イノッチがママ友と井戸端会議で情報集めしていた!『あさイチ』成功の秘密を明かす

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 そういうイノッチの“こなれ感”は、番組内でも随所に出てくる。たとえば、涙を流す有働アナにハンカチを差し出す“ハンカチ芸”はいまや定番だが、『マッサン』の最終回前に玉山鉄二とシャーロット・ケイト・フォックスが出演した際には、シャーロットの通訳の女性まで泣き始めてしまった。そこで井ノ原は有働アナだけでなく、通訳の女性にもそっとハンカチを取り出したのだ。これには視聴者も「イノッチ、ハンカチ何枚持ってるの?」と大騒ぎ。

 こうした井ノ原の細やかな芸もさることながら、『あさイチ』で好感度を上げたのは、きっと彼がいつも“上からでも下からでもない”視点、ひとりの生活者として発言する点にもあるだろう。実際、インタビューでも、「最近は子どものお迎えとかで、お友達のママさんから「今朝のあれ、チラッとしか見てないんだけど、どういうこと?」とかって聞かれるから、「じゃあ、ちょっと時間いい?」なんて話していると他のママさんたちも集まってきて」と、子育てを通して“生きた情報”を得ていると話している。

 が、だからといって井ノ原は、他局のキャスターやコメンテーターのように知ったかぶりのコメントもしない。井ノ原は「“知らないことが罪”っていう状況に自分を置きたくなくて」と言う。いわく、「知らないことは教えてもらえばいいんだ」。

「あまりにも知らないことが多いと、それはそれで叩かれるみたいだけど。でもこんなに情報が溢れてるんだから、逆に知らないことがあってもいいと思うんです。それよりも、人の気持ちを考えないことのほうが罪だから」(同前)

 この“人の気持ちを考える”というスタンスは、2014年10月15日に放送されたセクハラ特集の回に顕著だ。この日、番組では40代女性のセクハラ実態を紹介したのだが、そこで井ノ原は突然、番組批判をはじめたのだ。

「返しが上手くておもしろくしてくれるからって、縁結びとかそういうネタのときに有働さんに全部振るのも、俺はどうかと思う」
「それをありがとう!って返しちゃう有働さんだからって、笑いがとれればいいと思っちゃいけないんだよ」
「(有働が)強いから言っていいとかじゃなくて、相手がどう思うかをつねに考えないと。そのつもりがなくても、加害者になっちゃう」

 結婚ネタを有働にオチとして振る雰囲気、それ自体がセクハラではないのか。毅然としたイノッチの指摘は、隣で聞いていた有働アナだけでなく視聴者たちの胸に響いた。そして、そのとき多くの女性が思っただろう。「イノッチ、惚れてまうやろ!」と。

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