ステ』で見せた無念、やはり菅官房長官の圧力が原因との具体的情報も

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 この記事には、慶應大学経済学部教授であり朝日新聞論壇委員も務め、『報ステ』にも出演している井手英策氏本人から直接聞いた話として、古舘氏の降板理由がこのように綴られている。

〈井手英策さんは、これを広めてほしいと、言ってらっしゃったので以下記述します。
古館さんは、官邸、主に菅官房長官の圧力によるものに耐え切れなったからだと。
報道ステーションが、今後、政権批判を出来なくなる可能性が非常に高くなります。
井手さんによると「ファシズム」です。
古館さんは井手さんの職場を訪れ「後を頼む」と。〉

 実際に井手氏がこのように語ったのかどうかは定かではないが、信憑性はかなり高いと言えるだろう。というのも、少なくとも『報ステ』が菅義偉官房長官から圧力に晒されていたのは事実だからだ。

 本サイトでは再三報じてきたように、官邸は一昨年9月の川内原発報道をめぐるBPO審査を口実にして、テレ朝上層部への介入を始めた。そこに昨年1月、コメンテーターの古賀茂明氏から「I am not ABE」発言があり、官邸は激怒。最後の出演時に古賀氏は「菅官房長官をはじめ、官邸のみなさんにはものすごいバッシングを受けてきた」と言い、古舘氏は必至に取り繕おうとしたが、実際、当時の菅官房長官のオフレコ懇談会のメモには「本当に頭にきた。俺なら放送法に違反してるって言ってやるところだけど」などと書かれている。

 さらに、「週刊現代」(講談社)の報道によって、「I am not ABE」放送の直後に菅官房長官の秘書官から『報ステ』の編集長の携帯電話に「古賀は万死に価する」というショートメールが入ってきたことも判明している。

 その後はご存じの通り、昨年4月に古賀氏は降板した。そのとき一緒にコメンテーターの恵村順一郎氏も降板、『報ステ』の報道姿勢を守ってきたチーフプロデューサーも更迭。その上、同月17日には自民党がテレビ朝日の経営幹部を呼びつけ事情聴取を行い、BPO申し立ても検討するなどと脅しをかけている。──つまり、そうした菅官房長官と官邸からの圧力に耐え切れなかった結果、古舘氏の降板が決まったと考えるのが順当だ。

 そう考えると、降板発表から初めての放送で、参院選と憲法改正への懸念をはっきり言葉にした古舘氏の心中は、無念さでいっぱいだったのではないか。返す返すも降板は残念極まりないが、どうか4月まで、ぜひ古舘氏には古賀氏並みに大暴れしてほしいと思う。
(編集部)

最終更新:2016.01.06 05:45

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

古舘伊知郎が降板発表後はじめての『報ステ』で見せた無念、やはり菅官房長官の圧力が原因との具体的情報ものページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。テレビ朝日圧力編集部菅義偉の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄