安倍チルドレン議員の元秘書“自殺”に直前取材した記者が「議員を刑事告訴する準備していたのに自殺は不可解」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 さらに、わからないのは、自殺の動機だ。今西氏の証言にもあったように、野田氏は今年1月27日に弁護士と共に神戸地検に出向き、新たに山田議員を告発する相談までしていた。

「私は13年4月から山田氏の公設第一秘書を務めてきましたが、その間、給料から毎月10万円をやまだ氏に返還させられていたんです。いわゆる給料の『ピンハネ』です。その総額は1600万円以上になります」(「週刊現代」講談社/7月25日・8月1日合併号より)

 すでに昨年夏、野田氏は「週刊現代」で山田氏の“給与ピンハネ”をこう実名告発し、それ以前に、神戸地検に強要罪で山田氏を刑事告訴していた。

 だが、これが不起訴処分となったため、野田氏は今年に入って、新たに、政治資金規正法違反の虚偽記載での告発を決意。告訴のために神戸地検へ出向き、検事に「明らかな偽造がある」と説明していた。前出の今西氏もその時の様子をこう証言する。

「野田さんが刑事告訴を考えていたのは、自分が辞めた後も、山田議員の事務所の会計責任者にされていて、印鑑も勝手に使われて報告書が訂正されていたというものでした。筆跡も現在の秘書のものだと証明できるということでした。野田氏は山田氏への告発に向け着々と準備をしていて、検察に行った後も、『検事は自分の言い分を興味深く聞いてくれていたし、やる気を感じた』と嬉しそうに報告してくれました」

 そして、野田氏は死の数日前、2月6日になって突如、2日続けて山田議員を告発する記事を複数アップした。同時に「自分には、残された時間がない」などの死を覚悟したような記述もあった。

 関係者によると、これまで、野田氏が山田議員に関する発信をするときは弁護士や関係者と相談してからという約束になっていたというが、今回はまったく誰にも相談もなく独断で記事が投稿されたという。いったい野田氏に何が起きたのか。

 既に警察は自殺と断定したというが、このまま野田氏の死にまつわる疑惑、そして、野田氏が告発しようとした山田議員の「政治と金」の疑惑はこのまま闇に葬りさられてしまうのだろうか。
(編集部)

最終更新:2016.02.20 11:08

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

安倍チルドレン議員の元秘書“自殺”に直前取材した記者が「議員を刑事告訴する準備していたのに自殺は不可解」のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍内閣編集部自民党の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄