女性アシスタントのマンガに興奮して…エロマンガ家の意外な日常

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
eronichijou_01_140801.jpg
『まるせい』(少年画報社)

 少年の知的好奇心と股間を刺激し、青年の下心と妄想を膨らまし、おっさんの失った過去を色鮮やかに思い出させる、男の人生にとって、欠かすことのできない「エロマンガ」。だが、その作り手であるエロマンガ家の生態は謎に包まれている。彼らはいったい、どのような日々を過ごし、どんなことを考え、どういったことをしながらあんなヌルグチョエロマンガを描いているのだろうか。

 安い原稿料に微々たる印税、結果ついてまわる貧困。読者からネットなどでボロクソに叩かれる。連載している雑誌が警察にガサ入れされる。出版社が原稿を紛失し、単行本化されない。一般誌の人気作品に対して嫉妬を抱きつつ、「なぜ、自分には描けないのか」と絶望を深める、などなど、きっとその日常は悲惨極まりないはずだ。

 などと想像していたら、そのエロマンガ家の生態を描いているマンガがあると聞いた。『まるせい』(少年画報社)という成人マンガを表す業界用語をタイトルにした作品で、作者は20年以上をエロマンガ家として過ごした、エロマンガ界の古参ともいえる花見沢Q太郎。内容は、本人曰く「62%の事実と46%の絵空事でできています」という。やけに中途半端な数字と、足すと100%を超えるところが気になるが、自伝的な作品で、エロマンガ家の日常がけっこうリアルに描かれているようだ。さっそく読んでみると……。

 なんと、編集者とごはんを食べつつ酒をたしなんでいる描写があるではないか! しかも、すごく和気あいあいとしており、仲が良さげだ。おかしい……マンガ家と編集者は犬猿の仲ではないのか。編集者はマンガ家のケツを叩き、原稿を催促し、ときには作品の引き延ばし、ストーリー・設定の変更を行おうとする存在で、マンガ家はそれに抗いながらも、締切を守らず、編集者に対する不平不満を作品内などでぶちまける、という構図が古くから成り立っているのではなかったか。その代表的なものとして『アラタカンガタリ〜革神語〜』の作者である渡瀬悠宇が作品の方向性をねじ曲げられたと、編集者によるパワハラ被害を告発したという事件もあったではないか。『まるせい』では、そんな醜い対立を微塵も感じさせないどころか、編集者と朝までカラオケにいってたりするのだから、パラレルワールドの出来事なんじゃないかという疑いさえもってしまう。ううむ、これはさっそくのギャップである。

 おっと、同じエロマンガ家同士で親睦を深めている描写もあるではないか。おかしい。エロマンガ家はたったひとり、孤独に黙々とヌレグチョな絵を描き進め、友人なんかももちろんおらず、下手すれば家族にさえも縁を切られているような、そんな人間ではないのか。それなのに『まるせい』では、主人公が同じ雑誌で描くエロマンガ家たちに単行本発売記念パーティーなんか開いてもらっているし、なんだったら、原稿がピンチのときにはエロマンガ家仲間が集まり、全員が一丸となって原稿を描くシーンとかもある。おかしい、こんなの反道徳的なことを描いている人間のすることじゃない。これでは、これではまるで……いや、結論を急ぐのはやめよう。きっと、もっとえげつない、顔を背けたくなるようなドロドロの醜いシーンがあるはずだ。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

まるせい 1巻 (ヤングキングコミックス)

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 安倍応援団の情報操作に騙されるな!
2 ワイドナ「宮崎駿の引退宣言集」はデマ
3 前川証言にも嘘を言い切る菅官房長官語
4 収録済“安倍と籠池コント”がボツに!
5 官邸が前川前次官に直接圧力の事実が
6 安倍が共謀罪にサミット利用しデマ吹聴
7 嵐・松本潤に葵つかさが反撃開始?
8 義家弘介が便宜をビンセンと読み間違い
9 菅に日歯連から3000万円迂回献金
10 前次官会見で田崎スシローが失笑発言
11 恵俊彰が田崎史郎を「政権の代弁者」と
12 安倍政権御用ジャーナリスト大賞
13 田崎史郎に自民党が政党交付金から金
14 官邸の前川証言潰し圧力に負けるな!
15 前川問題で大恥、読売の政権広報紙ぶり
16 金塊容疑者の写真はNEWS手越だった
17 安倍の代弁者・山口敬之のレイプ疑惑を新潮が
18 葵つかさが「松潤とは終わった」と
19 保守女子座談会で保守オヤジの悪口大会
20 カンニング竹山、村本も共謀罪に反対
PR
PR
1官邸の前川証言潰し圧力に負けるな!
2松本人志が「冤罪あっても」共謀罪支持
3文春の前次官証言で官邸vsマスコミ攻防
4義家弘介が便宜をビンセンと読み間違い
5共謀罪が衆院委員会で強行採決の暴挙
6安倍が朝日の加計学園報道をテロ認定!
7官邸が前川前次官に直接圧力の事実が
8加計学園「総理の意向」文書は本物!
9佐野元春が共謀罪反対「治安維持法だ」
10文科省前次官の醜聞はやはり官邸の謀略
11加計学園疑惑に決定打、安倍側近が圧力
12 共謀罪に周防監督らも猛反対の声
13前川問題で大恥、読売の政権広報紙ぶり
15官邸が文科省前次官の実名証言ツブし
16室井佑月が共産小池晃と安倍答弁を分析
17加計に利権独占させた安倍政権の手口
18共謀罪強行採決もまだ希望はある!
19室井佑月が共産党に「ネトサポつくれ」
20収録済“安倍と籠池コント”がボツに!
PR
PR

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」