「リニア新幹線」批判封殺の背後にJR東海タブーと原発利権  NHKにも圧力?

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JR東海公式サイトより


 昨年末、ついに工事が開始されたリニア新幹線計画。最高時速500km、2027年までに東京~名古屋間を結んで先行開業の後、2045年には大阪まで延長する予定だ。その総工費は9兆円以上。まさに国内今世紀最大級の計画である。だが最近、リニア周辺の“きな臭さ”が次々と表沙汰になってきている。

 今月8日、「週刊プレイボーイ」(集英社)のウェブニュースサイトに、「リニア報道に圧力が? メディアは不都合な真実をなぜ伝えられないのか!」と題された記事が掲載された。執筆者はリニアへの取材を続けるジャーナリスト・樫田秀樹氏。その内容は、リニア計画に対する異論を封殺する動きがあることを指摘したものだ。

 昨年12月8日に放送された『クローズアップ現代』(NHK総合)は、建設工事によって大量に発生する“建設残土”がテーマだった。大規模土砂災害を誘発するなどの危険性が問題となっている建設残土だが、リニア計画でも膨大な量が生み出されることが分かっている。樫田氏によると、市民団体「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」の代表が、NHK番組スタッフから事前に延べ10時間近くも取材されていた。しかし、オンエア前日に突如「生の声を放映できなくなりました」との電話がはいったのだという。実際、放送ではリニア関連の話題は異様に短かった。

 樫田氏自身、昨年9月に『“悪夢の超特急”リニア中央新幹線』(旬報社)を上梓し、リニア計画の問題点を炙り出しているのだが、この書籍の出版に際しても一悶着あったことを明かしている。本書はもともと、14年春に別の出版元から刊行される予定だった。だが、翌週には書店に並ぶといったタイミングで、「出版社の上部組織である某大学から『待った』がかかった」。大学側の言い分は「本校において、研究者や卒業生で鉄道関連の事業に携わる者もいる。(リニアを批判する)この本の内容が大学の意図と思われるのは困る」というもの。すでに3000部を印刷し終えていたにもかかわらず、異例の断裁処分になったのである。

 もっとも、リニア計画については、以前から言論封殺に近いケースが散見されていた。本サイトでも近藤正高氏による記事のなかで紹介したが、94年、JR東海のPR誌でリニア批判がカットされていたことが分かっている。「新幹線の父」といわれた島秀雄・元国鉄技師長が同誌のインタビューで「四百キロとか五百キロとかいった高速を狙うことは振動とか安全面からみて問題だから慎むべきだ」という趣旨の発言をしたのだが、JR東海側はチェック用のゲラなどを一切送らぬまま、島氏の意を無視して勝手にこの部分を削除したのだという。

 どうやら、リニア計画はなにがなんでも遂行されねばならないらしい。今回の樫田氏の「週プレ」記事は、その既定路線のために“リニア批判封じ”がより露骨になってきていることを示しているわけだが、地元住民の声を含め、大手マスメディアはこの問題をほとんど報じない。やはり、ここにはマスコミが抱える“JRタブー”が関係していると見るのが妥当だろう。

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