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テレビの利権を守りたい人たちが合唱する「フジテレビは文春の誤報の被害者」論のインチキを徹底検証!
A氏の関与疑惑はまったく払拭されていない 別のフジテレビアナウンサーからの告発も
こうした事実関係を検証するだけでも「フジテレビ=文春の誤報の被害者」論がいかに事実を捻じ曲げているかがわかってもらえるはずだ。
しかも、「すべては文春の誤報のせい」とがなりたてている人たちには、ほかにもネグっている問題がある。
そのひとつは、フジ編成幹部A氏がトラブル当日にX子さんを誘っていなかったとしても、トラブルに一切関与していなかったことにはならないということだ。
文春が第2弾で報じたように、フジ編成幹部A氏は、中居とX子さんのトラブルが発生した2023年6月初旬以前に、X子さんを誘って中居と3回ほど会食していたという疑惑がある。とくにトラブル直前の同年5月下旬には、A氏から「中居さん、ヒロミさん、笑福亭鶴瓶さんとバーベキューをやるから来ない?」と誘われ中居宅でのバーベキューパーティに参加。散会後にA氏と中居、X子さんの3人で行くことになった寿司屋ではA氏が「この2人が付き合ってくれたらなぁ」などと口にしたほか、中居に言われて、仕事の関係上断ることができずに携帯番号を交換したという。
こうした出来事があったために、X子さんはトラブル当日の食事会も「A氏に仕組まれた」と感じたと「文春」は伝えたが、これらの疑惑はフジ側も明確に否定できていない。
実際、10時間会見で港浩一・前社長は、「通信履歴を調べたという結果のみで、なぜ(A氏の関与を)すぐに断定する発言ができたのか?」という質問に対し、「たしかに女性側のヒアリングが欠けているというところはあるかもしれないが、当該社員と中居氏のヒアリングと履歴を精査した結果、これは関与していないというふうに信じるに足ると思っている」としか答えられなかった。ようするに、X子さんに十分な聞き取り調査を実施していないにもかかわらず「関与は一切ない」と言い張ってきたことが明らかになっているのだ。
しかも、A氏をめぐる疑惑はこれだけではない。「週刊文春」1月16日発売号では、フジテレビアナウンサーの水谷愛子さん(仮名)がA氏の新たな疑惑を告発。記事によると、2021年に「グランドハイアット東京」のスイートルームで開かれた中居氏と男性タレントの“ホテル飲み”では、A氏がホスト役となり、接待要員として呼ばれた水谷アナほか女性アナウンサー数名を差配していたという。この記事で水谷アナは、A氏について「女性アナをいかがわしい接待の道具として使い、2人きりにして『あとはご自由に』。状況を作るだけで自分は手を下さないという本当に卑怯な手口です」「この数年間、Aさんはずっとそんなことばかりしてきた。上司である港(浩一)社長を含め、彼らは20年以上ずっと同じような遊び方をして、この時代に取り残されている」と証言している。
さらに、1月27日にはスポニチが「フジの編成幹部が他局の女性アナウンサーまで中居氏との会食に同席させていた」と報道。その書きぶりから、この編成幹部はA氏であると思われるが、スポニチは〈もともとは港浩一社長が、現場内の親睦を深めるために女性アナが同席する食事会を定番化させており「同席接待」が常態化していたのは事実。それを編成幹部が自身の私利私欲で中居氏ら大物タレントに取り入るため悪用し、女性アナをまるで“献上品”のように扱ったと疑われても仕方がないような行動を繰り返していたといわれている〉と記述している。
これらの報道を踏まえると、A氏がX子さんや同局の女性アナウンサーを接待要員として利用していた疑惑はまったく払拭されていない。
また、仮にA氏がX子さんのトラブルに一切関与していなかったとしても、フジテレビには最大の責任問題が残されている。
それは、フジテレビがトラブルを把握しながら、X子さんの訴えを取り合わず、中居の番組をそのまま続けていたという問題だ。
港前社長や大多亮・関西テレビ社長(トラブル発生当時はフジ専務取締役)が認めたように、フジ上層部は、トラブル発生月と同じ2023年6月にすでにX子さんと中居の問題を把握していた。ところが、『まつもtoなかい』をその後も放送継続。2024年1月には松本人志が芸能活動休止を発表し、番組を打ち切るには絶好のタイミングが訪れたというのに、それでもフジは同年2月4日より『だれかtoなかい』と番組名をあらためるかたちで中居氏の起用をやめなかった。そればかりか、フジテレビは2023年12月と2024年7月・9月・12月にも、中居氏がMCを務める『中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞』シリーズを放送したのだ。
港前社長は先日の10時間会見で、中居の番組を継続させたのは「刺激」を与えないよう配慮した結果だと強調していたが、まるで道理が通らない。たとえば、会見では「ENCOUNT」の柳田通斉編集長が『だれかtoなかい』にリニューアルした際に松本人志に代わって二宮和也をMCに起用したことを指摘したうえで、「人気のある二宮さんのキャスティングで視聴率を取れるということで、『女性への配慮』というより視聴率を重視して『番組を伸ばしていこう』という思いはなかったか」と追及していたが、外形的に見ても、フジテレビがX子さんの心情をまったく配慮していなかったとしか思えない。
実際、X子さんは先日の会見について「私の話を一切聞くことなく、”加害者”(中居のこと)の主張を鵜呑みにしてきたのに、今になって被害者のプライバシーや心を守るために彼のレギュラー番組を継続したと言われても到底納得できない」と心境を友人に明かしているという。
さらに、X子さんのトラブルがコンプライアンス部門に報告されていなかったこと、事件後にA氏を昇進させていることなどを考えても、フジテレビは中居を守るためにX子さんを切り捨てたとしか考えられない。
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