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都知事候補に浮上した石田純一、安保法に反対し“圧力”を受けるも怯まず「戦争反対」と声を上げ続けた勇気
石田純一オフィシャルブログ
民主党の蓮舫氏、櫻井翔の父親・桜井俊氏など有力候補の固辞で、いまだ混沌とした状態にある都知事選。ここに来て、タレントの石田純一の名前が浮上している。
7日夜、石田本人もマスコミの取材に応じ、「まだ出馬は決めてはいないが、気持ちはある」「(出馬するなら)戦争をしないことを大前提として子育て支援が大事なことを訴えたい」と、真剣に検討していることを明かした。
6日のフジテレビ『直撃LIVEグッディ!』で報じられた際は、キャスターの安藤優子や田崎史郎時事通信特別解説委員らは小バカにしていた。
しかし石田純一といえば、本サイトでも繰り返し報じているが、昨年夏の安保法に反対の声をあげたことも記憶に新しい。日本を“戦争ができる国”に変えてしまう安保法には多くの芸能人たちが声をあげていたが、強行採決の夜、国会前デモに“セーター肩掛け、素足”というトレードマークの姿で駆けつけ、「戦争は文化ではありません」と壇上でスピーチをした石田は、非常にインパクトがあった。
しかも、石田がスゴかったのは、そのあとだ。
石田の“政治的な言動”に対し、様々な圧力がなされる。テレビ番組を3つ、CMがひとつキャンセルされ、さらに広告代理店を通して数社から「デモに行くな」「メディアの前で政治的発言をするな」と厳重注意されるなど、様々な圧力を受けたことを石田は自ら明かした。
一度は声をあげたとしても、こうしたスポンサーの圧力やネトウヨの嫌がらせを前に、思いに反し口をつぐませられてしまう芸能人がほとんどだ。しかし石田はそれにひるむことなはなかった。
「でも、世の中のためになることをやりたいと思っているので、“それ(デモに行くな、政治的発言をするなとの厳重注意)は受けられない”って回答しました」
ときっぱり宣言したのだ。実際、その言葉通り、石田はそれ以降も継続してSEALDsのデモなどに参加し、「戦争反対」「憲法を守れ」と声をあげ続けてきた。
もちろん実務能力などは未知数だが、少なくともこうした反骨の姿勢は、小池百合子より何百倍もマシであることは間違いない。
石田純一が国会前で訴えたこと、それによって受けた圧力と石田の勇気ある姿勢についての記事を、以下に再録するのでぜひご一読いただきたい。
(編集部)
********************
恐れていたことが現実になってしまった。
この間、安倍政権によるメチャクチャな安保法制強行に対し、これまで政治的発言を控えてきた芸能人たちが次々と声を上げたことが大きな話題になった。そのひとりが、本サイトでも既報のとおり、9月17日の国会前デモで壇上にあがり安保反対を訴えた石田純一だ。しかしその石田に対しデモ参加後、様々な“圧力”がなされていたことが明らかになった。
「テレビ番組を3つキャンセルされました。35年の芸能生活で、こんなのは初めてです。CMもひとつなくなったし、広告代理店を通して、厳重注意も2、3社から受けました。“二度と国会議事堂にデモに行くな”“メディアの前で政治的発言をするな”ってね」
これは昨日発売の「週刊新潮」(新潮社)10月15日号のワイド「『川島なお美』通夜でひんしゅくの『石田純一』が安保反対デモの後遺症」で、石田本人が語ったことだ。
確かに石田の17日のデモ参加とそのスピーチは強烈なインパクトを与えたものだった。それまでも多くの芸能人が反安保を表明したが、これまで不倫や再婚などの私生活をウリにした“ナンパ男”と思われてきた石田がデモで壇上にあがり“戦争は文化ではない”と声を上げたのだ。
「絶対に、われわれは誇るべき平和を、ずーっと戦後70年、80年、100年、つづけていこうではありませんか!」 「われわれの子どもたち、孫たちがずっと平和に暮らしていけるように、この国を守るというのは、個別的自衛権でも守れるんです! なんでわざわざ、集団的自衛権が必要なのか? そんなにアメリカの機嫌が取りたいですか? アメリカは、もちろんわれわれの友だちで、同盟国ではあります。でも、やはり、間違っている、違ってる、なにかそういうことは友だちでもちゃんと言えなくちゃ、おかしいと思います!」
しかも石田はある種の覚悟さえ持ってデモに臨んでいた。それは石田の服装に如実にあらわれている。石田は17日にはコートの上に、そして翌18日にはブルゾンの上にわざわざトレードマークのセーターを肩がけしていた。
単に一私人としてでなく、芸能人としてパブリックな立場の“石田純一”としてこの場に来たという意思表明でもあり、タレントとしての自分を安保反対という目的のために最大限貢献させようと考えた証左だろう。
さらに石田は自身がコメンテーターをつとめる『おはよう朝日です』(ABC朝日放送)でも「憲法9条があるから日本は戦争してこなかった」と安保に反対する発言をしている。
そんな石田に恐れていた“圧力”が実際にかかったことは衝撃だ。しかもテレビ番組をキャンセルされただけでなく、CMの関連で代理店や企業からクレームをつけられる──。
「芸能人は政治的発言をするものではない」「ファンがいなくなる」。こんな言説が長い間日本の芸能界で流布されてきた。実際、今回の安保問題に対し政治的な発言をした芸能人はツイッターやブログが炎上することもしばしばだ。
しかし、今回多くの芸能人、そして著名人たちが“戦争法案”に対し勇気をもって発言している。このことの意味は重要だし、その勇気に私たち国民も応えなければならない。例えばアメリカでは芸能人たちが自分の支持政党や思想信条を表明することは当たり前のことで、それはセレブにとっての義務でもある。
だが、現在の日本は芸能人たちに「政治に参加する当然の権利を表明する」ことさえ許さない。しかもメディア企業であるはずのテレビ局や、企業スポンサーまでもがそれを阻害し、ストップさせようとする。
石田の置かれた状況は今後、他のタレントにも波及する可能性は高い。密かに、そして巧妙に干されるようなことがないよう、これまで安保に関して発言してきた芸能人、坂上忍や笑福亭鶴瓶、SHELLY、高田延彦、土田晃之、制服向上委員会などの今後を注視する必要がある。そしてもし圧力があったり干されたなら今回の石田のように、その圧力自体を公表することも大切だろう。きっと多くのファンが圧力に屈しない姿勢に賛同し、逆に圧力をかけた企業やマスコミを批判するからだ。
石田は前述の「週刊新潮」にて圧力を公表した上で、しかしこう表明している。
「でも、世の中のためになることをやりたいと思っているので、“それ(デモに行くな、政治的発言をするなとの厳重注意)は受けられない”って回答しました」
石田の勇気ある姿勢を称えたい。
(伊勢崎馨)
最終更新:2020.08.23 07:24
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