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八代弁護士と千原せいじが消費税で「たかだか2%」と暴論はき総スカン! 遙洋子は八代に「権力に従順な男やのぉ」
番組中、千原せいじは不機嫌そうに…
安倍応援団やネトウヨコメンテーターがやたら幅を利かすようになった最近の情報番組やワイドショー。なかでもその傾向が強いのが関西ローカルの番組だろう。全国放送ではやや保守的という程度の発言しかしないコメンテーターが、関西ローカルでは露骨な安倍首相礼賛やヘイトまがいのセリフを連発しているというケースも少なくない。
しかし、先日、その関西の情報番組で、調子に乗りすぎて総すかんを食らってしまったコンビがいる。弁護士の八代英輝と、千原兄弟の千原せいじだ。
東京のワイドショーなどでも安倍応援団ぶりやネトウヨ的言動が有名な二人だが、ともに15日放送の『胸いっぱいサミット!』(関西テレビ)に出演、そこで消費税について、国民を馬鹿にしているとしか思えない暴論を口にし、共演者、スタジオの観客、さらにはSNSでも、ブーイングの嵐を浴びてしまったのだ。
問題発言があったのは、番組内コーナー「関西人が選ぶ えらいこっちゃニュース!」でのこと。1位のニュースとして、自民党総裁選が大きく取り上げられ、まず、パネリストの東国原英夫が、石破候補が100%勝つ見込みがないことを解説すると、出演者の橋本マナミが「えーーっっ、なんで!? 森友加計問題とか、もうまったくなかったことみたいになってますよね」と疑問の声を上げる。さらに遙洋子も、14日に行われた総裁選討論会について「安倍首相はしゃべりがうまい」と一応もちあげたのち、こんな批判を展開した。
「でも上手でイラッときたのが、日本のほうがアメリカよりも女性の雇用率は高いんですよと(安倍首相が言ったこと)。いやでも実際、非正規がめちゃくちゃ多いじゃん。貧困多いじゃんっていうことは一切しゃべらない。そして女性はいろんなライフスタイルに向けて、いろんな働き方が選択肢としてあっていいみたいな美談として語っている。女が望んで仕事辞めたりパートに復帰したりとかやってるかどうかわからないじゃないですか。でもそれが女の働き方の成功例のように彼は発言した。対して石破さんがおっしゃったのは、虚心坦懐、女性の意見を聞こうよってこと。だから女性の意見を聞くことから始めると。どっちに説得があるんやといったら石破さんじゃないですか」
もっとも、この女性の雇用問題については、さすがのせいじと八代英輝も何か言うとまずいと思ったのか、不機嫌そうな顔をしながらも口を挟まず、おとなしくしていた。
だが、話題が消費税10%増税に話題が移り、スタジオで、安倍首相による「消費税増税分の半分を子育て世代に投資し教育無償化を実行する」との総裁選公約が紹介されると、徐々に雲行きが怪しくなる。
このときも、最初は安倍政権への批判が中心だった。東国原が「約束違反だからね。これは全部社会保障費だったんで、もともと」と突っこむと、他の出演者も次々と消費増税に異を唱えていた。
橋本マナミ「上がるっていうこと自体が、もう意味がわからないです。(中略)私もお金がない時期がけっこう長かったんですけど、(国民は)すごい切り詰めているんです。だから消費税が上がることによって、やっぱり消費が減ると思うんですね。全体的な。そうしたら経済もまわらなくなるし、本当にいいことが全然ないと思います」
デヴィ夫人「助成金とかなんとかも非常に無駄遣いしているところがたくさんあるじゃないですか? それからやっぱりトヨタとかソフトバンクとかオリックスとか、ものすごい大きな大会社から取るのはいくらでも取っていいと思うんですけれど」
東国原「その関連でいえば、法人税プラス内部留保がすごいじゃないですか。内部留保税というのを考えたほうがいいと思うんです」
遙「その前にするべきことがあるんじゃないですか。議員さん領収書なしで経費が使えるだとか、立候補者減らしましょうねって言ってるのに増やす方向に行ったりだとか、その前にすることがあるやろう!」
八代弁護士が消費増税を「だって8から10に変わるだけですよ」
デヴィ夫人までが弱者の側に立つとはびっくりだが、いずれも正論すぎるほどの正論である。しかし、ここでせいじが議論に割り込んできて、こうまくしたてたのである。
「それはもう3%になる頃からね、言うてきたことで、(いまでも)なおらないということは、なおらないんですよ。だからそんなもうね。そんな無理なことは無理やって諦めましょ」
「いや無理やもん。消費税が3%になったの何年前? 80なん年? あのときからなおらん。30年待ってなおらなへんものはなおらへんで、そんなもん」
つまり、消費税3%が導入された1989年から、消費税とその使い方をめぐり政府への批判は存在した。でも未だに何も変わらないんだから、もう諦めて10%への消費増税も受け入れろ、ということらしい。この発言には出演者だけでなくスタジオの観客からも「えーっ!!」と声が上がった。
しかし、もっと唖然としたのが八代の発言だった。東国原が「軽減税率が必要で、日用雑貨にはかけない、それが最低限の条件ですわ」と、消費増税での軽減税率の必要性を主張すると、八代は、訳知り顔でこう反論したのだ。
「でもね、そのたかだか2%にその軽減税率が使うほうがコストが……」
2%増を「たかだか」って、いったいこの男はどういう神経をしているのだろう。しかし、これ、たんに口をすべらしたわけではなかったらしい。東国原が「だめ、軽減税率は絶対! 導入しなきゃだめ」と反論すると、八代は再びこう言い放ったのだ。
「だって8から10に変わるだけですよ」
これにはスタジオの観客からも「えーーーっっ!」との大きな声があがり、東国原や橋本は「あなたは金持ちだから」「これが八代の正体です」などと批判、スタジオ中が騒然となった。
しかしそんな八代に同調し、助け舟を出したのが、せいじだった。
「でも、俺、先生言う通りで、たかだか2パーよ」
「『ええっ』て(言うけど)ドーナツ2個やめたらええねんって」
「あほみたいにドーナツ食ってるからや。ほんま、もう」
遙洋子が八代弁護士に「権力に従順な男」「長いものに巻かれて生きてこられた」
消費税2%増をドーナツ2個にたとえるせいじはどうかしているとしか思えないが、これに対し、遙が「いかに(お二人が)お小遣いを潤沢にもらっている立場にあるかですよ」と皮肉をかましたうえで、庶民にとってはけっして「たかが2%でない」ことを説得力をもって語り始める。
「なんでみんなポイントカードやTカードとかいろんなポイントカードで財布が膨らんでいるのかっていうと、1%、2%のサービスを追い求めて、財布ポイントカードでパンパンになっているわけですやん。そのなかでまで2パーあげるってどういうこっちゃ!」
この遙の意見にスタジオの観客からは拍手が湧き上がるが、しかし、せいじと八代は引き下がらない。せいじは「それ(ポイントカード)入れるから、さらに擦れてまた財布、買い替えなあかんやろ?」と混ぜ返し、「ほんま俺、思うんやけどな。10%でええと思うで」「計算しやすいからええやん! なにも変わらへんで2%で」などと、「たかだか2%」を主張し続ける。
さらに八代にいたっては、こんなとんでもないことを言い出した。
「法律で決まっているんです、私たち代表で選挙でしか意見を言えない。その選挙で選んだ人たちが決めたことを、なんで私たちが今度反対するんですか」
開いた口がふさがらないとはこのことだ。ようするに、選挙で選ばれたんだから、安倍政権のやることに一切反対するな、と言うのである。言っておくが、選挙で選ばれたというのは白紙委任されたということではないし、国民には憲法で選挙以外のさまざまな政治意思の表明の形が認められている。こんな民主主義の基本原則すら無視するとは、この男、ほんとうに弁護士なのか。
しかし、この八代の暴言については、本サイトが怒るまでもなかった。スタジオでも八代に対して非難の声が殺到したのだ。
遙からは「なんで愚直に従わなきゃいけないんですか。権力に従順な男やのぉ!」「長いものに巻かれて生きてこられたんですね」と鋭いツッコミが繰り出され、東国原には「(自民党への投票数は)たかだか2000万人くらいですよ。そのなかでも半分は(消費増税)反対ですよ。だから選挙で選んだその政党が正義であるというのは考え方、ちょっとおかしいよ」と完膚なきまでに反論されたのだった。
千原せいじは「番組でこちょこちょしゃべっても、変わるか!」と開き直り
その後も、この“ネトウヨ・コンビ”は「これ(議員減数)やってからじゃないと税金あげられないというのは話が違うと思いますよ」(八代)、「結局ね、国民に興味がないんですよ。だからやってないことだけはツッツクけど、やってることに目がいかないという。もうそらもう」(せいじ)などと、安倍政権の消費税政策擁護を繰り返していたが、もはや、なんの説得力もなく、負け犬の遠吠えにしか聞こえなかった。
実際、放送終了後は、SNSでもふたりへの批判が殺到。「なめとんのか!!!」「お前絶対アホやろ、ノー味噌腐っとるやろ」「なら所得税あげて払えるあなた方が払ってよ」「二人とも、本当にオメデタイ。お花畑とはこのこと」といった批判の声があふれた。
八代やせいじはきっと「関西の番組だから、多少乱暴なことを言っても大丈夫」と考えていたのだろう。実際、ふだんは露骨な安倍政権礼賛やヘイトまがいの中韓批判を口にしても、ここまで炎上することはない。しかし、今回は、消費税というテーマで、庶民の懐具合をまったく理解していないどころか、国民を馬鹿にしていることがバレてしまったのだ。反発を招かないわけがない。
おそらく、空気を読むことに長けている八代あたりはさっそく軌道修正して、消費税に対しては慎重になるかもしれない。もちろん、全国放送の『ひるおび!』(TBS)では、絶対にこういうことは口にしないだろう。
しかし、この弁護士が「たかだか2%」という特権意識と「政権の決めたことに文句を言うな」という反民主主義的思想の持ち主であることを、視聴者はゆめゆめ忘れてはならない。
それにしても、八代といい、せいじといい、なぜこんなネトウヨみたいな質の悪いコメンテーターばかりが重宝されるのか。ちなみに、せいじはこの討論の最後、「だから変わらないって。こんな番組でこちょこちょしゃべってたって、変わるか! そんなの!」と捨て台詞をはいていたが、視聴者の多くはきっと、「だったら、おまえが小銭稼ぎでこちょこちょしゃべるのをやめろ」と突っ込んだに違いない。
(編集部)
最終更新:2018.12.26 04:55
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