懲りない昭恵夫人がfacebookで元経産官僚にこっそり言い訳! SNSやる暇があったら国会に出てこい

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安倍昭恵オフィシャルサイトより


 森友問題では土地取引に関与してきた事実が次々に明らかになっている安倍昭恵夫人。しかしその一方で『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)などでは「昭恵夫人はお嬢様だから浮き世離れしたところがある」「自由奔放な方」と説明し、「安倍首相の知らないところで人の良い昭恵夫人が籠池夫妻に巻き込まれた」などと擁護を展開している。

 バカも休み休み言え、というものだ。昭恵夫人の問題を、「自由奔放」という免罪符で許してしまっていいはずがない。とくに「内閣総理大臣夫人付」として昭恵夫人をサポートしてきた秘書官・谷査恵子氏ひとりに罪をなすりつけようとする姿勢は醜さしか感じられないものだ。

 だが、昭恵夫人はどこまでも保身を貫く。谷氏に責任を押し付ける態度に疑義を呈した元経産省職員の飯塚盛康氏がFacebookに投稿した文章に対し、昭恵夫人が「反論」したからだ。

 騒動を振り返ろう。まず、3月25日に飯塚氏は、政府が“谷氏が個人で動いた”と主張していることに対し、省庁に勤務していた実体験から〈留守電の内容だろうが、郵送の内容だろうが、課長補佐クラスの谷さんは、昭恵夫人と内閣官房のそれなりの役職に、財務省への質問内容と回答について、相談報告しているはずです。なぜなら、それは国家公務員としての最低のルールだからです〉と記述。〈一般的に役所は政治家とその秘書からの問い合わせについては、〇政(まるせい)案件と言って、その問い合わせ内容と回答について、かなり上に報告しているはずです〉と述べ、以下のように見解を示した。

〈もし、谷さんと財務省の室長との個人でのものだとしたら、まだ予算措置する段階のものを室長は一私人に漏らし、それを知った谷さんが一私人である昭恵夫人に報告し、籠池氏に教えたことになります。
 財務省の室長と谷さんは守秘義務違反、国家公務員法違反になりますよ〉
〈3年間、昭恵夫人のために仕事をしてきた谷さんに、全責任を負わせて安倍首相を守ろうとしている昭恵夫人と菅官房長官に対して、元経産省の職員として腸が煮えくり返る思いです〉

 “内情”に精通した飯塚氏にとっては、まったく政府の言い分は筋が通らず、“秘書が勝手にやったこと”として押し付けようとする昭恵夫人に怒りをもつのは当然の話だろう。しかし、昭恵夫人は、入念なエゴサーチでもしていたのか、この飯塚氏の投稿に対し、翌日26日にこのようなメッセージを送ったのだという。

〈谷さんに責任を追わせようなどということは勿論全く思っていません。こんなことに巻き込むことになってしまい申し訳ないと思っています〉(原文ママ)

 誤字がそのままになっているあたり、明らかに官僚の手による作文だった証人喚問当日の書き込みと違って、こちらはおそらく昭恵夫人自身によるものだろう。

 いずれにせよ、責任を負わせたくないのなら、Facebook上で反論する前に正々堂々、会見を開くか、あるいは参考人招致や証人喚問に応じたいと夫に直訴すべきだと思うが、気になるのは「こんなことに巻き込むことになってしまい」という一文だ。

 つまり昭恵夫人には、少なくとも谷氏を自分の問題に「巻き込」んでいる自覚がある。これは「谷さん個人の判断」という政府の答弁と矛盾するものだ。

 だいたい、昭恵夫人に対する疑義は、谷氏と籠池泰典理事長がFAXや手紙でやりとりしていたことだけでなく、日に日に大きくなっている。たとえば、昭恵夫人は、2015年11月に発売された著書『『私』を生きる』(海竜社)のなかで、自分の〈指針〉について、こう綴っている。

「寄付をするときは、必ずしかるべき人に直接、手渡さなければならない」

 これは、昭恵夫人にとって〈同窓の大先輩〉にあたる作家・曽野綾子とアフリカ訪問した際、曽野からアフリカでは寄付などのお金を渡しても「大統領夫人のスカートに消える」と教えられたことから、心に決めた指針なのだというのだ。

 籠池理事長が昭恵夫人から100万円の寄付を受けたと主張しているのは、この著書が発売される2カ月前の出来事である。寄付問題では「直接、現金を手渡しするのは不自然」などと言う人もいるが、昭恵夫人の“寄付は直接しかるべき人に手渡す”というポリシーに照らし合わせれば、籠池証言の信憑性は高まると言うべきだろう。

 さらに、昭恵夫人が寄付を渡したとされる日、つまり昭恵夫人が小学校の名誉校長就任を承諾した際の塚本幼稚園で開かれた講演会の動画が、先日、「アキエリークス」にアップされたが、そのなかで昭恵夫人は、こんな話をしている。

「最初、この名前をですね『安倍晋三記念小学校』、『瑞穂の國安倍晋三記念小学校』ということにしたいというふうに籠池園長からお話をいただきました。ほんとうに名誉なことだと思いましたけれども、主人に申したところ、『たいへんありがたいお話ではあるけれども、もし安倍晋三総理の名前が、もしかして子どもたちにとって負担になるときがあるのかもしれない、いつもいつも安倍政権がいいときばかりではなくて、時には大きな批判に晒されることがあるかもしれない。そんなときに子どもたちが自分の学校の名前をどういうふうに思うだろうか。できればこの総理大臣という立場が終わってから、その名前をつけていただいたほうがみんなにとっていいことなのではないか』ということだったので、今回はご辞退させていただきました。でも、あの、瑞穂の國というのはほんとうに素晴らしい名前の小学校だなというふうに思って、この小学校がたくさんの生徒さんたちが集まられて発展していったらいいなと主人も私も望んでいるところでございます」

 この「証言」は安倍首相の国会答弁と真っ向から食い違う。安倍首相は「安倍晋三記念小学校」という校名について下野時に断った旨を国会で説明したが、昭恵夫人の弁では、籠池理事長側に校名の断りを入れたのは第二次安倍政権発足後となる。当時、昭恵夫人が嘘をつく必要はないわけで、安倍首相は保身のために国会でウソの答弁をしたということになる。

 しかも、籠池理事長の証人喚問における証言だと、「瑞穂の國」という名前は予定地を訪れた昭恵夫人が「いい田んぼができそうですね」と言ったことが由来だという。現に、菅野完氏が先日公開した写真によって、2014年4月26日に昭恵夫人は籠池夫妻とともに小学校建設予定地を訪れていたことがわかっている。この日に昭恵夫人が「いい田んぼができそう」と感想を口にし、それを受けて籠池理事長が「瑞穂の國記念小學院」という名を考えたとしたら、この校名ができたのは2014年4月以降となる。安倍氏の首相在任真っ只中ではないか。

 さらに、籠池理事長もこの講演会のなかで「本来は『瑞穂の國安倍晋三記念小學院』という名前を銘打たせていただく予定でありましたけれども、名誉校長がおっしゃっていただいた趣旨で、いま『瑞穂の國記念小學院』」という名前でおさまっています」と、昭恵夫人の傍で話をしている。建設中だった小学校の壁面には「瑞穂の國」と「記念小學院」のあいだに4文字分、不自然な空白がつくられていたが、これはやはり「安倍晋三」と後から入れられるようにしていたと考えられよう。

 また、安倍首相と昭恵夫人は夫婦そろって籠池理事長の教育方針に賛同していたことは、どんなに言い繕うが紛れもない事実であるが、「アキエリークス」で公開された昭恵夫人の講演会スピーチを見ると、いかにこの夫婦が“一体化”してきたのかがよくわかる。昭恵夫人は当時、議論となっていた安保法制について、こんな話を聴衆に語りかけている。

「戦争反対というのはみんなそうだと思うんですけど、それをデモをして、『反対!反対!』と言ったからといって決して平和にはならない、というふうに思っているので、じゃあどうやって平和をつくっていったらいいのかということ。やっぱりみんなで考えていかなくてはいけないんだろうと思います」
「マスコミや一部の方たちは『戦争法案である』というふうに言われて、それを煽り立てていくことによって、若いお母さんたちは『うちの子どもを絶対に戦争にやるわけにはいかないからこの法案を通してはいけないんだ!』っていうふうに思われます。ほんとうに戦争法案だったら、もちろん反対していただきたいというふうに思うんですが、これはほんとうにそんなことではなくて」

 戦争法案だからこそ多くの人びとが反対していたのだが、昭恵夫人はまったくそれを理解していない。これまで「家庭内野党」を標榜し、夫と意見が対立することを厭わない姿勢を打ち出してきた昭恵夫人だが、結局は夫と歩調を合わせて同じ主張をし、国民からの声を無視していたわけだ。

 昭恵夫人は3月21日に行われた講演会で「この国のため、社会のため、弱者のため、世界の平和のために、休みもなく日々がんばっております」などとアピールしたが、彼女が言う弱者や世界の平和とは一体何なのか、と疑わざるを得ない。実際、園児が昭恵夫人に向かって「中国から鉄砲とかくるけど、絶対に日本を守ろう」と言い出す現実を目の当たりにしても、昭恵夫人は「ありがとう」などと感動すらしてみせていたのだ。まるで安倍首相に成り代わったかのように。

 にもかかわらず、冒頭で述べたようにワイドショーなどでは昭恵夫人を「自由奔放な方」などと擁護するが、今回の森友問題は“夫のお墨付き”があってこそ昭恵夫人はここまで踏み込んでいたと考えるべきだろう。

 そして、昭恵夫人に財務省を動かすほどの権力を与え、黙認していたのは、ほかでもなく安倍首相だ。この事実を踏まえないことには、森友問題の深層はあきらかにならない。

最終更新:2017.11.22 01:34

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