松尾スズキが保守勢力の“子どもをつくれ”圧力に激怒!「当たり前」を押し付けることは野蛮な暴力だ

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『東京の夫婦』(マガジンハウス)

 先日公開された映画『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』で主人公の上司役を演じた松尾スズキ。飄々としていてパッと見は良い人そうだが実は裏があるキャラクターが見事なはまり役で話題を呼んだ。

 そんな松尾といえば、人間が抱える異常性や闇をブラックユーモアに変える作風で知られる尖った劇作家であったのだが、2014年に20歳年下の女性と再婚して以来、なぜか“小市民化”キャラを前面に。風俗好きの登場人物を書くために取材で風俗に行くことすら「妻に怒られたから」という理由で中止したなどのエピソードを語るようになったため、本サイトで何度かからかったこともある。

 しかし、本サイトは松尾に謝らなければならない。この劇作家の立ち位置が実はまったく変わっていなかったことを再認識させられる文章を読んだからだ。それは、最新エッセイ集『東京の夫婦』(マガジンハウス)に掲載されていた。

 エッセイやインタビューなどで公にしている通り、松尾はもともと子どもをもつことに抵抗がある人で、この再婚の際にもその部分に同意があったという。そういった家庭生活を送っているからこそだろう、松尾はことさらに「家族のかたちはこうあるべし」と決め付ける傾向の強くなった権力者たちの姿勢にアンチテーゼを唱えている。

 その具体的な一例として松尾は、昨年3月、新潟県三条市の市議による「おかま」「正常な形でない人」発言を挙げ、鋭く批判したのだ。

 この新潟の事件は、市議会の場で西川重則氏(自民クラブ)が、市の制作委託するオネエキャラのローカルFM局番組パーソナリティーに対し、「おかまと聞いている」としたうえ、その番組に対して支払われている制作委託料286万円に関し「社会常識からして、正常な形でない人を支援する必要はないのではないか」などと発言したものだ。

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