SMAP報道の舞台裏を改めて検証!芸能記者匿名座談会(中)

スポーツ紙はSMAP報道でいかにジャニーズの大本営発表を垂れ流し続けたか! その嘘と情報操作を検証する

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D でも、そのわりには誤報も多かった。SMAPの収録予定日を間違えたり、“歌”の収録を“コント”と間違えたり、連日のように細かなミスを重ねていた。

B 報知でひどかったのが、1月22日の「SMAP歌った ジュリー副社長新企画」という記事。その前日、騒動後初の『SMAP×SMAP』収録が行われ、SMAPがメドレー形式で歌ったんだが、報知では「育ての親の女性チーフマネジャーではなく、ジャニーズ事務所の後継者とされる藤島ジュリー景子副社長の陣頭指揮のもと準備された新企画」「新・SMAPを印象づける再スタートとなった」とジュリー氏を持ち上げた記事を掲載した。でもこれって、以前から用意されていたもので、飯島氏の最後の企画でもあった。現場を知らないジュリー派からの間違えた情報で、提灯記事を作っちゃうんだから。

D サンケイスポーツは、前回の記事でも触れた、14日の「キムタクに静香「残って」」「2人の子供のために…妻の懇願」という記事くらい。でも、これはジャニーズじゃなくて、静香の所属するプロダクション尾木周辺から出たものらしい。美談仕立てになっていて、話は全然違うしね。


●ジャニーズ事務所と芸能マスコミの計算を狂わせた世論の反発

──こうしてみると、やはりスポーツ紙の報道はほとんどがジャニーズの「大本営発表」だったということになると思うんですが、ただ、そのわりに、その後の展開は報道とは違うものとなりましたよね。各紙の報道は微妙な温度差はあっても、「芸能界のルールを破った中居たちを事務所は許さない」「独立しても仕事を干されることになるだろう」という見込みは共通していた。ところが、事態はまったく逆、4人のジャニーズ復帰に向かって動き始めた。

A 正直、そこは我々が読み違えた最大のポイントだね。ニッカンもスポニチも「4人が戻るのは難しい」と断定していたし、報知なんて、4人がジャニーズに戻っても「1年は謹慎することになる」なんて書いていた。でも、これまでの常識だとそうだったんだよ。ジャニーズ事務所が造反したタレントの仕事を徹底的に干し上げ、力で押し潰してきたのを見ていた記者たちは、今回も同じことになるんだろう、と思い込んでいた。ところが、SMAPというグループには我々が想像している以上の影響力と存在感があって、ファンというか世論がそんな事務所の横暴を許さなかった、ということだろう。

D あと、やっぱりネットの存在は大きいよね。芸能マスコミがいくらジャニーズ側の情報に乗っかって、飯島マネージャーと4人のせいだと書いても、ネットでは、ジャニーズ事務所、メリー副社長が元凶で、キムタクが裏切り者だという情報がどんどん拡散。ジャニーズ事務所は回線がパンクするくらいの抗議電話が殺到していた。

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