年末特別企画 リテラの2016年振り返り

2016「報道圧力&自主規制」事件簿! キャスター降板、高市と自民党の恫喝、原発圧力復活、反戦メッセージ削除…

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
momiikishii_01_160418.jpg
上・NHK公式サイト「会長あいさつ」より/下・TBS『NEWS23』旧番組サイトより


「72位」──なんの数字かお分かりだろうか。今年4月、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」が発表した、2016年度の「世界報道の自由度ランキング」における日本の順位で、東アジアでは香港や韓国よりも低くなっている。
 第二次安倍政権の誕生以降、どんどん激しさを増している官邸、自民党やその応援団によるメディアへの圧力。今年はそれが完遂し、もはやテレビをはじめとするマスコミは圧力なんて加えなくたった、勝手に萎縮、政権の意向を忖度した自主規制をしてくれるようになった。個別の事案をひとつひとつあげていけば、それこそ除夜の鐘がとっくになり終えて初日の出を迎えそうなので、今回はとくに象徴的な7つのトピックスを選んでみた。では、さっそくリテラが振り返る2016年「報道への圧力事件簿」をお伝えしていこう。

【圧力&自主規制その1】
国谷、岸井、古舘が降板して番組が骨抜きに! 政権批判弱まり首相にも追及できず

 やはり、2016年をもっとも象徴するのは、政権に批判的なテレビキャスターたちの降板劇だろう。言うまでもなく、NHK『クローズアップ現代』の国谷裕子、TBS『NEWS23』の岸井成格、そしてテレビ朝日『報道ステーション』の古舘伊知郎のことである。本サイトが昨年から報じ続けてきたように、彼らは官邸から陰に陽に圧力を受け続けてきた。そして、今年の春をもって、いっせいに番組を追われることになったのだ。
 もっとも、国谷氏も岸井氏も古舘氏も、最後の番組出演時の挨拶では、明確に「官邸からの圧力」を公言することはなかった。しかし、のちに国谷氏は『世界』(岩波書店)のなかで、官邸を激怒させた“菅官房長官インタビュー事件”を振り返りながら、〈人気の高い人物に対して切り込んだインタビューを行なうと視聴者の方々から想像以上の強い反発が寄せられるという事実〉について語り、これらを「風圧」と表現。また岸井氏も、番組降板後に発売された「週刊文春」(文藝春秋)での阿川佐和子との対談のなかで、官邸の「ディープスロート」から「『この人が岸井さんの発言に怒ってますよ』という情報が、逐一私に入ってたから、よっぽど、気に入らないんだろうなとは前から知っていました」と語っているように、実際、官邸はTBSの幹部に“岸井は気に食わない”と様々なかたちで伝えていた。その結果、番組降板に結びついたのであり、それは“古賀茂明「I am not ABE」事件”をめぐる『報ステ』及び古舘氏のケースも同様だった。
 はたして、彼らが去り“リニューアル”した各番組はどうなっただろうか。ご存知の通り、まさに「両論を併記していますよ」と言わんばかりのVTRやコメンテーターの解説が幅を利かせるようになり、さらに、参院選前の党首討論や日露首脳会談後の安倍首相の生出演時も、新キャスターたちが痛烈な質問をぶつける場面は皆無。ほとんど“政権との馴れ合い”の様相を呈している。その意味でも、3名のキャスター降板劇は、まんまと官邸の思惑どおりの結果になったと言えるだろう。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

2016「報道圧力&自主規制」事件簿! キャスター降板、高市と自民党の恫喝、原発圧力復活、反戦メッセージ削除…のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。NHK古舘一郎国谷裕子岸井成格編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
ツイート数
1 吉村知事は自己正当化モンスター!「重症センター」縮小をつっこまれ
2 菅首相が緊急事態宣言を出さないのは五輪開催のため ワクチンも五輪選手優先
3 『クロ現』降板の国谷裕子が圧力を語る
4 池江璃花子復活劇を五輪強行派が利用! 門田隆将や安倍前首相も便乗ツイート
5 NHKが聖火リレー中継から五輪反対の声をカット!北京五輪のような情報統制
6 竹田恒泰の「差別主義」を認めた東京地裁の判決文を改めて紹介
7 「かまいたち山内」にネトウヨ疑惑…排外主義や嫌韓ツイートにも「いいね」
8 吉村知事のマスク義務化提言に「宣言解除要請したくせに」と非難 玉川徹も…
9 萩生田文科相「子どもが変異株に感染しやすいという知見ない」とデマまがい
10 極右ヘイトの企業経営者総まくり(後)
11 日本のコロナ政策への批判チェックに24億円!
12 青木理『モーニングショー』降板 政権批判コメンテーターを排除か
13 葵つかさが「松潤とは終わった」と
14 櫻井よしこ、西岡力、文春…朝日・慰安婦報道叩きのデタラメが次々露呈
15 村木厚子氏が中江首相秘書官の圧力の報告を受けていた
16 田母神を担いだ百田、中西の責任
17 五輪演出問題で松本人志、太田光、カズレーザーが姑息コメントも、渡辺直美は
18 厚労省23人会食で更迭処分なら、菅首相と二階幹事長のステーキ宴会は
19 DHC会長が在日ヘイト発言を連発!
20 宮本亜門が「日本から五輪中止を表明すべき」一方、東京都は感染者隠しか
1吉村知事は自己正当化モンスター!「重症センター」縮小をつっこまれ
2池江璃花子復活劇を五輪強行派が利用! 門田隆将や安倍前首相も便乗ツイート
3吉村知事のマスク義務化提言に「宣言解除要請したくせに」と非難 玉川徹も…
4宮本亜門が「日本から五輪中止を表明すべき」一方、東京都は感染者隠しか
5小川榮太郎の安倍擁護本を東京地裁が14カ所も「真実性なし」と認定!
6「桜前夜祭」問題で辞職した安倍事務所の配川秘書が密かに復職か!
7組織委は文春への圧力より電通との癒着説明を! MIKIKO氏排除も電通ナンバー2が張本人
8萩生田文科相「子どもが変異株に感染しやすいという知見ない」とデマまがい
9菅首相が緊急事態宣言を出さないのは五輪開催のため ワクチンも五輪選手優先
10NHKが聖火リレー中継から五輪反対の声をカット!北京五輪のような情報統制
11厚労省23人会食で更迭処分なら、菅首相と二階幹事長のステーキ宴会は
12菅首相が「まん防」で宣言解除の“責任ごまかし”図るも、変異株拡大で手遅れ
13DHC吉田会長がNHKに「社員のほとんどがコリアン系」とヘイトデマ
14「かまいたち山内」にネトウヨ疑惑…排外主義や嫌韓ツイートにも「いいね」

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄