東京五輪エンブレム「原案」公開で新疑惑…佐野研二郎が説明していたコンセプトは嘘だった! 出来レース説も再燃

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 それは、リエージュからデザイン盗用の告発を受けて開いた記者会見でも同様で、佐野氏はセリフ(ハネ)の内側の曲線をさしながらこう説明していた。

「ここがアールになっていまして、ここに今、円的なものが入っていると思うんですけれども、僕は、亀倉雄策さんが1964年の東京オリンピックの時に作られた大きい日の丸というものをイメージさせるものになるんじゃないかなと思いまして、単純に『T』という書体と『円』という書体を組み合わせたようなデザインができるのではなかろうかということを思いました。そこで作ったロゴが、今回のこの東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムになります」
「ここ(左上)のハネの部分は、この大きい円の周りの部分を使っているものです。で、右下にこれを反転して使っているようなものとしてデザインしています」

 また、赤い丸についても、「赤い丸なんですけど、鼓動をちょっとイメージしたような形で左上に置かさせて頂いています」「(だから)心臓の位置に置きたいと考えました」と語っている。

 そして、佐野氏と同業のアートディレクターやデザイナー、あるいはデザイン研究者たちが、佐野氏をこぞって擁護した際も根拠にしたのが、この「コンセプト」だった。彼らはしたり顔で言っていた。

「佐野さんは亀倉さんの日の丸のデザインから発想しており、成り立ちがリエージュのロゴとはまったくちがう」
「たんに形が似ているというだけで盗作だと言う人はデザインのことがまったくわかっていない」

 しかし、今回、組織委が公開した原案では前述したように、セリフ(ハネ)が三角形で内側が直線のため、それをつなげても円にはならない。デザインの出発点であるはずの「亀倉雄策の大きい日の丸」「インクルーシブな世界を象徴する大きな円」がどこにもないのだ。

 また、鼓動をイメージし、心臓の位置においたはずの赤い小さな丸も、原案では心臓の位置ではなく、下にある。

 とにかく、原案は説明されていたコンセプトからは絶対に生まれないものなのだ。そんなところから、ネットでは、リエージュとちがうものだと強調するため嘘の原案を公表したのではないかという説も流れている。

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