失言・炎上に関する話題……本と雑誌のニュースサイト/リテラ
年末特別企画 リテラの2017年振り返り
最後は半裸インスタで炎上! 安倍昭恵夫人“夫に守られやりたい放題”の1年をカレンダーで振り返ってみた
この国のファーストレディである昭恵夫人はやりたい放題…(安倍晋三公式サイトより)
男性の裸の上半身写真をインスタグラムに投稿していた件で、昭恵夫人が炎上している。しかも、たんなる裸ではない。男性の右乳首のそばにマジックで「アキエ」と書き込んだ、総理夫人のインスタとは思えないハレンチ写真。また、写真が投稿されたのは今年1月のことだったが、夫である安倍首相がインスタグラムのアカウントを開設、「インスタ映えが地方活性化の鍵」などと言い出した矢先の事件だった。
しかし、恐ろしいことに、昭恵夫人が何をやらかしても、もはや国民はまったく驚かなくなってしまった。
今年1年、森友学園問題を筆頭に、不正や公私混同があれだけ次々に明らかになっても、昭恵夫人は夫の安倍首相に守られてどこまでもマイペースを貫き、さらに国民感情を逆撫でするような言動を繰り返した結果、国民に耐性がついてしまったのである。
しかし、ちょっと考えてほしい。彼女は総理夫人、この国のファーストレディなのである。ほんとうにこんなことを許していていいのか。
というわけで、2017年も終わろうとするいま、あらためて昭恵夫人の言動を、カレンダー方式で振り返ることにした。傍若無人、無神経、夫に守られてやりたい放題の1年間を思い出し、怒りを新たにしてほしい。
【1月】「アベシンゾウ」とラジオで大はしゃぎ、「嘘をつかない」と述べた新年
1月1日、Facebookに燕尾服姿の夫・安倍晋三の動画を投稿。6日には文化放送のラジオ番組に生出演、ザ・ニュースペーパーと奇跡の共演を果たし、福本ヒデが扮する「アベシンゾウ」氏と対面。「安倍夫妻の決まり事」について尋ねられると、昭恵夫人は「嘘をつかない」と回答した。嘘をつかない……振り返ると、意味深な1年のスタートだった。
【2月】森友問題発覚も、当事者意識なしで「スキーは楽しい!」
9日に朝日新聞が学校法人森友学園への国有地売却額を財務省が非公表にしていることと、開校予定の小学校の名誉校長が昭恵夫人であることを報道。17日には夫の安倍首相が「私も妻も一切この認可にも関係ない。私や妻が関係していたということになれば、私は国会議員や総理大臣も辞める」と国会で宣言した。他方、昭恵夫人は、答弁の翌日に講演会後にテレビ東京の直撃を受けて「主人が昨日話した通りです」と言って逃げ出したが、一方でFacebookでは〈初滑り。やっぱりスキーは楽しい!〉と無邪気に報告した。
【3月】「アッキード事件」のほかにも“昭恵口利き案件”の実態が続々と…
幼稚園児たちの「安倍首相ガンバレ!」動画によって森友学園の異常さにスポットが当たり、「この教育方針に涙する昭恵夫人って一体……」とドン引きする人が続出するなか、国会では山本太郎議員が森友問題を「アッキード事件」と命名。安倍首相が「妻は私人だ!」と叫ぶ一方で、経産省や外務省から官僚を出向させ昭恵夫人の専属スタッフとしていたことや、そのスタッフが「公務」として森友学園の昭恵夫人の講演会に同行していたこと、さらには「100万円寄付」問題まで浮上。しかし、昭恵夫人はFacebookで一方的に釈明文を流すだけで、国会に出てくることはなかった。
しかも、公開された籠池諄子夫人とのメールのやりとりによると、10日に昭恵夫人は「小川榮太郎さんがFBで反論しています。少しずつこの状況が異常だということになってくるはずです」と送信していた。実際、この前日に小川氏は〈塚本幼稚園の経営者や教育方針を「異常」に見せて社会的廃業に追い込む手口は、これ以上放置しては最早自由社会の否定。〉〈テレビメディアが今してゐる事は、人間として最も恐ろしい罪に該当するのではないか。 犯罪以上の、人倫上の深刻な罪ではないだらうか。〉と森友を擁護するかたちで報道批判を繰り出していた。
小川氏はその後、選挙期間中に“モリカケ疑惑は朝日新聞の捏造だ!”と主張するトンデモ陰謀論本を発表、自民党が5000部以上を買い上げて所属議員や支部に送っていたことが発覚している。安倍首相は籠池氏を「詐欺をはたらく人物」と犯罪者扱いする攻撃をおこなっているが、当時、昭恵夫人は夫の御用作家を動かして事態の収束を図ろうとしていたのである。
その上、昭恵夫人には、公益社団法人への「8000万円予算の口利き疑惑」や、2016年3月に開催された安倍家の親族が代表を務める団体が主催の「高校生未来会議」をめぐって文科省にバックアップするよう圧力をかけていたという疑惑も出てきた。ちなみに、この月におこなわれた講演会で昭恵夫人は「(自分の役割は)人をつなげていくこと」と述べている。
また、この月の16日に諄子夫人に送ったメールは「神様はどこに導こうとしているのか。とにかく祈っています」というものだった。ここまできても「私物化」の自覚なし、「神様」頼みで他人事──このアキエイズムは、その後もつづいていく。
【4月】「国家機密漏洩疑惑」まで浮上も、夫と仲睦まじく花見のノーテンキ
3月下旬におこなわれた籠池泰典氏の証人喚問で公開された、昭恵夫人付きだった谷査恵子氏による財務省への「口利きFAX」。昭恵夫人は3月24日に開かれた講演会で「主人と私と、一生懸命この国のために働いていることをぜひご理解いただければ」などと述べた上、涙ぐんだ。
そんななか、3月下旬に開設された「アキエリークス」なる証拠公開サイトでは、塚本幼稚園でおこなわれた昭恵夫人の講演会の完全版をアップ。そこでは「安倍晋三の家内の安倍昭恵でございます」と挨拶しており、あらためて昭恵夫人が「総理大臣の妻」という公人の立場で活動をおこなってきたことが露わになった。しかも、総理大臣夫人付きの政府職員を田植えやスキーに同行させていただけでなく、選挙運動にも同行していた事実も判明。国家公務員法違反の疑いがかかった。その上、小学校の名誉校長を引き受けた前日に大阪府私学審議会会長と会っていたこともわかり、昭恵夫人をめぐる疑惑は雪だるま式に膨らんでいった。
さらに、この4月には「籠池夫人が昭恵夫人から伊勢志摩サミット決定を公式発表前に知らされていた」ことを証言する人物まで登場。このことを伝えた『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ)は報道の翌日に「証言者の記憶違い」と訂正したが、この訂正自体が不可解なもので(詳しくは既報参照)、昭恵夫人による国家機密漏洩疑惑は濃厚だ。
しかし、これらの疑惑もどこ吹く風で、昭恵夫人は安倍首相主催の「桜を見る会」に参加。出席者のももいろクローバーZらとともに「ゼーット!」ポーズを決めて満面の笑顔で写真におさまった。
【5月】心配事はマラソン、さらにレイプ疑惑発覚の山口敬之の弁解に「いいね!」
相変わらずお気楽な昭恵夫人は、ゴールデンウィークには夫と別荘で萩生田光一官房副長官(当時)らとバーベキューを楽しんだり、田植えに勤しんだり、マラソン大会にエントリーして「本当に走れるのだろうか」と投稿するなど、生活をエンジョイ。
だが、この5月には新たな疑惑が浮上。「安倍首相にもっとも近いジャーナリスト」と呼ばれる元TBS記者・山口敬之氏のレイプ疑惑が報じられたのだ。そして、これまで女性に対するDVやストーカー被害に関心を寄せて活動してきたはずの昭恵夫人は、なんと山口氏がFacebookに公開した一方的な弁解に「いいね!」と反応。それもそのはず。じつは山口氏いわく、山口氏の姉は昭恵夫人と中高大と一緒だったという。つまり、安倍首相と山口氏の深い仲には、昭恵夫人との関係も絡んでいるというわけだ。
しかも、昭恵夫人はその後、「安倍晋太郎氏を偲び安倍晋三総理と語る会」に出席した際、「いいね!しただけで、あんなに責めなくてもね(笑い)」と語っていたという(「女性セブン」6月8日号/小学館)。無神経、ここに極まれり。
【6月】国会には出ずに「私が伝えたいと思っていることを伝えて!」と報道批判
5月中旬に「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」という内部文書の存在が明らかになり、下旬には前川喜平・前文科事務次官が文書は本物であると認め、「第二の森友」と疑惑追及が本格化した加計学園問題。
そして、6月に入ってスポットが当たったのは、昭恵夫人が2015年のクリスマスイブにFacebookに投稿していた「男たちの悪巧み」という安倍首相と加計孝太郎理事長らが仲良く写った写真だった。安倍首相は国会で「本当に悪巧みをしようとしたらそんな写真なんか出しませんよ」と述べたが、これまで布袋寅泰とのキス騒動や沖縄・高江訪問などといった昭恵夫人の暴走を見てきた多くの人たちは「いや、昭恵夫人なら出しかねない」とツッコんだはず……。
しかも、前川氏も、獣医学部新設をめぐって官邸から圧力をかけられていた昨年10月にこの写真を見て、安倍首相と加計理事長が「大変親しい関係なんだな」と認識したことを証言している。
無論、昭恵夫人は黙って「男たちの悪巧み」を傍観していたわけではない。昭恵夫人は加計グループである御影インターナショナルこども園の名誉園長を務めたり、昭恵夫人が力を注ぐミャンマー支援では加計学園がバックアップしていたといったように、直接、加計と昭恵夫人はかかわっていたのである。
高まる一方の安倍夫妻への不信感。しかし、昭恵夫人にやはり相変わらず。23日におこなわれた講演会では「こちら側が伝えたいと思っていることもきちんと伝えていただきたい」と報道に注文をつけたのだった。伝えたいことがあるなら、国会で話せばいいのに……。
【7・8月】籠池夫妻逮捕&谷査恵子イタリア栄転で「厄介払い」に成功
相変わらず「祈ります」モードの昭恵夫人に、あの「嵐の男」が現れたのは6月末。籠池泰典氏が昭恵夫人から寄付として受け取った100万円を返したいと、昭恵夫人が経営する居酒屋「UZU」と安倍邸を電撃訪問。さらに7月1日には、都議選の応援演説に秋葉原街頭に立った安倍首相のもとにまで駆け付けたのだ。
そして、露骨にも7月末には本丸である国有地売却問題ではなく補助金詐欺の疑いで籠池夫妻を逮捕。これは神出鬼没の籠池氏の動きを封じ込めようとしたことは明らかだ。
さらに8月には、「口利きFAX」問題で“夫人付きが勝手にやったこと”と責任を押し付けられた谷査恵子氏が、在イタリア日本大使館の1等書記官に赴任。ノンキャリアとしては異例の出世となったこの海外赴任も「口封じ」対策であることは一目瞭然。
こうして「厄介払い」に成功した安倍夫妻は、お盆には地元・下関市の盆踊り大会に参加。そこで安倍首相は「私も元気になってきた」と挨拶し、昭恵夫人も笑顔で愛想を振りまいた。
【9・10月】まったく懲りない! 怪しいイベントに「名誉顧問」就任発覚
モリカケ疑惑の追及から逃げたい一心で「国難突破解散」をぶち上げた安倍首相。選挙中は夫に代わって地元に張り付いた昭恵夫人だが、有権者から「証人喚問は行かれないんですかね?」と質問されると、笑顔で「あ、はい。呼ばれていないので」と返事してそそくさとその場を後にした。安倍首相はこうした現場をマスコミに押さえられたくなかったのだろう。安倍事務所は個人演説会の開催時には“昭恵夫人に危害が加えられる可能性がある”という滅茶苦茶な理由で取材を拒否した。
しかし、その一方で、選挙の投開票日を控えた10月14・15日に開催されたイベント「FUJISAN地球フェスタ“WA”2017」では、またも昭恵夫人の「口利き」疑惑が浮上。このイベントはオカルト宗教家の男性が率いており、男性と関係をもっていた昭恵夫人は「名誉顧問」に就任。そして、不可解なことに同イベントを内閣府や経産省ら11省庁に多数の自治体が後援したのだ。
この「疑惑」が浮上すると、イベント開催前に「名誉顧問」としての昭恵夫人の名前はHPから消されたが、この期に及んで不信感をさらに煽る行動をとるとは……。アキエイズム、恐るべし。
【11・12月】「嫌いな夫婦」に選ばれても関係なし! 夫婦でまたも「悪巧み」会に
選挙も終わり安堵したのか、昭恵夫人は11月に入ると講演で「今年は学校のことで、いろいろございました」と述べて笑いをとるほどに。もちろん、この発言には批判が殺到したが、すると12月にベルギー大使館でおこなわれた勲章授与式では「今年はほんとうに私にとっていろいろなことがあったので、つらい1年でした」と涙ながらに挨拶。
いくら被害者ズラをしても、国民はこの1年を通して、昭恵夫人および安倍首相の自分勝手な振る舞いをしっかり見てきた。その結果として、現在発売中の「週刊文春」(文藝春秋)に掲載された「嫌いな夫婦」読者アンケートでは、芸能人夫妻が占めるランキングで4位に選ばれた。
だが、そうした国民からの目も気に留めず、12月23日に安倍夫妻は、例の「悪巧み」パーティの舞台となった鉄鋼ビルディングのエグゼグティブラウンジで、やはり悪巧みメンバーだった増岡聡一郎・鉄鋼ビルディング専務らと会食したのだった。
──会計検査院が国有地の土地取引が不当だったことを認め、さらに音声データによって財務省と国交省が異常な取引を主導していたこともわかった。その大元に昭恵夫人という存在があることは、口利きFAXによって証明されている。森友問題が「アッキード事件」であることを、大方の国民は知っている。しかし、昭恵夫人は結局、何ひとつ反省していない。この2017年は、彼女に言わせれば「災難の年」でしかなかったのだろう。
事実、昭恵夫人は3月におこなった講演のなかで「社会のため、弱者のため、世界の平和のために、休みもなく日々がんばっております」と強弁した。縁故主義ではないかと非難が、一向に彼女には届かない。それは、どんな傍若無人な振る舞いも黙認し守ってきた総理大臣の夫の絶対的な権力を「当然」のものと受け止めている証拠だ。
昭恵夫人は来年もきっと、無反省のまま自分の信じるままに突き進み、国民の顰蹙を買うという行動を繰り返すだろう。そう、夫が総理大臣でいるかぎり、昭恵夫人の厚顔無恥に国民は付き合いつづけなくてならないのである……。
(編集部)
最終更新:2018.01.29 01:54
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