安倍首相が統計不正を追及に「選挙5回勝ってる」と逆ギレヤジ! 選挙に勝てば何やってもいいという本音が

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生活の質が落ちているとの追及に「雇用を増やすことに熱心じゃない」

 賃金が上がらないのに物価が上昇すれば、生活が苦しいのは当然の話。安倍首相は「所得環境は改善している」と言って憚らないが、その言葉に頷く国民はどれだけいるだろうか。むしろ、小川議員の言うように、多くの人にとっては「家賃や光熱費を支払うのが精一杯の、ギリギリの生活」という話のほうが実感に近いのではないか。

 だが、安倍首相はこの小川議員の追及に対し、こう反論したのだ。

「雇用を増やしたことをですね、いわば悲観的に見るというのは驚くべき、経済的な姿勢だと、思いますよ」
「これを評価しないんであれば、ほとんど議論が噛み合わないんだろうと」
「雇用を増やすということにまったく熱心じゃないということについては、私は驚きと言わざるを得ない」

 そして、高齢者の雇用が増えたことも「年をとっても仕事ができる状況になってきた」「そういう方々でも自分で仕事を選べるということも起こってきた」と胸を張ったのだ。

 実態は年金だけでは生活が苦しくて働きに出ているのに、まるで“生きがいをつくってやった”と言わんばかり。結局、安倍首相は、「量」しか語らず、低賃金の非正規雇用を増やしているという「質」の問題はどうでもいいと、無視してしまうのである。

 安倍首相は都合の良い数字を振りかざすだけで、アベノミクスの成果をアピールするために覆い隠された、ほんとうに生活に困っている人たちの存在は見捨てられたまま。その上、安倍首相は不都合な証言者や資料、データは隠蔽し、「統計を正しく見る」などともっともらしく言い募っている。つまり、いまだに国民を騙そうとしているのである。

 だが、この危機的状況を、メディアはどこまで国民に伝えているだろうか。国の基幹統計で不正が発覚するというとんでもない問題が起こったというのに、この「アベノミクス偽装」問題を掘り下げて報じるニュース番組はわずか。加計学園問題と同様、首相秘書官の関与が浮上したというのに、ワイドショーや情報番組はまったく取り上げようとしない。

 安倍首相が「選挙に5回勝ってる」とヤジったように、メディアも「勝てば官軍」だと政権の不正を黙認するのか。この体たらくでは、国民はいつまでも偽装された数字に騙されつづけることになるだろう。

最終更新:2019.02.19 11:59

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