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負けるな、能年玲奈!「のん」に改名し本格復帰の能年に前事務所が卑劣な妨害工作、自ら明かした冷遇と洗脳報道の真相とは
能年玲奈オフィシャルファンクラブ「くるぶし。」公式サイトより
本日21時より日本テレビ系列で、能年玲奈と登坂広臣(三代目J Soul Brothers)が共演した映画『ホットロード』が放送される。今年1月にかんぽ生命のCMが終了して以降、能年玲奈がブラウン管に登場するのは、実に半年ぶりのこととなる。
そんな最中、今日発売の「FRIDAY」(講談社)2016年7月29日号に能年玲奈が登場。6月いっぱいでレプロエンタテインメントとの契約を終了し、今月から再始動するにあたって芸名を「のん」に改名するとインタビューで語っている。
「能年……ではなく「のん」になりました。ちょっとトボけた感じですが、ひらがなで「のん」です。
いろいろありまして──能年玲奈は本名なんですけど、芸名を改めて活動することになりました。renaだけにするとか、名字を変えることも考えたんですけど、それも変だな……って。思いつくまま、候補を箇条書きにしていったら「のん」が出てきたんです。簡単だし、響きがいいですよね。それに「のん」って英語の小文字で書くと「non」になる。ニコッて笑ってる顔文字みたいになるんです」
また、今週木曜日発売の「週刊文春」(文藝春秋)16年7月21日号では、阿川佐和子の対談連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」にも登場。今後は女優業の他にも、イラストや音楽といった分野の表現活動にも関わりたいとこれからの目標を語っている。
周知の通り、これまで能年玲奈は所属事務所から冷遇を受け続けてきた。昨年の「週刊文春」報道によれば、『あまちゃん』(NHK)出演時には、朝ドラのハードスケジュールにも関わらず事務所からのサポートは手薄で、そのうえ当時の月給はたったの5万円であったという。前述の阿川佐和子との対談で能年はその頃のことをこう振り返る。
阿川「資料によると、『あまちゃん』の撮影の時は洗濯する時間もないし、給料も月に五万円でお金がなかったって話がありましたけど……」
能年「きゃー恥ずかしい! 財布の中に一円玉しか入ってない時がありました。洗濯が間に合わないから、明日着ていく下着もないような時がありまして。マネージャーさんも新人の方で忙しくされてるし、泣き言を言って怒られたことがあったので、相談しちゃ駄目だと思ってたんです……」
阿川「エーッ! NHKの朝ドラのヒロインだよ! 普通は事務所が万全のケアをするもんなんじゃないの!?」
能年「うーん、それはわからないですけど……。そんな時に演技のレッスンをしてくれた滝沢充子先生が助けてくれて」
その後、『あまちゃん』終了後にはまともに仕事をもらえず生殺し状態に。レプロは能年自身も出演を熱望していた映画『進撃の巨人』からのオファーを勝手に蹴るなどして彼女を干し上げていた。同じ「あまちゃん」ブレイク組の有村架純が『ストロボ・エッジ』や『ビリギャル』など次々と話題作に出る一方、『あまちゃん』後に能年が出演したのは『ホットロード』『海月姫』の映画2本と『世にも奇妙な物語』(フジテレビ)のオムニバスドラマ1本のみである。
さらにレプロ側は、「週刊ポスト」(小学館)や「週刊女性」(主婦と生活社)をはじめとしたメディアを使いネガティブキャンペーンを展開。「彼女が演出家・演技トレーナーの滝沢充子氏に洗脳されており、マネージャーに罵詈雑言を浴びせるなど態度が変化。コントロールが利かなくなっている」などと報じさせた。この「洗脳報道」について前掲の対談のなかで彼女はこのように話している。
阿川「昨年の春ごろから、その滝沢先生に「能年さんが洗脳されている」という報道が出たでしょ、それらを目にしてどう思われました?」
能年「びっくりしました。「洗脳って!?」って感じです」
阿川「じゃあ、全く事実に反することなんですか?」
能年「はい。滝沢先生には、悩んでどうしたらいいのか分からない時に相談に乗っていただきました。しかも、「こうするべき」とか言うんじゃなくて、「こんな選択肢もあんな選択肢もあるけど、れなはどうしたいの?」ってお話をしてくださる方なんです。洗脳報道が出て以来、先生も精神的に参っていて……」
前述の通り、6月をもって彼女はレプロとの契約を終了し、個人事務所から再スタートを切るのだが、レプロ=バーニングプロダクションという芸能界の絶対的権力からの嫌がらせはありとあらゆるところに現れる。『あまちゃん』脚本家・宮藤官九郎は「週刊文春」16年7月7日掲載の連載コラムでこんな苦言を呈していた。
〈そう言えばトーク番組で『あまちゃん』の話題になり懐かしい映像が流れたのですが、映像使用の許諾が取れなかったのか、アキ(能年玲奈さん)がワンカットも映ってなかった。代わりに前髪クネ男(勝地涼くん)がガッツリ映ってて笑った。あまちゃんは能年さんの主演作ですよ、念のため〉
資料映像ですら顔を出させることを許さない徹底した締め出し。能年玲奈は本名であるのにも関わらず、今回彼女が「のん」と改名するのも、鈴木あみが鈴木亜美に、松本恵が松本莉緒に改名したのと同様、事務所による圧力を回避するためのものであるのは自明だ。
こうした理不尽な状況を考えると、レプロとの契約からは解放されたとはいえ、能年にとってまだまだ茨の道が続くことは間違いない。実際、妨害工作はもうすでに始まっており、レプロ側は、15年1月から今年6月までの期間は能年側が仕事や話し合いを拒否していたため契約不履行とみなし、その分の契約延長を申し入れているため、まだ契約は終了していないと主張。今回、能年が改名して活動を再開したことに関し、同社は法的対処も含め検討しているとのコメントを出している。
こういった事情を鑑みるに、レプロ=バーニングプロダクションによる圧力により、今後も能年がテレビやメジャー配給の映画で活躍するのは難しいだろう。しかし、今回「FRIDAY」「週刊文春」に登場したように、芸能界としがらみの少ない出版や、小資本の映画、舞台、ネットなどに登場することは可能だ。彼女の才能と魅力があれば、大手プロからの圧力に負けず、オルタナティブな場所で自らの立ち位置をもう一度確立することはできるはず。
ちなみに、前掲の阿川佐和子との対談で彼女は、今回の騒動を受けてこう語っていた。
「今は元気です! (しばらく無言の後)もちろん想像もしてなかった色んなことが自分に降りかかってきたのは事実です。でも、それが果たして、うつうつと考え込むほど自分にとって重要な事か疑問にしたとき、そうでないと気付きました」
「洗脳報道もそうですけど、色んな言葉を浴びてそれと対峙することで自分が成長できたんじゃないかなって今は感じてます。辛いこと、無駄なことは削ぎ落とすようになりました」
この経験を演技の深みに変え、今後、嵩にかかって責め立ててきた人間たちを見返すような仕事っぷりを見せてくれることを期待してならない。
(新田 樹)
最終更新:2016.07.15 03:18
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