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安倍晋三、甘利明、麻生太郎、山口那津男ら自民・公明幹部が立憲民主党と共産党へのデマ攻撃を連発! 予想以上の苦戦で焦りか
松本純候補の応援演説をする安倍元首相(松本純公式サイトより)
総裁選に続いて、衆院選にもやたらしゃしゃり出てきている安倍元首相だが、その応援演説をめぐって「Dappi並みのデマをふりまいた」と非難が殺到している。
21日、横浜市内で行われた松本純候補の応援演説で、「立憲が政権を握れば、日米同盟終わる」とがなりたてたのだ。
「日米同盟は廃止、そして自衛隊は憲法違反、これが共産党の基本的な政策だ。その共産党の力を借りて、立憲民主党が政権を握れば、日米同盟の信頼関係は失われてしまうのは間違いない」
「立憲民主党は、安倍政権でつくった平和安全法制を廃止をすると言っている。この平和安全法制によって、日米は強い同盟になった。それを廃止してしまっては、せっかく助け合えるようになったのに、助け合えない同盟になってしまう。そうなれば、日米同盟はその瞬間に終わりを迎えてしまう」
そもそも、安倍が応援演説をした松本候補は例の緊急事態宣言下での銀座豪遊が発覚して、自民党を離党。今回の衆院選でも公認されず無所属で立候補している。元自民党総裁・元首相が応援演説をしていいのか、という根本的な疑問も湧くが、それよりも酷いのはやはり、演説の中身だ。
立憲は公約で「日米同盟を基軸とした現実的な外交・安全保障政策」と明記している。また、共産党も立憲が政権を取った場合、限定的な閣外協力にとどめ、共闘に日米安保の解消は持ち込まないと明言している。
それを「立憲が政権を握れば、日米同盟終わる」などと言うのは、明らかにフェイク、デマ攻撃だろう。
実際、安倍元首相の演説内容の報道を受けて、ツイッターにはこんな声があふれた。
〈「立憲が政権握れば、日米同盟終わる」と安倍元首相、Dappiなみのデマはいい加減にしてくれ、民主党政権になっても日米同盟は続いています、相変わらず嘘ばっかり〉
〈これってフェイクニュース?直ちにそんなことにならないしそういう合意はなされてない!しかも共産は閣外協力なので踏み込めない領域!やっぱりこの人は筋金入りのデタラメ人DAPPI体質!〉
〈立憲の公約とか全く見てない。とにかく、デマを流したくて仕方がない。人格的におかしい。〉
〈もはや歩くデマ。法に触れないのこれ? 立憲は日米同盟主軸の外交政策を公約にしている。〉
安倍の「立憲・共産なら悪夢の時代に逆戻り」発言に「お前が言うか」の声
安倍元首相は、同じ21日に埼玉の立憲・枝野幸男代表の選挙区でも応援演説に立ち、「立憲・共産なら悪夢の時代に逆戻り」などと発言したが、これにも批判の声が上がっている。
「悪夢の時代」は安倍元首相のお得意の立憲攻撃だが、「日刊ゲンダイ」によると、今回、聴衆受けはいまひとつ。ツイッターでも「お前が言うか」という声が数多く上がった。
たしかに、「悪夢」というのは、安倍元首相の民主主義破壊やコロナ対策のことだろう。専門家があれだけ検査体制の拡大や医療体制の整備を主張していたのに、やったことといえば、何の役にも立たないアベノマスクを配布しただけ。逆に、GoToキャンペーンを強行したり、五輪延期を自分の野心のために2年でなく1年後にごり押しして、感染拡大の新たな原因を作るような政策を次々打ち出した。
日本は、コロナで東アジア最多の死者を出したが、原因のかなりの部分は安倍政権時代の失策にあるといっていい。しかも、安倍元首相は感染拡大で収拾がつかなくなると、仮病を使ってとっとと政権を放り出してしまったのである。
そのことをすべて棚上げして、民主党政権のことを「悪夢の時代」などと言い募ると言うのは、厚顔無恥にもほどがあるだろう。
しかし、当の安倍元首相は、自らの失態や仮病のことなどすっかり忘れたようで、政治的復権への野望をむき出しにしている。それどころか、首相の座から離れたのをいいことに、その独裁的手法や右翼性をエスカレートさせている。
今回の衆院選でも、自分の元政策秘書で、森友や「桜を見る会」前夜祭の問題でもみ消しに動いていた初村竜一郎氏を自民党の公認候補にごり押し。さらに、性的マイノリティについて「生産性がない」と攻撃した“性差別主義者”杉田水脈氏への寵愛も隠さなくなった。弟の岸信夫防衛相を使って、杉田候補を比例名簿上位にするよう圧力をかけ、10月20日には地元・山口で開いた自分の出陣式に杉田候補を招き、夫人の昭恵氏も含めたスリーショットを撮らせるサービスぶりだった。
あげくは、冒頭で紹介した「立憲が政権を握れば、日米同盟終わる」のデマ攻撃である。こんな政治家をいつまでも野放しにしていたら、それこそ日本は「悪夢の時代」からいつまでたっても抜け出せないだろう。
甘利明や麻生太郎、岸田側近の木原官房副長官も共産党を標的にフェイク
もっとも、今回の衆院選で、立憲・共産党に対してデマ攻撃を仕掛けているのは安倍元首相だけではない。
岸田首相の最側近である甘利明幹事長も、メディアの取材やツイートなどで、繰り返し「自由民主主義か共産主義かの選択」と発言している。
わざわざ説明するのもバカバカしいが、共産党は閣外協力であり、共産主義への移行なんて起きるはずがない。当然、甘利氏の発言に対しては、「デマだ」という指摘はもちろん、「共産主義の対義語、民主主義じゃない」「自由民主主義を破壊しているのは、自民党じゃないか」の声も上がっていた。
ほかにも、共産党の政策を捻じ曲げたフェイク攻撃は枚挙にいとまがない。やはり岸田首相の最側近である木原誠二・官房副長官兼首相補佐官(東京20区)も出陣の第一声で「私の相手である共産党は自衛隊の予算5兆円を全部削減する。丸裸で中国と対峙しろと言う」などと発言。その共産党の宮本徹候補(東京20区)がツイッターで「木原さん、これ、全くのフェイクじゃないですか。私たち自衛隊の予算を全部削れ、などと言ったことは一度もございません」と反論していた。
また、公明党の・山口那津男代表も「共産党は天皇制が憲法違反と言っている」とデマ発言。共産党の小池晃書記局長が「わが党の綱領には天皇制は憲法上の制度だと明記しており、荒唐無稽のデマだ」と撤回求めた。
さらに、麻生太郎自民党副総裁も、22日、自民党の長島昭久元防衛副大臣と立憲民主党の菅直人元首相が激突する東京18区の応援演説で「あちらは立憲共産党になっているじゃないですか。これが事実でしょう」などと発言していた。
閣外協力で立憲共産党というなら、公明党と連立政権を組んでいる自由民主党は自由公明党、いや、自由創価党ということになると思うのだが、とにかく、自民党は、中国との緊張関係が高まっているなかで、「共産主義」という言葉に対するマイナスイメージを利用して、野党共闘を叩こうという作戦らしい。
だが、日本共産党はあくまで民主主義の堅持を表明しており、中国共産党とはまったく違う。というか、共産党は中国に対しては弱腰だった安倍・菅政権とは対照的に、香港の言論弾圧問題やウイグル問題などでももっとも厳しく中国に抗議している。
新聞・テレビは「自民党の単独過半数」を報じているが、実際はかなり焦っている自民党
にもかかわらず、自民党がこんな低レベルなフェイク攻撃を繰り返しているのは、自分たちのこの間のコロナ対策が失政続きで、アピールできないため、ネガキャンに走らざるをえないということがあるのはもちろんだ。
しかし、もうひとつの理由は、今回の衆院選で、自民党が追い詰められて焦っているということが大きく関係しているのではないか。というのも、自民党周辺では、報道とは裏腹に、悲観的な観測が流れているらしいのだ。
「新聞やテレビの多くは自民党が単独過半数、自公で絶対多数をとる情勢と伝えているが、自民党はマスコミの数字を上方修正しているとみて、カリカリしている。実際、自民党の調査では数字はもっと悪く、過半数割れの可能が高いらしい。それで、幹部が共産党へのネガキャンに走っている面はある」(政治評論家)
最悪の自民党政治をストップするためにも、こんな悪質なフェイク野党攻撃にだまされないでほしい。
(編集部)
最終更新:2021.10.23 06:21
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