ネトウヨが「武士」とホメる甘利明は「悪代官」だ! 5億円の企業献金とパーティ収入、年間1千万の原発マネー

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 甘利氏が政界に進出したのは1983年。政治家だった父親・甘利正氏の地盤を引き継いでの出馬で、いわゆる二世議員だ。自民党入党後の93年には、当時の「週刊新潮」(新潮社)11月25日号が、甘利氏にとって初の大きな金銭スキャンダルを報じる。記事によれば、甘利氏の2つの政治団体が、支持者からの献金額を約10倍に水増しして選管に報告、虚偽の領収書を濫発して献金者に総額約6500万円の所得還付金を不正に受け取らせていたというのだ。このとき甘利氏の秘書は“政治団体に名前を使われただけで甘利氏とは無関係”と釈明したが、これらの政治団体は政治資金収支報告書に記載されていた。

 しかし、こんな金銭スキャンダルも、さすがの二世議員には大した障害にならなかったらしい。その5年後には小渕内閣で労働相として初入閣。続く森、小泉内閣では大臣の座を射止めることはできなかったが、06年の自民党総裁選では当時の所属派閥の領袖を裏切り安倍晋三氏を支援。安倍総理誕生の立役者のひとりとして経産相に就任した。以降、安倍首相の経済政策を支え続けたことは周知のとおりだ。

 しかし、第一次安倍内閣では閣僚の失言や不祥事が続出した。甘利氏にも疑惑の目が向けられ、07年には「週刊ポスト」(小学館)7月27日号が“4000万円事務所費疑惑”を報道。その内容は、資金管理団体「甘山会」が収支報告書に記載した「事務所費」から実際の事務所家賃を引くと、2003年から05年の3年間でなんと約4000万もの差額が発生しており、そのカネが闇に消えていたというもの。この不透明な経費の多くは高級料亭などでの飲食などに使われていたとみられている。

 実際、「しんぶん赤旗」2016年1月26日付によれば、甘利氏の政治資金での飲み食いは安倍内閣の閣僚の中でも屈指だという。14年の甘山会の「飲食費」は約750万円で全閣僚のなかで麻生太郎財務相に次ぐ2位。すしに焼肉、イタリア料理などに舌鼓を打っており、しかも「週刊文春」(文藝春秋)で告発者らが大臣室へ行き50万円を手渡したという13年11月14日の領収書には、奇妙なことに、ワイン居酒屋でなんと19万円もの支出があったという。

 明らかに庶民のそれとかけ離れた金銭感覚だが、他にも甘利氏といえば、テレビ東京の『開運!なんでも鑑定団』にも出演するなど、政界きっての“骨董品コレクター”として知られる。だが、本サイトでも先日お伝えしたように、第一次安倍政権の頃には、鑑定額計100万円相当の美術品3点をバンダイの御曹司に1500万円で売りつけていた疑惑も発覚している。いま思えば、趣味の骨董品も財産運用の一環だったのではないか。

 甘利氏のこうした贅沢趣味を支えるのが巨額のパーティ券であることは言うまでもない。「しんぶん赤旗」1月29日付によれば、甘利氏は、甘山会や代表を務める選挙区支部、政治団体「通商産業政策研究会」を“財布”にしており、11年から14年の4年間で3団体が得た企業・団体献金とパーティ収入は総額5億円超。とりわけ、甘山会は4年間で75回も政治資金パーティを開いていた。なお、大臣規範では「国民の疑惑を招きかねないような大規模なものの開催は自粛する」と定められているが、甘利氏は第二次安倍内閣以降、政治資金規正法で報告が義務付けられている収入1000万円以上の政治資金パーティを6度も開催していた。

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