しんゆり映画祭『主戦場』上映中止で井浦新、是枝裕和監督も抗議の声! 映画祭代表は川崎市への「忖度」認める発言

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井浦新に続き、是枝裕和監督は「行政の懸念だけで作品が取り下げになるなんて言語道断」

 一方、是枝監督は、抗議として作品を取り下げた若松プロと白石監督らの「メッセージ」に同意しながら「自分はその場へ行って文句を言うというスタンス」として、映画祭側と川崎市このように批判した。

〈川崎市は共催者で、共催する側が懸念を表明している。(主戦場の上映中止は)懸念の表明がきっかけと聞いているが、共催している側が懸念を表明している場合じゃない。懸念を払拭する立場だ。
 その共催者の懸念を真に受けて主催者側が作品を取り下げるというのは、もう映画祭の死を意味する。なのでこれを繰り返せば、この映画祭に少なくとも志のある作り手は参加しなくなる。危機的な状況を自ら招いてしまったということを映画祭側は猛省してほしい。〉
〈市がやるべきだったのは抗議が心配ならケアをすること。まだいまからでも間に合う。やれることはある。きちんと過ちを認め、上映し直す。それが一番だと思う。そうでなければ支援しようがない。
 映画祭は別にお花畑じゃない。作品を上映することに伴ういろいろなリスクは主催者だけでなく、映画祭を作っている人たち皆で背負っていくものだ。何も起きていないのに、行政の懸念だけで作品が取り下げになるなんて言語道断だ。〉(神奈川新聞「カナコロ」10月29日)

 ほかにも、「しんゆり映画祭」での上映が予定されている『沈没家族 劇場版』(加納土監督)は28日、公式ツイッターで〈KAWASAKIしんゆり映画祭の『主戦場』上映取りやめを取り巻く状況を受け、映画祭の“表現の自由への萎縮”への加担に抗議しつつ、結論としてボイコットせず上映決行の判断をしました。しかしながら映画祭期間中の“オープンな対話の場”の開設を強く求めます〉と表明した。

 配給会社「ノンデライコ」と加納監督が連名で公開した声明文では、「あいちトリエンナーレ」や『宮本から君へ』の助成金取り消しに言及。〈表現の自由を取り巻く暗い案件が続いている中で、今回のしんゆり映画祭の対応はさらにその流れの加速に加担してしまった悪手であると認識しております〉〈“表現の自由”の安易な放棄としか思えない事なかれ主義に対して私たちは残念に思っております〉などと述べている。

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