徴用工判決ヒステリーの日本マスコミが触れない事実…安倍政権が新日鉄住金に圧力をかけ“和解”を潰していた!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

70年談話有識者懇談会でも「徴用工と企業の和解を日本政府が阻んだ」と証言

 もう一度念を押しておくと、この安倍政権が和解を握りつぶしてきたという話は、陰謀論でもなんでもない。それどころか、今回、賠償が確定した新日鉄住金のケースだけではなく、以前から「日本政府が日本企業の和解を潰す」というようなことが何度も行われてきたとの指摘もある。

 2015年の戦後70年談話有識者懇談会(20世紀を振り返り21世紀の世界秩序と日本の役割を構想するための有識者懇談会)では、同年4月22日に行われた第4回会合で、あるメンバーがこのような発言をしている。

「米国人捕虜や中国人の強制労働者から訴えられた日本の企業の中には、見舞金を払って和解すべきという意思を示した企業もあったが、そういう時に常に立ちはだかったのが、外務省と法務省であった。私自身の体験から申し上げている。サンフランシスコ講和条約で解決済みであるので余計なことはしてくれるなと、民間同士が何かしようとすることを阻止してきたのは政府であった」(議事要旨より)

 官邸ホームページで公開されている議事要旨からは、この発言者が誰であったかは特定できないのだが、70年談話有識者懇のメンバーのなかには元外交官や元国連大使が複数人いた。「私自身の体験から申し上げている」とは、まさに徴用工問題などの個人・企業間の補償に関して、日本政府内部で積極的に和解を遠ざける動きがあったという証言だろう。

 そして、この日本政府の動きと連動していたのが、経団連に代表される経済界だ。これは本サイトでも以前指摘したことだが、マスコミが徴用工の問題となると口を揃えたように過剰反応する背景には、経済界の強い意向があるといわれている。

 たとえば2013年11月には、経団連、経済同友会、日本商工会議所、日韓経済協会の経済4団体が、徴用工問題で日本企業へ賠償を命じる判決が相次いでいることを受けて、「今後の韓国への投資やビジネスを進める上での障害となりかねず、良好な両国経済関係を損ないかねないものと深く憂慮する」と韓国に抗議する声明を出していた。このとき経団連らは、日本政府やマスコミに対しても強い働きかけを行っており、その結果、政府もマスコミも一斉に韓国の司法判断に異議を唱えたという経緯がある。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

関連記事

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

徴用工判決ヒステリーの日本マスコミが触れない事実…安倍政権が新日鉄住金に圧力をかけ“和解”を潰していた!のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍政権宮島みつや徴用工新日鉄住金の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄