安保法制でNHKの偏向ぶりが改めてヒドい! 首相の言い分だけ強調しヤジ問題はスルー

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 これだけではない。今月14日に国会前に約2万5000人が集まった「安保法案反対」のデモについても、TBS『Nスタ』はトップで報道したほか、テレビ朝日『報道ステーションSUNDAY』もデモの模様を伝えたが、『NHKニュース7』と翌朝の『おはよう日本』は無視。香港で行われたデモはきちんと取り上げていたのに、である。

 さらに、先日17日に行われた党首討論でも、当日の『ニュースウオッチ9』は見事な“偏向”ぶりを見せつけた。

 この日の『ニュースウオッチ9』は、国会で行われた民主党・岡田代表と安倍首相の質疑応答を主に放送。「ホルムズ海峡においてどのような安全保障環境の根本的変容があったかお答え下さい」と質問する岡田代表に対し、安倍首相がこう説明する模様を流した。

「ホルムズ海峡は、海外でいわば派兵をすることについての、この例外としての例として私は述べている」
「外国の領土、領海、領空での武力行使ということであれば、それは何が可能性としてあるか、ということでありましたから、一般に海外派兵は禁じられているという原則を述べたあとですね、(ホルムズ海峡に敷設された)機雷を排除する場合においてはですね、受動的、限定的であるから、(武力行使の新)3要件にあてはまることもあり得る」

 その機雷除去が「受動的」ではなく「能動的」ではないのかと何度も批判されてきたのに、まだ言うか……と呆れてしまうが、この後も安倍首相は存立危機事態をごにょごにょと説明し、「しかし、どういうことでなければ武力行使しないとの政策的中身をさらすことにもなりますから、そんなことをいちいちすべて述べている海外のリーダーはほとんどいないということは申し上げておきたい」と開き直った。

 質問には答えず、挙げ句、開き直ってみせる。いわばこの日も安倍首相が詭弁を弄した“通常運行”の国会だったのだが、驚かされたのはNHKの担当記者の解説。政治部官邸キャップの原聖樹記者は、「きょうの討論では、(安倍首相は)政府の立場を平易に国民に伝えることに力点を置いていたように感じました」と言い出したのだ。

 どこをどんなふうに聞いたら、この説明が「平易に国民に伝え」ていたと言うのか。しかし、こうしたあからさまな“政権擁護”はNHKにおいては決してめずらしくない。たとえば、5月30日に中谷元防衛相がアジア安全保障会議で中国批判を行った際、NHKは〈「政府の進める安保法制を実現させることが重要」と印象づけた〉(前出・週刊ポスト)。

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