リテラがスクープした自衛隊大物OBのロシアスパイ問題が今頃浮上! 抑え込んでいた官邸が解禁した理由とは

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「日本国内にあるロシア大使館駐在のロシア軍部出身者と接触し、防衛に関する複数の資料を提供してしまったようです。防衛省が困ったのは、ほかでもない、警察当局のいわゆる外事警察がピッタリとマークし、受け渡し現場をつぶさに撮影していたからなんです」

 しかし、大物とはいえ、OBであれば、内部文書を持ち出すのも容易ではない。そこに一枚かんだのが、かつて部下だった現職自衛官なのだ。前出の官邸関係者がこぼす。

「その部下とは、女性自衛官で、大物OBとは愛人関係にあったのではないかといわれている。情報漏えいだけでも大事なのに、“愛人疑惑”まで持ち出されたら、もう国会審議なんて持ちこたえられない」

 そこで、官邸は総力をあげて事件もみ消しに動いているらしいのだ。

 実はこれにかぎらず、最近、官邸を悩ます公安事件が続いている。今年5月には、北朝鮮からマツタケを不正輸入したとして、警察当局は、朝鮮総連トップ・許宗萬議長の次男を逮捕している。拉致事件をめぐる日朝交渉の真っ直中だっただけに、官邸の慌てぶりはただごとではなかったようだ。官邸担当記者が言う。

「2年前にこの次男の関係先は家宅捜索されていたようだ。しかし、立件できるかどうかは微妙な内容で、官邸もまさか立件するとは思っていなかった。ところが、日朝交渉が始まったとたんにそれを妨げるように捜査が始まったのです。官邸の激怒ぶりはすさまじかったようです」

 もっとも、警察当局のこうした動きは、安倍政権がつくりだしたものでもある。安倍首相による公安警察の重用、そして右派強行路線で、警察当局はすっかりイケイケドンドンになって、仮想敵国に関係するような団体を片っ端から捜査し始めた。ところが、肝心の官邸はそんなに単純ではなく、とくにロシアと北朝鮮については、外交優先の方針をとった。つまり、警察当局としては梯子を外された結果になってしまったのである。

「はっきりは断定できませんが、見方を変えれば、安倍政権を支えてきたはずの警察当局の一部が、一連の事件を通じ、離反を始めたといえなくもない。いずれにしても、今は、官邸と警察当局のせめぎあいの真っ最中という感じなので、予測がつかない」(前出・官邸担当記者)

 安保法案審議の最中に浮上したこの自衛隊スキャンダルがいったいどうなるのか。要注目である。
(田部祥太)

最終更新:2015.11.21 09:45

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