ただの下ネタ『ドキュメンタル』を「本物の笑い」という松本人志、宮迫博之、フジモンの勘違いぶり

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松本は「優越感をもてる笑い」フジモンは「ヒリヒリしたお笑い」と自己陶酔

 実際に番組を見たら「アート」どころか、「お笑いの芸」でさえない気がするのだが、松本の「アート」宣言は、別にギャグで言っているわけではないようだ。

 松本は『ドキュメンタル』について、シーズン1エピソード1にはこんな上から目線の宣言をしていた。

「相当客は選ぶというか、お年寄りとか女子供が見てそこまでどうなんだろうっていうのはありますね。本当に好きな人はのめりこむように見てくれるんじゃないかなっていう、そういう意味ではこれぐらいのターゲットを絞り込む感じで」

 さらに、シーズン3エピソード1では、こううそぶいている。

「『ドキュメンタル』を見てない人に対する優越感の笑いっていうものもあると思うんですよ。やっぱり地上波ではない、なんですかね、『我々だけが知っている』みたいな」

 本稿冒頭で引いた「CUT」における宮迫と藤本の発言も、こういった松本の考えを強く反映したものだろう。藤本は「CUT」のなかでこのようにも話している。

「もっとお笑いが強いバラエティを観たいって思ってる人、フラストレーションが溜まってた人、世間にけっこう多いんでしょうね。今の世間、ちょっとしたことでクレームクレームですから、ゆるくなってしまうのはしょうがないんですけど、もっと熱い、ヒリヒリしたお笑い番組が観たいっていう人が多くなっていたところに『ドキュメンタル』が現れて、『こういうのが観たかったんや』って思った方が多かったんじゃないかなぁ」

 日本の芸能界で最も人気のあるお笑い芸人たちが集まり、そして出演者たちがここまで自画自賛する番組の最終到達地点が、自らの陰茎を放り出すことだったり、女性に対してセクハラを行うことなのだとしたら、日本の笑芸のレベルはなんとも寂しい低地点でとどまっていると言わざるを得ない。

最終更新:2018.04.08 10:35

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