岩田教授に対する政府の反論は真っ赤な嘘! 他の医師もずさん管理を証言、橋本岳副大臣の投稿写真には“ゾーンぐちゃぐちゃ”の証拠

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「感染症の専門家は常駐」の反論も嘘か? 乗船した別の教授も「いなかったと認識」

 橋本副大臣は大慌てで写真を削除したが、ようするに、ゾーニングがどういうことなのかも理解できていない人物が現場で指揮しているというわけだ。いかに「ダイヤモンド・プリンセス」号での政府対応が杜撰で危険なものかがよくわかるが、岩田氏の告発に対する反論が嘘であることが判明しているのは、ゾーニングの問題だけではない。

「常駐してるプロの感染対策の専門家が一人もいない」と述べた岩田氏に対し、加藤厚労相は「感染症の専門家は常駐している。確認したなかで誰も感染症科専門医がいない日はなかった」と反論していたが、「確認したなかで」という言い方自体、嘘がバレたときの予防線の匂いがぷんぷんしてくる。実際、前述した感染対策のため乗船した櫻井教授は「初期から感染管理の専門家はいなかったと認識。政府の仕組みとして整備すべき」と証言しているのだ(前出・『羽鳥慎一モーニングショー』)。

 このように、岩田氏の告発した政府のずさんな感染症対応は事実であり、事務業務にあたっていた官僚が2人も感染してしまった事実は何よりもの証拠だ。しかし、それでも政府は自分たちの無為無策を認めようとせず、告発者潰しに躍起になっている。実際、岩田氏はYouTubeに投稿していた動画を削除してしまった。政府は圧力を否定しているが、周囲を通じて間接的にプレッシャーをかけていた可能性は大いにあるだろう。

 そして、これは新型コロナにかぎらず、すべてにおける安倍政権のやり方なのだ。現に、「桜を見る会 前夜祭」の問題でも、安倍首相の虚偽答弁を告発したANAインターコンチネンタルは、自民党本部に出向いたあとはメディアの取材に対して「返答控える」「一切開示できない」などと姿勢を一変させている。さらに、検事長定年延長問題でも、国家公務員法の延長規定が適用されないという過去の政府解釈が「現在まで同じ解釈」と12日に答弁していた人事院の松尾恵美子給与局長は、昨日19日の衆院予算委員会で「つい言い間違えた」などという信じられない理由で答弁を撤回してしまった。これらの背景に安倍官邸からの圧力があったことはあきらかだ。

 圧力によって都合の悪い話は徹底的に潰し、正当性を一方的に主張して間違いをけっして認めない──。こうした安倍首相による新型コロナ対応によって国民の生命が脅やかされ、ついには犠牲者まで出してしまった。ほんとうにこんな政府に任していいのか、国民ひとりひとりはよくよく考えるべきだ。

最終更新:2020.02.20 08:09

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