あのマンガ家たちがマンガで伝える反戦メッセージ…水木しげる、山上たつひこ、松本零士から浅野いにおまで集結

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
bigcomicorignal_01_150808.jpg
「ビッグコミックオリジナル 戦後70周年増刊号」(小学館)

 安部晋三首相による「戦後70年談話」発表を前にして、マンガ界から明快な“戦争NO!”の声があげられた。「ビッグコミックオリジナル 戦後70周年増刊号」(小学館)である。

 掲載されているのは、描きおろしと再掲をあわせた16作品。どれも「戦争」を題材にした粒ぞろいの名作ばかりで、第一級のマンガアンソロジーとなっている。

 執筆陣は水木しげる、松本零士、花輪和一、滝田ゆう、山上たつひこ、そして絵本作家の大家・井上洋介とそうそうたる面子。さらに、これら大御所の名前に、浅野いにお、さそうあきら、三島衛里子といった現代マンガシーンを牽引する注目作家が並置されているというのも、なかなかお目にかかれない光景だ。

 本企画の目玉はなんといっても、水木しげるの描きおろし「人間玉」だろう。

 本作は、水木自身の戦争体験を題材としたもの。舞台はラバウル島に向かう輸送船、水木二等兵をふくむ兵隊たちは「ドレイ船以下」の状態で船底に押し込まれている。ここで敵襲の号令が鳴る。甲板へ出るには、一本の縄ばしごで上がるしかない。死に物狂いで縄につかまろうとする幾百人もの若い兵。人間に人間がしがみつき、結局身動きがとれなくなって、まるで巨大な玉となってしまう。その中ほどにいる水木は応戦の前に危うく窒息死しそうになるが……。

 本作について水木は、次のようなコメントを寄せている。

〈この船に乗っている時は「死」とか「無」に向かっていくような気持ちだった。だから、誰も先のことは考えないようにしていたネ。まもなくこの演習のような、そういう「死」を迎える状態がくるんだな、と思っていた。「ストップ人間玉!」だ。〉

 しかし一方で、解説の中条省平氏も言うとおり、極限状況を描きながらもどこかユーモラスな点を残していて、その感覚がマンガとしての風格をより醸し出している。まさに天才・水木しげるの衰えない才能を感じさせる一作だ。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

戦後70周年増刊号 2015年8月号

  • Yahoo! ショッピングの詳細ページへ
  • セブンネットショッピングの詳細ページへ
新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 上西小百合議員が鋭すぎる共謀罪批判!
2 財務省の森友問題関係文書はやはり存在
3 マツコもキムタクタブーに踏み込めず!
4 籠池「昭恵夫人に適時報告していた」
5 グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
6 小林よしのりが国会で共謀罪に反対
7 葵つかさが「松潤とは終わった」と
8 ノブコブ徳井が復讐目的で小説を発表!
9 恩田陸が新作小説でナショナリズム批判
10 たけしがキムタクとジャニーズを批判!
11 今村更迭は、安倍首相に謝罪させたから
12 ブルマーが強制された意外な理由とは
13 オザケン父と息子の鋭すぎる権力批判
14 籠池氏と財務省の面談音源が明らかに
15 安倍政権の独裁国家並み情報隠蔽やり口
16 浅田真央引退会見のNGワード
17 元タカラジェンヌが告白した性的虐待
18 講演で稼ぐネトウヨ文化人のビジネス
19 「不倫学」が教える防止策とは?
20 玉川徹に自民議員が共謀罪の正体を
PR
PR
1玉川徹に自民議員が共謀罪の正体を
2オザケン父と息子の鋭すぎる権力批判
3「週刊女性」が「共謀罪」を大特集
4室井「安倍を倒せ」に山本太郎の答えは
5ペギー葉山が遺した安倍政権批判の言葉
6キノコや筍を採るだけで共謀罪
7上西小百合議員が鋭すぎる共謀罪批判!
8講演で稼ぐネトウヨ文化人のビジネス
9籠池氏と財務省の面談音源が明らかに
10森友国有地取引で財務省主導の証拠が
11今村更迭は、安倍首相に謝罪させたから
12安倍政権の独裁国家並み情報隠蔽やり口
13グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
14安倍政権が関東大震災・朝鮮人虐殺を
15稲田が自衛隊と米空母の訓練を秘密に
16北朝鮮危機の最中に安倍はフィットネス
17財務省の森友問題関係文書はやはり存在
18安倍政権が自衛隊の対北武器使用指針
19辞任!今村復興相の差別的本質は最初から
20中川俊直不倫醜聞は自民党の体質に原因
PR
PR

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」