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体調不良で休養の小林麻耶を苦しめる“結婚圧力”「6月は憂鬱」「結婚を意識させられる」「イーヤーーー」とSOSも
「小林麻耶オフィシャルブログ「まや☆日記」Powered by Ameba」より
今月19日の『バイキング』(フジテレビ)生放送中に体調を崩し、都内の病院に搬送された小林麻耶。搬送された病院では一時、意識を失っていたともいい、28日に予定されていた書籍発売イベントも中止。現在は回復に向かっていると伝えられているが、体調不良の原因は明らかになっていない。
そんななか、いま、懸念されているのは、小林の“心”の問題だ。
というのも、小林は以前、同番組内で、自身がブログに綴った就活の苦労話が「自慢話」として炎上している、と弄られた際に号泣。同じくレギュラー陣である雨上がり決死隊の宮迫博之は、その後、Twitterに〈彼女のハートの強さなら頬をプクッと膨らませて終わりかと思いきや大粒の涙〉〈本番終わりに彼女に詳しく聞いてみたところ、性格もろもろを嫌いだとか言われるのは平気だけど、真剣にやっているブログをあんな風にいじられるのが耐えられなかったのだ〉と理由を明かした。
世間的には「ぶりっ子」のイメージが浸透している彼女。一見、マイペースにも見えるが、生真面目で、テレビ的な“その場のノリ”ですべてを流せるほどは強くないようだ。
しかも、もっとも心配なのは、小林がいま、「結婚」の二文字に、がんじがらめに縛られているような気がするからである。
たとえば、小林は「週刊文春」(文藝春秋)で「小林麻耶のいつまで独身?」を連載中だが、最新号のエッセイには、こんなくだりがある。
〈六月は憂鬱。梅雨だからではなく、独身の友達がまた減るからでもなく、徹底的に「ジューンブライド」と意識させられる月だからです。イーヤーーーーーーーーーーーー。ウェディング特集も多いし、SNSでも結婚の二文字があちこちから流れてくるし、極めつけは七月の誕生日が迫ってくるので、今後の生き方を深く考え直すから必然的にパートナーの存在をどうするか自分に問うてしまうのです〉
これだけだと、「結婚したいのにできないキャラを真っ当しているだけでは?」とも思うが、どうやら違うらしい。先日発売した著書『まや道 向かい風でも笑顔の理由』(小学館)では、もっと深刻な話が綴られているのだ。
TBSを退社してフリーアナウンサーとなった2009年、小林は大型報道番組『総力報道!THE NEWS』(TBS)のメインキャスターに抜擢された。しかし、番組は1年で打ち切り。「低視聴率女王」と呼ばれ、いつしか小林は「仕事より結婚」と考えるように。実際、仕事をセーブし料理教室に通うなどしていたそうだが、このとき「本当は仕事をしていたい」「仕事がうまくいかなくて結婚に逃げようとしている」ことに気づいた。
一体、自分は何がしたいのか……。考えていくうちに無気力に襲われた小林は、メンタルクリニックに通うほどになってしまった。
〈心の病かもしれないと何カ所かでカウンセリングを受けてみると、「そのままでいい。やる気がなければやらなければいい」と、どこでも同じことを言われました〉
結婚なのか、仕事なのか。何もそこまで自分を追い詰めて考えなくても、と思うが、小林にとって「結婚できない」ことが大きな壁となっていたらしい。
〈誤解を恐れずに言うと、これまで強く願った夢はすべて叶ってきたので、なぜ結婚できないのか、それがナゾでした〉
では、なぜ自分は「結婚できない」のか。その答えは、「結婚が怖い」からではないのか、と彼女は気づく。
〈結婚すると、仕事を好きなようにできなくなるのではないか、ご飯を毎日作らなくてはいけないのではないか、旦那さまが主人公の人生を歩まなくてはいけないのではないか、などと、実際に結婚したこともないのに自由が奪われてしまうというマイナスのイメージが相当強かったことに気づいたのです〉
そんなに仕事を大事だと思うなら足枷になる結婚なんてしなくてもいいし、毎日食事の用意を迫るような男と結婚しなければいのでは?とも思うが、本人いわく〈私との結婚を望んでくれる男性は、「仕事を辞めて家庭に入ってほしい」と言うのです〉ということらしい。
たしかに、局アナ時代には「お嫁さんにした女子アナ」ランキングで1位になったこともある小林。妹の小林麻央の影響もあってか、家庭的なイメージで見られることも多いのだろう。ならば、その印象など振り切ってしまってもいいような気もするが、彼女はそれを選ばない。
たとえば、ラジオのレギュラー番組『LOVE in Action』で共演するラジオDJの山本シュウ氏は、本書に寄せたコメントで、小林とのこんなエピソードを紹介している。
〈飽きっぽいマヤッチには「結婚せんでええやん! フランス婚でいこうや!」と言っています。だから「女性の幸せは結婚して子どもを産むこと、っていうのは極端やん! マヤッチ、女性の幸せはひとつじゃないって言ってくれよ」と言ったのですが、本人は「う〜ん、でも結婚したいな」と、そこはなかなかかたくなでした〉
また、小林本人も、「結婚したい」と言い続けてきた自分のことを、こう振り返る。
〈みんなと一緒じゃないと不安になることもあります。だから「結婚したい」と言っていたのかもしれません〉
前述したように、彼女はやりたいと思ったことをすべて叶えてきた。もちろん、たんに“かわいい”を武器にしただけでそんなことは実現できない。性格の生真面目さを見ても、他人には窺い知れない努力を重ねてきたはずだ。ただ、社会の尺度上の“優等生”であるがために、「女の幸せは結婚」という強迫や、「女は適齢期に結婚するもの」という世間の同調圧力に抗えないのではないか。そんな気がするのだ。
当然、小林は、女にばかり選択を迫る社会構造のおかしさを重々承知していて、〈結婚しているのも、結婚していないのも、それぞれのいまの選択だと思っています〉と述べている。しかし、そのすぐあとにはやはり〈相手は王子さまではなくていいのですが、結婚にはやっぱり憧れています〉と語るのだ。
どうして結婚をしたいのか、その明確な理由を小林は「はっきり言えない」という。よくわからないものを夢見ながらも、違和感を抱き続ける。じつはこの社会には、小林と同じような思いで悩んでいる女性も、まだまだ多いはずだ。
本書のなかで小林は、結婚しない自分のことを、〈どの選択も自分にはハードに思えて、ただ傷つきたくないからひとりでいる。ひとりでいると楽でそのぬるま湯に浸かっている、ということなのかもしれません〉と書いている。でも、ひとりでいることを選ぶ、その選択は「ぬるま湯」なんかではなく、社会の「結婚して一人前」という圧力を考えれば結構ハードなことだ。ひとりできちんと生きられている。小林がそのことにもっと自信をもって、「結婚してもしなくても私は私」と言える日がくるといいのだが……。
(田岡 尼)
最終更新:2017.12.05 10:23
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