ジャニーズの派閥対立をつくったのはジャニーさんだった! SMAP騒動の内幕暴露本が指摘した新事実

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 実はこのジャニー氏の態度に、今回の騒動を読み解く鍵がある。ハッキリ言えば、独立騒動の原因となった後継者をめぐる「ジャニーズの派閥争い」を生み出した張本人こそ、ジャニー喜多川氏なのである。

 もともと、ジャニーズ事務所には3つの派閥があるとされてきた。メリー氏が全面バックアップする藤島ジュリー景子副社長率いるジュリー派と、SMAPを育てた飯島派、そして特別な“聖域”として中立を保ってきたジャニー喜多川直轄のジャニー派だ。

 この中で、「メリー・ジュリー派」と「飯島派」の対立が、独立騒動に発展したわけだが、もともと「飯島派」は、そこまで強い政治力をもっていたわけではない。

 確かに、飯島氏の手腕は誰もが認めるところだ。しかし逆に言えば、飯島氏にはSMAPしかいなかった。ジャニーズ事務所の後継問題でいえばジュリー氏が継ぐことは確定事項であり、飯島氏自身、そこまでの野望はなかったはずなのだ。

 このパワーバランスを崩したのが、ジャニー氏なのだ。以前から飯島氏のプロデュース能力を高く評価していたジャニー氏にしてみれば、ジュリー氏の手腕には物足りなさがあり、将来的には「ジュリーはオーナー、現場のメイン・プロデュースは飯島氏」という青写真を描いていたのだろう。

 たとえば、2005年に設立された子会社「ジェイ・ドリーム」は、代表取締役はジャニー氏ながら、実質的には取締役となった飯島氏のためにつくられた会社といっていいだろう。メリー氏やジュリー氏の制約なしに、飯島氏が自分の裁量で仕事ができるようにと、ジャニー氏が許可したと言われている。

 さらに言えば、飯島氏にSMAP以外のグループのプロデュースを担当させはじめたのもジャニー氏である。10年に赤西仁が脱退したKAT-TUNや、NEWSを脱退してソロになった山下智久を手始めに、12年から13年にかけては、ジャニー派のジャニーズJr.や、“スペオキ”と言われる中山優馬はもちろん、それまでジュリー派と見られていたタレントのプロデュースも次々と飯島氏が担当するようになっている。

 飯島氏も期待に応えて手腕を発揮し、たとえばファンの間では高い人気を誇りながら、一般への浸透度で苦戦していたKis-My-Ft2のプロデュースでは、SMAPとのバーターで露出を増やす一方、中居にグループ内ユニット「舞祭組」をプロデュースさせるなど次々と仕掛けを成功させている。

 ジャニー氏のバックアップを得て勢力を拡大し続ける飯島派を、メリー氏やジュリー氏がどう見ていたかは想像に難くない。すぐさま飯島派に対する激しい切り崩しがはじまり、対立の影響はいたるところに現れ出した。それぞれの派閥に所属するグループはテレビやコンサートで共演することはほとんどなくなり、テレビ局は調整に四苦八苦することになる。

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