憲法9条がノーベル賞をとったら安倍首相は授賞式で何を話すのか

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「もちろん第9条では『自衛軍保持』を明記すべきです」と自身の公式サイトで明言している安倍首相(安倍晋三公式サイトより)


「憲法9条」がノーベル平和賞を受賞する──。そんな話がここにきて、現実味を帯びてきた。毎年、同賞の受賞予測をしているノルウェーのオスロ国際平和研究所(PRIO)が10月3日、ノミネート278候補中の1位に「憲法9条を保持する日本国民」を予想したのだ。

 PRIOの予想は外れることも多いので、大本命と考えるのは早計だが、しかし、もしほんとうに受賞できたら、これはちょっとおもしろいことになるかもしれない。

 というのも、普通に考えれば、日本国民の代表者である安倍晋三に授賞式への出席が要請されることになるからだ。いうまでもないが、安倍は日本国憲法を「占領憲法」「押しつけ憲法」と決めつけ、「われわれは憲法9条を改正し、自衛隊の存在と役割を明記していく」(13年6月12日)と、その改正を明言してきた超タカ派政治家。

 しかも、武器輸出三原則の解禁、集団的自衛権の容認によって解釈改憲を進め、手続きを経ないままに憲法を形骸化させ、今、まさに日本を「平和国家」から「普通の戦争ができる国」へと、大きく変えようとしている。いわば、安倍は日本が戦後69年間守り続け、そして、今、ノーベル賞の対象となった平和憲法を逆につぶそうとしている張本人なのだ。

 そんな人物が、いったいどのツラ下げてノーベル平和賞の授賞式に出ることができるのか。そもそも、日本国憲法を「恥ずかしい憲法」と認識している安倍にとって、9条のノーベル賞受賞は自己否定、屈辱以外の何ものでもないはずだ。

 また、安倍が授賞式に出席すれば、記者会見で、その改正や憲法つぶしへの動きを海外のメディアから徹底追及されるのは確実だろう。今回、「憲法9条」を1位にしたPRIOのハープウィケン所長は、安倍政権が今年7月に集団的自衛権の行使を認める閣議決定をし「9条が危機にあること」を予想の理由の一つにあげている。国際社会は明らかに、安倍政権の右傾化に歯止めをかけるために「憲法9条」をノーベル平和賞に推そうとしているのだ。

 こうした国際社会の動きに対して、官邸や自民党の警戒感は相当で、取材などでも過剰なほどノーベル平和賞問題に触れるのを嫌がっている。6日の会見でようやく自民党の谷垣禎一幹事長がコメントしたが、その内容は「結構なことではないかと思います。最後まで行って欲しいという気持ちがないわけではございません」と持って回った言い回しで、歓迎とはほど遠い様子だった。

 もし、このまま受賞が決まったら、安倍は前代未聞の授賞式出席拒否をして逃げ出すのではないか。あるいは、ノーベル平和賞をとった自らの憲法を批判して、タカ派的思想をさらけ出すのか。いずれにしても、安倍晋三という政治家の正体と、日本が今、時代に逆行して戦争国家への道を歩もうとしている事実が世界中の人々に知れわたる格好の機会になる。

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