渡辺謙も批判! 核禁止条約に唯一の被爆国・日本がなぜ不参加?核軍縮をことごとく潰す安倍首相、将来は核保有も…

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

安倍首相は「核兵器の使用は違憲でない」と発言した過去も

 そもそも安倍は、官房副長官時代の2002年、早稲田大学で開かれた田原総一朗氏との対話のなかで「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」と語っている(「サンデー毎日」02年6月2日号/毎日新聞出版)。また、2006年には「核兵器であっても、自衛のための必要最小限度にとどまれば、保有は必ずしも憲法の禁止するところではない」と答弁書に記すなど、安倍首相はもとより積極的な核武装論者なのだ。

 第二次安倍政権発足後も、その姿勢は変わっていない。2015年8月6日の広島の平和記念式典での演説では「非核三原則の堅持」に言及しなかったが、これは予定稿には入っていたにもかかわらず安倍首相自らの判断で削ったことがわかっている。

 しかも安倍首相は、米オバマ前大統領が打ち出そうとしていた「核の先制不使用宣言」にも真っ向から反対、ましてや潰しまでにかかっていたのだ。

 周知のとおり、オバマは就任間もなくして、プラハ演説で「核兵器なき世界」の理念を掲げ、ノーベル平和賞を受賞したが、その後は幾多の壁にぶつかり、核軍縮はうまくいかなかった。そのオバマが、任期終了までとしてこだわったのが「核の先制不使用宣言」である。これは、核攻撃を受けないかぎりは先に核兵器を使用しないとするもので、オバマにとって強く期するところがあった。

 ところが現実には、昨年秋に断念へと追い込まれた。日本のメディアは米国内での反発に屈したと報じていたが、実はこの間、安倍政権はオバマの悲願である「核の先制不使用宣言」を潰しにかかっていたのだ。

 すっぱ抜いたのは、米紙ワシントン・ポスト。昨年8月15日の報道で、安倍首相がオバマが検討している「核の先制不使用」政策についてハリス米太平洋軍司令官に反対姿勢を示したと伝えたのである。

〈もしもオバマが核の「先制不使用」を宣言したら、北朝鮮のような国に対する抑止力が損なわれ紛争のリスクが高まると、日本は信じている。2人の政府官僚によると、日本の安倍晋三首相は、このメッセージを最近ハリス太平洋司令官に直接、伝えた。〉(ワシントン・ポストより。編集部訳)

 この米有力紙報道を日本の国内メディアも報じ、波紋が広がったのだが、その数日後、安倍首相は「ハリス司令官との間において米の核の先制不使用についてのやりとりは全くない。どうしてこういう報道になったか分からない」と、ワシントンポストの報道を全否定。しかし実のところ、安倍首相が7月26日にハリス司令官と会談して反対の意志を伝えたことは、日本の官邸、外務省関係者も一部のメディアにオフレコで認めていたことだ。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

渡辺謙も批判! 核禁止条約に唯一の被爆国・日本がなぜ不参加?核軍縮をことごとく潰す安倍首相、将来は核保有も…のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。核禁止条約渡辺謙編集部の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄