航空機を家で作れ!ブラウスを兵器に!70年前の戦争プロモがアホすぎる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
sensoupromo_01_140815.jpg
『神国日本のトンデモ決戦生活』(ちくま文庫)

「国民が心をひとつにして“強い日本”をつくろう」「中国や韓国の脅威に対抗するには、国民が一丸にならないと」

 近ごろ、こうした意見を耳にすることが増えてきた。政治家からメディア、小説家、SNSでも、とにかく「国民がひとつにまとまる」ことをやたら強調して、中国・韓国に少しでも友好的な態度とろうものなら、「反日」「売国奴」と口汚く罵って異分子扱いする──。そんな風潮がどんどん広がりを見せている。

 しかし、国民が一丸となると、一体どんなことになってしまうのか。きょうは終戦記念日だが、まさに69年前の戦争のなかにこそ答えはある。そこで今回は、早川タダノリ氏の労作『神国日本のトンデモ決戦生活』(ちくま文庫)から、国民総動員で戦争に邁進した大日本帝国下の姿をあぶり出してみよう。

 当時の暮らしを知るのに手っ取り早いのは、何といっても雑誌。とくに婦人向け雑誌には、世相を反映した生活の知恵が書かれている。そう思ったのもつかの間、たとえば『主婦之友』昭和19年10月号に掲載されている記事は、「航空機を家庭で作れ!」。……え? 紙ですか? それともプラモデル?と聞き返したくなるが、文字通り、この記事は家でつくれといっているのである。飛行機を!

「飛行機一台に約三千の部分品がいる。……その部分品のうちには、家庭でも作れるものが約半数はある。このやうに家庭でできるものの製作までも、工場だけにまかせてゐてよいだらうか」

 いや、そこは任せようよと誰もつっこまないのが戦時下の恐ろしさだが、いわずもがな、家で飛行機がつくれるわけがない。実際、この記事は航空機部品をつくる家庭工場の紹介という“「内職」の延長”話でしかないのだが、「撃て。敵を撃て。(中略)今こそ全女性は一丸となつて、敵に当らう」と壮大にアジっている。

 誌面では「今日は衣料も兵器です」と喧伝し、“服を新調するくらいならその人手や資材を兵器にまわせ”と読者に迫る婦人雑誌。「決戦型ブラウス」「必殺防空寝巻」など、いま人気の軍事アニメでもお目にかかれない奇抜なファッションが紹介されているが、それをオシャレとして着こなすことは到底無理な話である。

 しかし、『主婦之友』は、さらなるむちゃぶりをご婦人にふっかけている。昭和19年12月号の表紙には「アメリカ人をぶち殺せ!」と物騒な文字が躍っているが、中身では「寝た間も忘るな米鬼必殺!」「一人十殺米鬼を屠れ!」と血走った標語が並ぶ。日本に住むご婦人が1人につき10人のアメリカ人を屠れって、それはどうやって……。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

神国日本のトンデモ決戦生活 (ちくま文庫)

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

航空機を家で作れ!ブラウスを兵器に!70年前の戦争プロモがアホすぎるのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。トンデモ田岡 尼雑誌の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 TOKIO山口わいせつでジャニーズが姑息
2 山口達也の強制わいせつでマスコミの忖度!
3 俳優・宍戸開が真っ当な安倍批判を連発
4 辺野古警備代7億円水増し請求の裏
5 ジャニーズタブーで犯罪もみ消し
6 痴漢しても中島裕翔のドラマは放送開始
7 ジャニーズ10大事件簿 10位〜6位
8 昭恵夫人がヘイト運動家にメッセージ
9 羽生結弦パレードに和田政宗ら右派勢力が
10 吉田羊と熱愛の中島裕翔が痴漢騒動
11 宮崎駿が『永遠の0』を酷評
12 「安倍はトランプに捨てられた」と海外で酷評
13 葵つかさが「松潤とは終わった」と
14 りゅうちぇるの意見が真っ当すぎる!
15 NYTの直撃に山口敬之が卑劣コメント
16 葵つかさが引退宣言?松潤のせい?
17 下村博文がセクハラ被害記者に「犯罪」攻撃
18 柳瀬秘書官が「安倍命の官邸についていけない」
19 元家族会の蓮池透が「安倍は嘘つき」
20 セクハラかばう麻生財相の女性蔑視発言
1林芳正文科相に関する記事の削除とお詫び
2セクハラかばう麻生財相の女性蔑視発言
3羽生結弦パレードに和田政宗ら右派勢力が
4安倍首相が大阪でやらせ応援プラカード
5村田諒太が安倍政権の国民栄誉賞に異論
6柳瀬秘書官が「安倍命の官邸についていけない」
7下村博文がセクハラ被害記者に「犯罪」攻撃
8「安倍はやめろ」抗議デモが国会前を埋め尽くした
9加計獣医学部講義で小川榮太郎のデマ本が
10財務省の矢野官房長がテレ朝に圧力
11「安倍はトランプに捨てられた」と海外で酷評
12 俳優・宍戸開が真っ当な安倍批判を連発
13昭恵夫人がヘイト運動家にメッセージ
14財務省・福田次官のセクハラ否定がヒドい
15長尾敬、杉田水脈…安倍チルがセクハラ暴言
16柳家小三治「総理いつまでやってんだ」
17田崎史郎が「僕“でさえ”会ってると思う」
18上念司もケントと同様、加計の客員教授
19セクハラ被害のテレ朝記者に卑劣個人攻撃
20高畑勲監督が「日本の侵略戦争」を問うた幻の映画企画